3. 障害状態確認届の提出が遅れると、年金の支払いが一時止まることがある
障害状態確認届は、期限までに出すことが前提になっている書類です。遅れたときの扱いを確認します。
3.1 期限を過ぎたときや記載に不備があるとき
日本年金機構は、提出が遅れたり記載内容に不備があったりすると、年金の支払いが一時止まることがあると案内しています。
診断書の作成には日数がかかることがあります。医療機関に頼むときは、仕上がりまでの目安を聞き、期限から逆算して依頼しておくと安心です。
4. 障害状態確認届の審査で、障害年金の額が変わることもある
提出した診断書をもとに障害の程度が審査され、その結果で年金額が変わる場合があります。
4.1 等級がそのまま続く人もいれば、上がる人や下がる人もいる
日本年金機構の「障害の程度が変わったとき」によると、障害の程度が重くなると年金は増額され、軽くなると減額または支給停止になります。この変更は、定期的に提出される診断書をもとに行われます。
令和8年4月分からの障害年金の年額は、昭和31年4月2日以後生まれの場合、次のとおりです。
障害基礎年金は1級が105万9125円、2級が84万7300円です2/2
出所:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」、日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」をもとにLIMO編集部作成
- 障害基礎年金1級:105万9125円
- 障害基礎年金2級:84万7300円
- 障害厚生年金3級の最低保障額:63万5500円
- 子の加算(1人目・2人目):1人につき24万3800円
※昭和31年4月1日以前生まれの場合は、障害基礎年金1級が105万6125円、2級が84万4900円、障害厚生年金3級の最低保障額が63万3700円です。子の加算額は生年月日にかかわらず同じです。
障害基礎年金の1級と2級の差は、昭和31年4月2日以後生まれで年21万1825円です(LIMO編集部計算)。障害厚生年金を受けている人は、報酬比例の年金額が等級によって1.25倍になるかどうかも変わります。
5. 障害の程度が重くなったときは、自分から額改定請求ができる
障害状態確認届が届くのを待たずに、本人から年金額の見直しを求める手続きもあります。
5.1 原則は受給権の発生や診査から1年を過ぎてから
障害の程度が重くなったときは、「障害給付 額改定請求書」に医師の診断書を添えて、年金事務所または街角の年金相談センターに出します。障害基礎年金だけを受けている人は、市区町村役場の窓口でも提出できます。
請求できるのは、年金を受ける権利が発生した日か、障害の程度の診査を受けた日から1年を過ぎてからです。省令で定める障害の程度が増進したことが明らかな場合は、1年を待たずに請求できます。
5.2 65歳以上で3級の障害厚生年金を受けている人は請求できない
3級の障害厚生年金を受けている人が65歳以上になると、額改定請求はできなくなります。ただし、過去に同じ支給事由の障害基礎年金を受ける権利があった人は除かれます。
6. まとめ
障害状態確認届は、提出が必要な年に誕生月の3か月前の月末に届き、誕生月の末日が提出期限です。1月生まれの人は2027年1月31日が期限で、診断書は11月1日以降の状態で書いてもらいます。
提出が遅れると年金の支払いが一時止まることがあり、審査の結果によって等級や年金額が変わることもあります。届いた書類の期限を確かめ、受診と診断書の依頼の日程を先に決めておきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「障害状態確認届(診断書)が届いたとき」
- 日本年金機構「障害の程度が変わったとき」
- 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」
- 日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」
鶴田 綾