3. 障害年金でいくら受け取れる?2026年度の金額
障害年金は、手帳とは違い、実際にお金が支給される制度です。2026年4月分からの金額を確認しておきましょう。
障害年金でいくら受け取れる?(2026年度)3/3
出所:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」、日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」、日本年金機構「障害年金生活者支援給付金の概要」をもとにLIMO編集部作成
3.1 障害基礎年金:2級は年84万7300円、1級は年105万9125円
昭和31年4月2日以後生まれの方の場合、障害基礎年金は2級で年84万7300円(月額の目安は約7万608円)、1級で年105万9125円(同約8万8260円)です。昭和31年4月1日以前生まれの方は、2級が年84万4900円、1級が年105万6125円です。
生計を維持している子がいる場合は、子の加算額として、2人までは1人につき24万3800円、3人目以降は1人につき8万1300円が加わります。
3.2 障害厚生年金:報酬比例の年金額をもとに計算
障害厚生年金は、厚生年金保険に加入していた期間の報酬などをもとにした「報酬比例の年金額」で計算します。1級は報酬比例の年金額の1.25倍、2級は報酬比例の年金額で、生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合は配偶者の加給年金額(24万3800円)が加算されます。
3級は報酬比例の年金額のみですが、最低保障額(昭和31年4月2日以後生まれの方は63万5500円)があります。1級・2級の場合は、障害基礎年金とあわせて受け取ることになります。
3.3 障害年金生活者支援給付金:1級は月7025円、2級は月5620円
障害基礎年金を受けている方で、前年の所得が「491万8000円+扶養親族の数×38万円」以下の場合は、障害年金生活者支援給付金の支給対象になります。月額は1級が7025円、2級が5620円です。
障害年金などの非課税収入は、この判定に使う所得には含まれません。
4. 障害者手帳で受けられる支援:税の障害者控除など
障害者手帳は、お金が直接支給される制度ではありませんが、手帳があることで受けやすくなる支援があります。
4.1 所得税の障害者控除は手帳の等級で区分される
所得税の障害者控除では、身体障害者手帳に身体上の障害がある人として記載されている人や、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人などが障害者にあたります。
控除額は、障害者が27万円、特別障害者が40万円、同居特別障害者が75万円です。身体障害者手帳の場合は1級または2級、精神障害者保健福祉手帳の場合は1級と記載されている人が特別障害者になります。
本人が受けるだけでなく、障害のある家族を扶養している人が控除を受けられる場合もあります。手帳の等級が控除額に関わるため、年末調整や確定申告の前に手帳の記載を確認しておきましょう。
4.2 自治体や事業者の独自サービスも
3種類の手帳はいずれも障害者総合支援法の対象となり、自治体や事業者が独自に提供するサービスを受けられることもあります。交通機関の運賃や携帯電話料金の割引なども、こうした事業者のサービスの一つです。
割引の対象となる手帳の種類や等級、割引額は、事業者ごとに異なります。利用する前に、各事業者の条件を確認しましょう。
5. まとめ:年金と手帳、それぞれの手続きを確認しよう
障害年金と障害者手帳は、等級の基準も窓口も異なる別々の制度です。手帳の等級と年金の等級は一致するとは限らず、手帳を持っていなくても障害年金を請求できます。
障害年金は、2026年度の障害基礎年金で2級が年84万7300円、1級が年105万9125円で、所得などの要件を満たせば障害年金生活者支援給付金も上乗せされます。一方、手帳は税の障害者控除や各種の割引などを受けやすくする役割があります。
「手帳がないから」「等級が低いから」とあきらめず、障害年金は年金事務所、手帳は市区町村の窓口で、それぞれ対象になるかを相談してみましょう。
参考資料
- 日本年金機構「障害等級表」
- 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」
- 日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」
- 日本年金機構「障害年金生活者支援給付金の概要」
- 日本年金機構「障害年金ガイド 令和8年度版」
- 厚生労働省「障害者手帳について」
- 厚生労働省「身体障害者手帳制度の概要」
- 厚生労働省「年金証書等の写しによる精神障害者保健福祉手帳の障害等級の認定事務についての一部改正について」
- 国税庁「No.1160 障害者控除」
和田 直子