2. ゆうちょ銀行の株主優待は500株以上で3000円相当のカタログ

ゆうちょ銀行は、株主への感謝と株式の魅力を高める目的で、2022年から株主優待制度を実施しています。2027年3月の基準日からは、長期保有の株主を対象に内容が拡充されます。

ゆうちょ銀行の株主優待、2027年3月の基準日から拡充2/3

ゆうちょ銀行の株主優待、2027年3月の基準日から拡充

出所:ゆうちょ銀行「株主優待制度」、ゆうちょ銀行「株主優待制度の拡充に関するお知らせ」をもとにLIMO編集部作成

2.1 3月31日時点で500株以上なら、3000円相当のカタログギフト

株主優待の対象は、3月31日現在の株主名簿に記録された、ゆうちょ銀行の株式を500株(5単元)以上保有する株主です。優待は年1回です。

3000円相当のオリジナルカタログから、好きな商品を1つ選べます。カタログには郵便局の「ふるさと小包」の取扱商品をはじめ、グルメやインテリア、社会貢献活動団体への寄付なども掲載されています。カタログは6月下旬ごろ、定時株主総会の決議通知に同封して届きます。

2.2 2027年3月の基準日からは、3年以上の保有で5000円相当に

2027年3月31日を基準日とする株主優待から、3年以上継続して保有する株主を対象に「長期保有優遇」が新設されます。継続保有3年未満は3000円相当のまま、3年以上なら5000円相当のカタログギフトになります。

継続保有3年以上とは、株主名簿(3月31日および9月30日)に同一の株主番号で7回以上連続して記録されていることを指します。初回は、2024年3月31日以降、継続して保有している株主が対象です。

すべて売却して買い直した場合や、相続で名義人が変わった場合は、継続保有の要件を満たさなくなる点に注意が必要です。

3. 【比較】500株の配当と優待は、通常貯金0.5%なら何万円分の利息?

株を持つと、株主優待だけでなく配当も受け取れます。500株を保有して受け取る配当と優待を、通常貯金の利息で受け取るとしたら、いくら預ける必要があるのかを計算しました。

【比較表】ゆうちょ銀行株500株の配当と優待、預金なら何万円分?3/3

【比較表】ゆうちょ銀行株500株の配当と優待、預金なら何万円分?

出所:ゆうちょ銀行「株主還元」、ゆうちょ銀行「株主優待制度」、ゆうちょ銀行「貯金金利の引き上げのお知らせ」をもとにLIMO編集部作成

3.1 500株の配当は年4万6500円(予想)。通常貯金なら930万円分

ゆうちょ銀行の1株当たり配当金は、2027年3月期の予想で年93円です。配当は年1回の期末配当で、500株なら年4万6500円(税引前)になります。

この4万6500円を通常貯金(年0.5%)の利息で受け取るには、930万円を1年間預ける必要があります。株主優待の3000円相当は60万円分、3年以上保有の5000円相当は100万円分の利息に当たります。

  • 配当(年4万6500円):930万円分の利息に相当
  • 株主優待(3000円相当):60万円分の利息に相当
  • 株主優待(5000円相当):100万円分の利息に相当
  • 配当+優待(3年未満、年4万9500円):990万円分の利息に相当

ゆうちょ銀行の配当は、2023年3月期まで1株50円でしたが、その後は51円、58円、74円と増え、2027年3月期は93円の予想です。配当性向は50%程度とし、利益成長を通じた累進的な配当を基本とする方針が示されています。

3.2 貯金は元本保証、株は値下がりすることも

ただし、貯金と株はまったく性質が違います。比べる前に、次の違いを押さえておきたいところです。

  • 貯金:元本が保証され、預金保険の対象。利息のつく貯金は、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1000万円までと破綻日までの利息等が保護される
  • 株:500株を買うには、株価×500株の資金が必要。株価は日々変動し、売るときに買った金額を下回ることもある
  • 配当・優待:配当は予想であり、業績などによって変わることがある。株主優待も内容が変更・廃止される可能性がある

また、利息にも配当にも、原則として20.315%の税金がかかります。NISAの成長投資枠で購入した株式の配当は、受取方法を株式数比例配分方式にしておくと非課税で受け取れます。

3.3 「どちらが得か」より、お金の役割で分けて考える

すぐに使う予定のある生活費や、万一に備えるお金は、元本が保証される貯金に置いておくのが基本です。一方、当面使う予定がなく、値下がりしても生活に影響しないお金であれば、配当や優待を受け取る株式投資も選択肢の一つになります。

金利が上がったいまこそ、預けているお金のうち、どれが「使うお金」でどれが「置いておくお金」なのかを分けて考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

4. まとめ:金利0.5%の利息と配当・優待、それぞれの性質を知ってから選ぼう

ゆうちょ銀行の通常貯金は、2026年11月9日から年0.5%になり、100万円の利息は年5000円(税引前)です。

一方、ゆうちょ銀行株を500株持つと、2027年3月期の予想で年4万6500円の配当と、3000円相当のカタログギフトを受け取れます。配当だけで、通常貯金930万円分の利息に相当する金額です。ただし、株は元本が保証されず、配当や優待も変わることがあります。

まずは、ゆうちょ通帳アプリなどで自分の貯金残高と金利を確かめ、手元のお金を「使うお金」と「置いておくお金」に分けるところから始めてみませんか。

参考資料

和田 直子