年の瀬が近づくと、「今年のNISA枠、まだ余っているけれど使い切ったほうがいいのだろうか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
新NISAは2024年1月のスタートから3年目の年末を迎えます。年間投資枠には「翌年に繰り越せない」「売却した枠はすぐには戻らない」といった、知らないと損をしかねないルールがあります。
この記事では、12月に確認しておきたい新NISAの年間投資枠のルールを整理したうえで、余った端数の枠を埋める候補としてよく名前が挙がるNTT<9432>について、2日時点の株価と配当予想を見ていきます。
1. 新NISAの年間投資枠は「つみたて120万円・成長240万円」
まずは、新NISAの投資枠の基本を確認しておきましょう。
- つみたて投資枠:年間120万円
- 成長投資枠:年間240万円
- 非課税保有限度額(総枠):1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
つみたて投資枠と成長投資枠は併用でき、年間で最大360万円まで投資できます。つみたて投資枠で買えるのは「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」に限られ、個別株を買えるのは成長投資枠だけです。年内に個別株で枠を埋めたい場合は、成長投資枠の残りを確認する必要があります。
2. 使わなかった枠は翌年に繰り越せない
年間投資枠は、その年に使わなかった分を翌年以降に繰り越すことはできません。たとえば2026年に成長投資枠を200万円しか使わなかった場合、残りの40万円分を2027年に上乗せして280万円使う、ということはできない仕組みです。
一方で、生涯の上限である非課税保有限度額(1,800万円)は、年間投資枠を使わなかったからといって減るわけではありません。「今年の枠を使い切れなかった=非課税で投資できる総額が減った」というわけではない点は、押さえておきたいポイントです。
3. 売却した分の枠が戻るのは「翌年」
NISA口座で保有している商品を売却すると、その商品の買付額(簿価)の分だけ非課税保有限度額が空きます。ただし、空いた枠を再び使えるのは売却した年ではなく、翌年以降です。
12月に売却して「空いた枠でもう一度買い直そう」と考えても、その年のうちには使えない点に注意が必要です。また、売却で総枠が戻っても、その年の年間投資枠(つみたて120万円・成長240万円)の上限が増えるわけではありません。
4. 年内の枠を使うには「受渡日」が年内であることが条件
NISAの年間投資枠は、注文を出した日(約定日)ではなく、代金の受け渡しが行われる受渡日で、どの年の枠を使うかが決まります。国内株式は約定日から2営業日後が受渡日になるため、年末ぎりぎりの注文は翌年の枠扱いになることがあります。
証券会社の案内では、2026年の成長投資枠で国内株式(現物)を買えるのは12月28日(月)の約定分までで、12月29日(火)の約定分からは2027年の枠として扱われます。
投資信託は銘柄ごとに受渡日までの日数が異なるため、国内株式よりも早く締め切られる場合があります。最終的な締切日や時間は証券会社によって異なるため、利用している証券会社で必ず確認してください。
5. 無理に使い切る必要はない
ここまで「枠は繰り越せない」と説明しましたが、枠を使い切ること自体が目的になってしまうのは本末転倒です。
- 生活防衛資金(生活費の数カ月分など)を取り崩してまで投資する
- 年末までに枠を埋めるために、よく知らない銘柄を慌てて買う
といった使い方は、NISAの非課税メリット以上のリスクを抱えることになりかねません。総枠の1,800万円は年をまたいで使えるため、来年以降に余裕資金ができてから投資しても、非課税で投資できる総額は変わりません。
それでも「数万円だけ余った成長投資枠を、少額の個別株で埋めたい」という場合に、候補としてよく名前が挙がるのがNTTです。
新NISAの年間投資枠は、つみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円で、使わなかった分は翌年に繰り越せません。売却で空いた枠が戻るのは翌年以降で、国内株式で2026年の枠を使うなら12月28日(月)約定分までが目安です。とはいえ総枠1,800万円は年をまたいで使えるため、生活防衛資金を削ってまで使い切る必要はありません。