年金を受け取っていた親が亡くなったとき、亡くなった月の年金はどうなるのでしょうか。年金は後払いのため、亡くなった時点で、まだ受け取っていない年金が残ることがあります。
この「未支給年金」は、請求すれば遺族が受け取れます。ただし、受け取れる人には条件があり、亡くなった日によって金額も変わります。
この記事では、未支給年金を誰が受け取れるのか、亡くなった日によっていくらになるのかを、厚生年金と国民年金の平均月額で試算します。
1. 年金は「後払い」なので、亡くなると受け取っていない分が残る
日本年金機構によると、年金は原則として偶数月の15日(土日祝日のときは直前の平日)に、前月までの2カ月分が支払われます。たとえば、6月の支払日に受け取るのは4月分と5月分です。
また、年金は亡くなった月の分まで支給されます。亡くなった時点で受け取っていない年金のうち、亡くなった月の分までが未支給年金になり、遺族が請求して受け取ります。
2. 亡くなった日によって、未支給年金は1〜3カ月分に変わる
支払いの仕組みから、未支給年金の月数は亡くなった日によって次のように変わります。6月に亡くなった場合と、5月に亡くなった場合で見てみましょう。
- 偶数月の支払日より前に亡くなった(6月10日など):4月分・5月分・6月分の3カ月分
- 奇数月に亡くなった(5月20日など):4月分・5月分の2カ月分
- 偶数月の支払日より後に亡くなった(6月20日など):6月分の1カ月分
厚生労働省によると、2024年度末の厚生年金の平均月額は15万289円、国民年金の平均月額は5万9310円です。この金額で未支給年金を計算すると、次のとおりです。
- 3カ月分:厚生年金は45万867円、国民年金は17万7930円
- 2カ月分:厚生年金は30万578円、国民年金は11万8620円
- 1カ月分:厚生年金は15万289円、国民年金は5万9310円
同じ6月に亡くなっても、支払日の前か後かで、未支給年金は3倍違うことになります。
3. 受け取れるのは「生計を同じくしていた」遺族だけ
未支給年金を受け取れるのは、亡くなった人と生計を同じくしていた遺族です。
3.1 受け取れる順位
受け取れる順位は次のとおりで、先の順位の人がいる場合、後の順位の人は受け取れません。同じ順位の人が2人以上いる場合は、そのうち1人が代表して請求します。
- 配偶者
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母
- 兄弟姉妹
- そのほかの3親等内の親族
3.2 別に暮らしていた子どもも、受け取れる場合がある
亡くなった親と住所が別の場合でも、生計を同じくしていたことを示せれば請求できます。この場合は、「生計同一関係に関する申立書」などの提出が必要です。