4. 定期預金と比べると?固定5年の年2.39%は、大手銀行のスーパー定期5年(年1.0%)の約2.4倍

三菱UFJ銀行の円預金金利(2026年10月28日現在・税引前)では、スーパー定期の金利は1年が年0.5%、3年が年0.8%、5年が年1.0%、普通預金は年0.4%です。300万円で比べると次のとおりです。

  • 【個人向け国債 固定5年(年2.39%)】年7万1700円(税引前)
  • 【スーパー定期5年(年1.0%)】年3万円(同)
  • 【個人向け国債 固定3年(年2.07%)】年6万2100円(同)
  • 【スーパー定期3年(年0.8%)】年2万4000円(同)

三菱UFJ銀行の案内では、期間が1年を超える定期預金も、1年たてば一部を解約できますが、解約した部分には期限前解約利率がかかります。途中で使う可能性があるお金でも、どちらも「一部だけ」動かせる仕組みがあります。

5. 【証券会社出身の視点】検証:換金の時期で、残る利子は0円から約3.8万円まで変わる

試算を並べると、100万円を発行から1年で換金した場合、受け取った利子とほぼ同じ額が差し引かれ、残る利子は0円です。2年後なら固定5年で約1万9045円、3年後なら約3万8090円と、換金を1年遅らせるごとに、残る利子が利子の1年分ずつ増えていきます。

資産運用のご提案では、個人向け国債を「使う予定がまだ決まっていないお金」の置き場所として検討する場面がありました。満期まで持てば利子を全部受け取れますが、途中で使う場合も、元本は減らず、差し引かれるのは直前1年分の利子にとどまります。

一方で、固定5年や固定3年は満期まで利率が変わらないため、今後金利が上がっても利子は増えません。変動10年は半年ごとに利率が見直され、金利が上がれば利子も増え、下がれば減ります。いつ使うかの見通しと、金利の動きへの考え方で、選ぶ商品は変わってきます。

300万円のうち、いつか使うかもしれない分と、しばらく使わない分を分けて考えてみると、一部だけ換金できる仕組みを生かしやすくなるかもしれませんね。

※試算の前提:前章と同じ。本記事は特定の金融商品をすすめるものではありません。

6. まとめ

10月募集分の個人向け国債の利率は、変動10年が年2.05%、固定5年が年2.39%、固定3年が年2.07%です。発行から1年たてば1万円単位で一部だけ換金でき、直前2回分の利子相当額(税引後)が差し引かれます。100万円を1年で換金すると利子は実質0円、3年後なら固定5年で約3万8090円が残る計算でした。

次回の募集は11月9日から30日までで、利率は募集ごとに決まります。最新の利率や換金の条件は、財務省のホームページや取り扱いの金融機関で確かめることができます。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。利率は募集の回によって異なり、変動10年の利率は半年ごとに見直されます。本記事は特定の金融商品をすすめるものではありません。最新の条件は財務省のホームページや取り扱いの金融機関でご確認ください。

参考資料

安達 さやか