3. 【65歳から90歳までの25年間の老後資金目安】老後「生活費の赤字」目安を老後25年間でみる

毎月の差が長く続くと、老後資金としてどのくらい準備しておくとよいかの目安が見えてきます。

3.1 例)65歳から90歳までの25年間、差が続いた場合

  • 300万円:2038万5900円
  • 350万円:1764万5400円
  • 400万円:1490万4900円
  • 450万円:1216万4400円
  • 500万円:942万3900円
  • 550万円:668万3400円
  • 600万円:394万2900円

25年間は試算のために置いた例で、実際に必要な金額は、何歳まで暮らすか、物価や年金額がこの先どう動くかによって変わってきます。

退職金やこれまでの貯蓄で、この差をどのくらいまかなえそうかを書き出してみると、準備の見通しを立てやすくなるでしょう。足りない分が見えてきたら、働く期間や毎月の支出のどこを見直すかを、家族で話し合っておきたいところです。

3.2 夫婦で働いてきた場合は、2人分を足して考える

妻も会社員として厚生年金に加入してきた夫婦なら、妻の分の厚生年金も加わります。その場合は、妻の年収に近い段の月額を、国民年金の満額の代わりに足すと、おおよその合計をつかみやすくなります。

夫婦の働き方によって、毎月の差は大きく変わってきます。わが家の形に合わせて一覧を組み合わせて使ってみてください。夫婦の年金を合わせた金額を年に一度見直す習慣をつけておくと、老後の家計の見通しも立てやすくなるでしょう。

4. 【来月の年金の振込で確かめる】12月の振込は10月と11月の2か月分

来月の振込は、一覧の試算と実際の年金を見比べるよいきっかけになるでしょう。

4.1 支払日は偶数月の15日、12月は10月と11月の2か月分

年金を受け取る時期について、日本年金機構の「年金はいつ支払われますか。」では、支払いは原則として年6回で、支払日は偶数月の15日と案内されています。それぞれの支払日には、原則として前月までの2カ月分がまとめて支払われます。

4.2 10月から振込額が変わる人には、年金振込通知書が届いている

介護保険料などの天引きの金額が令和8年10月から変わり、振込額が変わる人には、日本年金機構から年金振込通知書が届いています。通知書の内容は、利用登録をしていれば、ねんきんネットでも確かめられます。

すでに年金を受け取っている人は、来月の振込額を通知書と見比べておくと、毎月の家計にいくら回せるかがはっきりするでしょう。通知書は届いたら家計簿と一緒に保管しておくと、次の振込のときにも見比べやすくなります。

5. まとめにかえて

年収300万〜600万円で40年間会社員として働いた場合、国民年金と厚生年金を合わせた月額は、この試算で12万5418円から18万228円でした。

妻が国民年金だけを受け取る夫婦で比べると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出に足りない金額は、月1万3143円から6万7953円でした。

一覧の数字は前提を置いた試算で、実際の年金額は、加入期間や年収の動き、受け取り始める年齢によって人それぞれと考えられます。年収ごとの一覧は、老後の準備をどこから始めるかを考えるきっかけにもなるでしょう。

まずは、ねんきん定期便や年金振込通知書で、わが家の年金額を確かめてみましょう。そのうえで、毎月の差を何年分準備しておくとよいかを家族で考えておくと、老後資金の見通しが立てやすくなるはずです。

参考資料

宮野 茉莉子