パートやアルバイトの時給は、年齢や勤め先の規模、業種によって、どのくらい違うのでしょうか。年収の壁を意識して働く方にとっては、時給によって、年収136万円までに働ける時間が変わることも気になるのではないでしょうか。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、短時間労働者の1時間当たり賃金は、全体で1518円です。男性は1769円、女性は1418円で、年齢別では35〜39歳の1782円が最も高くなっています。産業別では、教育,学習支援業が2541円、宿泊業,飲食サービス業が1234円で、約2.1倍の差があります。

この記事では、短時間労働者の時給を、年齢・企業規模・産業別に確認し、時給別に、年収136万円までの勤務時間を計算します。

1. パートの平均時給は全体で1518円(男性1769円・女性1418円)

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」は、毎年6月分の賃金を調べる統計で、令和7年の結果は、10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所を対象に集計されています。

この記事の「時給」は、概況でいう「1時間当たり賃金」です。短時間労働者について、労働者ごとに賃金(所定内給与額)を所定内実労働時間数で割った額の平均で、残業代や賞与は含みません。短時間労働者とは、同じ事業所の一般の労働者より、1日の所定労働時間が短い、または1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない労働者です。

  • 全体:1518円(前年比+2.8%)
  • 男性:1769円(+4.1%)
  • 女性:1418円(+2.2%)

2. 年齢別にみた時給は、35〜39歳が1782円で最も高い

2.1 20〜24歳の1287円から、35〜39歳は495円高くなる

年齢階級別に、短時間労働者の時給(男女計)を並べました。

年齢階級別の時給、短時間労働者(令和7年)1/3

年齢階級別の時給、短時間労働者(令和7年)

出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」の短時間労働者の統計表をもとにLIMO編集部作成

  • 20〜24歳:1287円(男性1300円、女性1275円)
  • 30〜34歳:1772円(男性2394円、女性1558円)
  • 35〜39歳:1782円(男性2709円、女性1569円)
  • 40〜44歳:1692円(男性2667円、女性1514円)
  • 50〜54歳:1562円(男性2343円、女性1440円)
  • 60〜64歳:1526円(男性2024円、女性1397円)
  • 65〜69歳:1569円(男性1884円、女性1401円)

男女計では、20〜24歳が1287円で、35〜39歳の1782円まで上がり、その後は少しずつ下がります。60〜64歳は1526円、65〜69歳は1569円です。20〜24歳と35〜39歳の差は495円で、1日5.2時間(平均)働くと、1日あたり約2574円の差になります。

2.2 男女別では、女性も35〜39歳が最も高いが、男性との差は大きい

女性は、35〜39歳の1569円が最も高く、20〜24歳の1275円との差は294円です。男性は、35〜39歳が2709円で、20〜24歳の1300円の約2.1倍です。男性の30〜49歳の平均が高くなっていますが、この統計からは、その理由までは分かりません。

3. 企業規模別にみた時給は、中企業が1626円で最も高い

企業規模別に、短時間労働者の時給を並べました。企業規模は、勤め先の企業の全常用労働者の数で、1000人以上を大企業、100〜999人を中企業、10〜99人を小企業としています。

企業規模別の時給、短時間労働者(令和7年)2/3

企業規模別の時給、短時間労働者(令和7年)

出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」の短時間労働者の統計表をもとにLIMO編集部作成

  • 大企業(1000人以上):男女計1473円(前年比+4.2%)、男性1653円、女性1400円
  • 中企業(100〜999人):男女計1626円(前年比▲0.7%)、男性1988円、女性1482円
  • 小企業(10〜99人):男女計1491円(前年比+4.7%)、男性1746円、女性1388円

男女計では、中企業が最も高く、大企業を100とすると110.4です。小企業は101.2で、大企業とほぼ同じです。女性では、中企業が1482円、大企業が1400円、小企業が1388円で、小企業は大企業をわずかに下回ります。中企業の男性の時給は前年比▲4.8%、大企業と小企業は+8%台で、企業規模によって前年からの動きが異なります。

4. 産業別にみた時給は、教育,学習支援業が2541円で最も高い

産業別(男女計)で、短時間労働者の時給が高い5つと、低い5つを並べました。

  • 高い産業:教育,学習支援業 2541円、医療,福祉 2113円、学術研究,専門・技術サービス業 1874円、情報通信業 1853円、金融業,保険業 1829円
  • 低い産業:宿泊業,飲食サービス業 1234円、卸売業,小売業 1268円、製造業 1298円、生活関連サービス業,娯楽業 1330円、鉱業,採石業,砂利採取業 1369円

最も高い教育,学習支援業(2541円)は、最も低い宿泊業,飲食サービス業(1234円)の約2.1倍です。医療,福祉は男性が3961円、女性が1707円と、男女の差が大きくなっています。業種によって時給が大きく異なるため、平均時給より低くても、すぐに不利とは言えません。