障害年金の1級・2級を受け取っている人は、国民年金の保険料が「法定免除」になります。保険料を払わなくてよい一方で、免除された期間は、将来の老齢基礎年金が少なくなります。
そのため、「免除のままで老後の年金は大丈夫なのか」「余裕があれば保険料を納めたほうがいいのか」と迷っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、障害年金を受け取っている人が国民年金保険料を納めた場合に、65歳からの年金がいくら変わるのかを、2026年度の年金額で試算します。
1. 障害年金1級・2級なら、国民年金保険料は「法定免除」
日本年金機構によると、障害基礎年金や、厚生年金などの障害年金(2級以上)を受け取っている人は、国民年金保険料が法定免除になります。障害年金の認定を受けた日がある月の前月分から免除になり、住所地の市区町村に届出が必要です。
障害厚生年金の3級だけを受け取っている人は、法定免除の対象ではありません。
2. 免除された期間は、老齢基礎年金に半分しか反映されない
2009年4月以降に全額免除された期間は、老齢基礎年金の計算では、保険料を納めた場合の2分の1として扱われます。2026年度の老齢基礎年金の満額(年84万7300円)で計算すると、次のとおりです。
- 1カ月免除されると、老齢基礎年金は年約883円少なくなる
- 1年間(12カ月)免除されると、年約1万591円少なくなる
- 30年間(360カ月)免除されると、年約31万7738円少なくなる
たとえば、20歳から30歳まで保険料を納め、30歳から60歳まで法定免除だった場合、65歳からの老齢基礎年金は年52万9563円です。満額の約6割にとどまります。
3. 65歳からは「障害基礎年金」か「老齢基礎年金」のどちらか
ここで知っておきたいのが、65歳からの年金の受け取り方です。日本年金機構によると、障害基礎年金と老齢基礎年金の2つの基礎年金を、あわせて受け取ることはできません。どちらか一方を選びます。
2026年度の障害基礎年金は、2級が年84万7300円で、老齢基礎年金の満額と同じです。1級は年105万9125円で、満額より多くなります。
つまり、65歳以降も2級以上の障害基礎年金を受け取れるなら、保険料を納めて老齢基礎年金を満額にしても、受け取る額は変わりません。