3. 1年前と比べて、100万円の利子はどれだけ違う?
利率の差を実感するために、固定5年を100万円買って5年後の満期まで持った場合の利子を、1年前と直近で比べてみます。
- 2025年11月募集分(年1.19%):税引前5万9500円、税引後4万7412円
- 2026年10月募集分(年2.39%):税引前11万9500円、税引後9万5223円
同じ100万円でも、税引後で4万7811円の差になります。申し込む月が1年違うだけで、5年間に受け取る利子は約2倍になった計算です。
この計算は編集部の試算です。利子には20.315%の税金がかかるため、5年間の税引前の利子の合計に一度だけ税金をかけて、税引後の額を出しています。実際には半年ごとに受け取る利子のたびに税金が差し引かれるため、端数の処理などで金額がわずかに変わることがあります。
固定タイプの2商品は、申し込んだ回の利率が満期まで続きます。そのため、1年前に申し込んだ人は、いまの利率が上がっても、満期まで年1.19%のままです。
4. 変動10年は、買った後も半年ごとに利率が見直される
変動10年の利率は、半年に1回、新しい基準金利で計算し直されます。そのため、1年前に申し込んだ人も、その後の金利の動きに合わせて利率が変わります。
財務省の発行条件によると、2025年11月募集分の変動10年(第188回債)は、初回の利率が年1.10%でした。2回目以降の利率は、毎年5月と11月に決まる基準金利をもとに見直されます。
固定5年・固定3年が「申し込んだ時点の利率で満期まで固定」なのに対し、変動10年は「申し込んだ後も金利の動きに合わせて変わる」商品です。金利が上がる局面では利子が増え、下がる局面では利子が減ります。下がる場合でも、年0.05%という下限があります。
どの種類を選ぶかは、利率の高さだけでなく、お金を何年置いておけるか、金利が動くことを受け入れられるかで考える必要があります。
5. まとめ
2025年11月募集分から2026年10月募集分までの1年で、個人向け国債の利率は、変動10年が年1.10%から年2.05%、固定5年が年1.19%から年2.39%、固定3年が年0.99%から年2.07%へ上がりました。
この1年は毎回固定5年がいちばん高く、9月募集分からは固定3年が変動10年をわずかに上回っています。
次の11月募集分は、11月6日の利率の公表を経て、11月9日から30日まで申し込みを受け付ける予定です。満期まで持ち続けることを前提に、お金を使う時期とあわせて種類を選びましょう。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品の売買を助言・推奨するものではありません。
参考資料
高原 祥子