障害者手帳を持っていると、自動車税の減免を受けられる場合があることをご存じでしょうか。

ただ、車の名義が障害のある本人ではなく、親や配偶者などの家族になっているケースも少なくありません。「家族名義の車でも減免されるのか」「誰が運転すればいいのか」と迷う方もいるでしょう。

東京都の制度では、一定の要件を満たせば、障害のある方と生計を同じくする家族が所有する車も減免の対象になります。ただし、「生計を同じくする方」の範囲や車の使い道、1人1台までといった条件があります。

この記事では、東京都の自動車税の障害者減免を例に、家族名義の車が対象になる4つのパターン、対象になる手帳と障害の程度、減免額と申請期限、軽自動車税との違いを解説します。

1. 障害者手帳で自動車税が減免される制度とは

東京都では、障害者手帳等(身体障害者手帳・戦傷病者手帳・愛の手帳(療育手帳)・精神障害者保健福祉手帳)の交付を受けている方が使用する自動車で、一定の要件を満たす場合は、申請により自動車税の減免を受けることができます。

自動車税は都道府県の税金のため、減免の要件や手続きは都道府県ごとに定められています。また、軽自動車にかかる軽自動車税は区市町村の税金で、減免の制度もお住まいの区市町村が窓口になります。この記事では、東京都の自動車税を例に見ていきます。

2. 家族名義の車でも減免される?対象になる4つのパターン

東京都の障害者減免では、車の所有者と運転する人の組み合わせによって、減免の対象になるパターンが4つ定められています。

【チェック表】家族名義の車でも自動車税は減免される?1/3

【チェック表】家族名義の車でも自動車税は減免される?

出所:東京都主税局「自動車税環境性能割・自動車税種別割の減免制度のご案内」をもとにLIMO編集部作成

  • ①障害のある本人が所有し、本人が運転する(使い道は特に問わない)
  • ②障害のある本人が所有し、本人以外の人が運転する
  • ③生計を同じくする方が所有し、障害のある本人が運転する
  • ④生計を同じくする方が所有し、本人以外の人が運転する

②から④は、もっぱら障害のある方の通院、通学等のために使用することが条件です。家族名義の車が対象になるのは、③と④のパターンです。

2.1 「生計を同じくする方」とは

東京都では、「生計を同じくする方」を次のいずれかに該当する方としています。

  • 障害者の方と同居されている方
  • 障害者の方の住所地近隣(2km以内)にお住まいの親族の方
  • 障害者の方の住所地近隣(2km以内)にお住まいの、東京都パートナーシップ宣誓制度または地方公共団体の同等の制度により証明を受けたパートナーシップ関係の相手の方

たとえば、離れて暮らす子どもが親の通院のために自分の名義の車を使う場合でも、住所地が2km以内でなければ「生計を同じくする方」にあたらず、③④のパターンでの減免は受けられません。

2.2 「もっぱら通院・通学等のため」に使う車であること

②から④のパターンでは、その車をもっぱら障害のある方の通院・通学等のために使うことが求められます。減免申請書には、通院先などの住所・名称・電話番号を記入します。

また、対象になるのは、個人名義の自家用自動車(車検証に「自家用」と記載されている自動車)に限られます。運転免許証に「オートマチック車に限る」などの条件が付いている場合は、条件に合った自動車である必要があります。

3. 減免の対象になる手帳と障害の程度

減免を受けられるかどうかは、手帳の種類と障害の区分・等級によって決まります。手帳を持っていれば誰でも対象になるわけではない点に注意が必要です。

自動車税の減免の対象になる手帳と障害の程度2/3

自動車税の減免の対象になる手帳と障害の程度

出所:東京都主税局「自動車税環境性能割・自動車税種別割の減免制度のご案内」をもとにLIMO編集部作成

身体障害者手帳の場合、たとえば下肢機能障害は1級から6級、体幹機能障害は1級から3級と5級、上肢機能障害は1級と2級、視覚障害は1級から3級(視力障害4級の1を含む)が対象です。内部障害では、心臓、じん臓及び呼吸器の機能障害や、ぼうこう、直腸及び小腸の機能障害は1級・3級・4級が対象になります。

愛の手帳は総合判定1度から3度、精神障害者保健福祉手帳は1級(精神通院医療に係る自立支援医療費受給者に限る)が対象です。精神障害者保健福祉手帳で申請する場合は、自立支援医療受給者証(精神通院)の提示も求められます。

身体障害者手帳に2つ以上の障害の区分がある場合は、区分ごとの障害等級で判断されます。