4. 地震保険料控除を受けた給与所得者は950万3716人、年収階級で3.1%から46.1%まで

保険料に関する控除には、生命保険料控除のほかに地震保険料控除があります。令和7年分の年末調整で地震保険料控除を受けたのは950万3716人で、年末調整を行った人の20.0%でした。

控除額の総額は1583億4200万円で、控除を受けた人数で割ると1人あたり約1万7000円です(LIMO編集部で計算)。地震保険料控除の上限は所得税で5万円です。

年収の階級別に見ると、地震保険料控除を受けた人の割合は100万円以下で3.1%、500万円超600万円以下で24.5%、1500万円超2000万円以下で46.1%でした。生命保険料控除に比べると、どの階級でも割合は低くなっています。

5. iDeCoの掛金も入る小規模企業共済等掛金控除は341万4352人、1人あたり約19万4000円

小規模企業共済等掛金控除は、小規模企業共済の掛金や、iDeCo(個人型確定拠出年金)・企業型確定拠出年金の加入者掛金などが対象です。生命保険料控除と違って上限はなく、その年に支払った掛金の全額を差し引けます。

年末調整で受けた保険料などの控除(令和7年分)2/2

生命保険料控除・地震保険料控除・小規模企業共済等掛金控除を受けた人の数と割合、1人あたりの控除額を並べた表

出所:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」第17表を参考にLIMO編集部作成

令和7年分の年末調整で小規模企業共済等掛金控除を受けたのは341万4352人で、割合は7.2%でした。控除額の総額は6630億9400万円で、1人あたりは約19万4000円になります(LIMO編集部で計算)。

年収の階級別では、300万円超400万円以下が3.9%、900万円超1000万円以下が20.0%、1500万円超2000万円以下が25.2%と、年収の高い階級ほど割合が高くなっています。

6. 保険料控除申告書を書く前に手元にそろえたい3つの書類

生命保険料控除・地震保険料控除・小規模企業共済等掛金控除は、どれも勤め先に出す「給与所得者の保険料控除申告書」で申告します。申告書を書く前に、次の3つをそろえておくと記入がスムーズです。

6.1 保険会社から届く生命保険料控除証明書と地震保険料控除証明書

証明書には、その年に支払う予定の保険料の額と、新制度・旧制度の区分が書かれています。新旧の区分で計算式と上限が変わるため、契約ごとに確かめておきます。

6.2 iDeCoや小規模企業共済の掛金の証明書

小規模企業共済等掛金控除を受けるときは、支払った掛金の証明書を申告書に添付するか、提出のときに提示します。証明書は、掛金を払い込んでいる先から届きます。

6.3 23歳未満の扶養親族がいるかどうかが分かるもの

2026年分から一般生命保険料控除の上限が6万円に上がるのは、23歳未満の扶養親族がいる場合です。扶養している子どもなどの生年月日を確かめておくと、記入の誤りを防げます。

7. まとめ

令和7年分の民間給与実態統計調査では、年末調整を行った給与所得者の68.3%が生命保険料控除を受け、1人あたりの控除額は約6万6000円でした。年収の階級別では、900万円超1000万円以下の88.4%が最も高くなっています。

2026年12月の年末調整からは、23歳未満の扶養親族がいる人の一般生命保険料控除の上限が6万円になります。控除証明書と掛金の証明書をそろえ、勤め先の年末調整の案内に沿って申告書を出しましょう。

参考資料

鶴田 綾