5. 介護付きでは体制や取り組みに応じた加算が上乗せされ、夜間看護体制加算(Ⅱ)は事業所の62.83%が算定
介護付き有料老人ホームの介護費は、基本報酬に、ホームの体制や取り組みに応じた加算が上乗せされます。どの加算がどのくらい算定されているかを確認します。
5.1 協力医療機関連携加算(1)は事業所の72.37%が算定
2025年10月サービス提供分の算定状況(事業所ベース)では、協力医療機関連携加算(1)が72.37%、夜間看護体制加算(Ⅱ)(1日9単位)が62.83%、科学的介護推進体制加算(月40単位)が57.06%の事業所で算定されていました。個別機能訓練加算(Ⅰ)(1日12単位)は30.92%、サービス提供体制強化加算(Ⅰ)(1日22単位)は24.55%です。
5.2 LIMO編集部の計算例:夜間看護体制加算(Ⅱ)は1割負担で月270円
加算も単位で決まります。1単位10円・30日・1割負担で計算すると、次のようになります。
- 夜間看護体制加算(Ⅱ):9単位×30日×10円×1割=270円
- 個別機能訓練加算(Ⅰ):12単位×30日×10円×1割=360円
- サービス提供体制強化加算(Ⅰ):22単位×30日×10円×1割=660円
看取り介護加算(Ⅰ)は、死亡日以前31〜45日が1日72単位、4〜30日が144単位、前日・前々日が680単位、死亡日が1280単位です。死亡日の分を算定した事業所は11.72%でした。
6. 介護を外部の事業者に任せる「外部サービス利用型」は、ホームへの定額報酬が1日84単位で、介護は使った分
特定施設には、ホームの職員が介護まで行う「一般型」のほかに、介護を外部の事業者に委託する「外部サービス利用型」があります。
6.1 要介護1の限度単位数は月1万6355単位
外部サービス利用型では、ホームに計画作成・安否確認・生活相談の定額報酬(1日84単位)が支払われ、入浴や排せつなどの介護は、委託先の事業者に使った分だけ支払われます。基本サービス費を含めた限度単位数は、要介護1が1万6355単位、要介護3が2万490単位、要介護5が2万4533単位です。一般型の基本報酬を1か月分(30.4日)にした単位数は、要介護1が1万6477単位、要介護5が2万4715単位で、ほぼ同じ水準です。
6.2 取得できる加算は一般型より限られる
外部サービス利用型が算定できる加算は、協力医療機関連携加算などに限られています。分科会では、一般型と比べて取得できない加算の扱いを検討するため、外部サービス利用型の取り組みを把握する案が示されました。
介護付き有料老人ホームの介護費は、1単位10円・30日の試算で、1割負担なら要介護1が月1万6260円、要介護5が月2万4390円です。これに体制や取り組みに応じた加算が上乗せされます。施設は全国に4559棟あり、利用者は2040年度に36万人になる見込みです。
ここからは、FPの視点で、ホームの種類を選ぶときの見方と、試算に入っていない費用を確認します。