朝晩の冷え込みが強まり、お湯を使う量が増える季節になりました。そんな時期に届いた水道の検針票を見て、「先月より請求が高い」と感じた方もいるのではないでしょうか。

物価高騰対策として、水道の基本料金を免除したり、料金を2割減らしたりしてきた自治体があります。減免が続いている地域もあれば、すでに終わって請求額が元に戻った地域もあります。多くは申請が不要で、請求額から自動で差し引かれる仕組みです。

この記事では、水道料金の減免の仕組みと、実際にいくら安くなるのかを、自治体の例と試算で見ていきます。

1. 水道料金の減免とは?物価高騰対策で自治体が国の交付金を使って実施

まずは、水道料金の減免がどのような仕組みで行われているのかを確認します。

1.1 基本料金の免除型と、料金を2割減らす型がある

水道料金の減免は、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」などを活用して、自治体や水道事業者が独自に行っています。そのため、減免の中身は地域によって違います。

  • 基本料金を一定期間免除する(関市、仙台市、高岡市など)
  • 水道料金そのものを2割減らす(千葉県営水道など)

仙台市のように、水道の基本料金だけでなく下水道の基本使用料もあわせて減免する例があります。

1.2 多くは申請不要で、請求額から差し引かれる

関市、仙台市、高岡市は、いずれも利用者による申請は不要としています。請求のときに減免額を差し引いた金額が請求されるため、口座振替で払っている人は、引き落とし額が自動的に少なくなります。

2. 水道料金の減免でいくら安くなる?2か月で「約2100円〜4300円」の例

次に、減免によって実際にいくら安くなるのかを見ていきましょう。

2.1 基本料金の免除は口径で額が決まる

基本料金の免除は、使った水の量ではなく、水道メーターの口径(太さ)によって額が決まります。

仙台市の場合、2か月分の水道の基本料金と下水道の基本使用料をあわせた減免額は、口径13mmで2822円、20mmで4296円、25mmで5726円です。高岡市では、一般用で2か月分の基本料金2674円が減免されました。

水道料金の減免額の例(2か月分)。仙台市は水道の基本料金と下水道の基本使用料の合計、千葉県営水道は2割の減免を当てたLIMO編集部の試算です1/2

水道料金の減免額の例

出所:仙台市水道局、高岡市、千葉県の各公式ページをもとにLIMO編集部作成

2.2 2割減免は使った量が多いほど額が大きくなる

千葉県営水道は、主に一般家庭で使われている口径(13mm・20mm・25mm)の水道料金を20%減免しています。料金そのものを減らすため、使った水の量が多いほど減免額も大きくなります。

千葉県の公式ページにある計算例をもとに試算しました。口径20mmで、2か月に49m³(1か月目24m³、2か月目25m³)使った場合です。

  • 水道料金(2か月分):5120円 + 5440円 = 1万560円
  • 2割の減免額:1万560円 × 20% = 約2112円
  • 減免後の料金:約8448円

千葉県営水道で口径20mm・2か月に49m³使った場合の試算。減免額の端数の扱いは考慮していません2/2

千葉県営水道の減免の試算

出所:千葉県「水道料金の計算方法【千葉県営水道】」「物価高騰対策「水道料金の減免について」」をもとにLIMO編集部作成

2か月で約2112円の減免が、7月から10月検針分の4か月続くと、使い方が同じなら合わせて約4224円になる計算です。