離れて暮らす親の様子が気がかりで見守りサービスを調べ始めると、料金の幅が大きく、何を基準に選べばよいのか迷います。日本郵便の「みまもり訪問サービス」は月額2500円(税込)で、5年続けた場合の支払総額は15万円です。

一方、ホームセキュリティは機器の構成や契約プランによって5年総額が約18万円から約52万円まで開きます。自治体の補助が使えると差が縮む場合もあるため、料金と役割をあわせて整理しました。

1. 見守りサービスは「訪問」と「駆けつけ」で何が違う?

内閣府「令和8年版高齢社会白書(概要版)」によると、65歳以上で一人暮らしをしている人の割合は、令和2年時点で男性15.0%、女性22.1%です。令和32年には男性26.1%、女性29.3%になる見込みとされています。

見守りサービスは大きく2つに分けて考えると整理しやすくなります。

日本郵便の「みまもり訪問サービス」は、郵便局員が月1回、30分程度ご自宅を訪問する仕組みです。タブレットで基本質問7項目と選択3項目の計10項目を確認し、結果を写真付きの報告書で家族などに連絡します。

一方、ALSOKの「HOME ALSOK みまもりサポート」は、月額料金に含まれるサービス例として「緊急呼び出しボタン」「異常時駆けつけ」が挙げられています。訪問は日常の様子を確認する役割、ホームセキュリティは異常時に備える役割と捉えると、比べる軸がそろいます。

日本郵便の駆けつけサービスを付ける場合は、別途セコムまたはALSOKとの契約が必要です。駆けつけ1回につき5500円(税込)がかかると案内されています。

2. 5年間使うと総額はいくら違う?

見守りサービスの5年間総額比較1/2

見守りサービスを5年間使った場合の総額は、日本郵便「みまもり訪問サービス」15万円、HOME ALSOK みまもりサポートはお買い上げ18万2765円・レンタル18万3645円・ゼロスタート18万4140円、日本郵便「みまもり訪問+でんわ」セット20万7600円、HOME ALSOK Connect(お買い上げ)51万6450円

出所:日本郵便「郵便局のみまもりサービス」、ALSOK「料金のご案内」をもとにLIMO編集部作成

日本郵便とALSOKが公表している月額料金と初期費用をもとに、60か月(5年)利用した場合の総額を計算しました。ALSOKの金額は「一般的な機器構成での試算例」で、設置する機器の数などにより変動します。

  • 日本郵便「みまもり訪問サービス」:月額2500円×60か月で15万円
  • 日本郵便「みまもり訪問+でんわ」セット:月額3460円×60か月で20万7600円
  • HOME ALSOK みまもりサポート(お買い上げ):工事費5万7200円+機器費1万3365円+月額1870円×60か月で18万2765円
  • HOME ALSOK みまもりサポート(レンタル):初期費用1万3365円+月額2838円×60か月で18万3645円
  • HOME ALSOK みまもりサポート(ゼロスタート):月額3069円×60か月で18万4140円
  • HOME ALSOK Connect(お買い上げ):工事費4万7850円+機器費22万4400円+月額4070円×60か月で51万6450円

たとえばALSOKの「みまもりサポート」レンタルプランなら、初期費用1万3365円と月額2838円の60か月分17万280円を合わせて、5年間で18万3645円です。同じ5年間で比べると、日本郵便の訪問サービスとは約3万円の差になります。

なお、ALSOKの表では税込・税抜の表記がないプランがあります。契約前に事業者へ確認してください。

3. 自治体の緊急通報システムはいくらで使える?

大阪市・福岡市の緊急通報システム、5年間の自己負担額2/2

緊急通報システムの自己負担額は、大阪市は前年所得税非課税世帯が0円、課税世帯が月額940円(5年で5万6400円)。福岡市は介護保険料の所得段階が第1〜3段階なら0円、第4〜15段階は固定電話型が月額948円(5年で5万6880円)、携帯電話型が月額1145円(5年で6万8700円)

出所:大阪市「緊急通報システム事業内容」、福岡市「緊急通報システム」をもとにLIMO編集部作成

多くの自治体は、ひとり暮らしの高齢者向けに緊急通報システムを用意しています。ここでは公表されている2市の例を紹介します。

  • 大阪市:前年所得税非課税世帯は無料、課税世帯は月額940円(5年で5万6400円)。24時間の健康相談として、看護師等が助言します。
  • 福岡市:介護保険料の所得段階が第1〜3段階なら0円。第4〜15段階は固定電話型が月額948円(5年で5万6880円)、携帯電話型が月額1145円(5年で6万8700円)。

横浜市では、65歳以上のひとり暮らしの方を対象に、民間の見守り機器等サービスの利用料を月額最大1000円補助する事業があります。補助が満額なら5年間で最大6万円の差になります。令和8年度の一覧では、補助額控除後の自己負担額が月額1750円(セコム「セコムみまもりホン2」)や2278円(ALSOK「HOME ALSOK みまもりサポート」)などと掲載されています。

対象者や金額は自治体ごとに異なります。親御さんがお住まいの自治体のホームページや窓口で、最新の内容を確認してください。

見守りサービスの5年間の総額は、日本郵便の訪問サービスで15万円、ホームセキュリティでは機器の構成やプランによって約18万円から約52万円まで開きがあります。自治体の緊急通報システムは、世帯の課税状況や所得段階によっては無料で使えます。

日常の様子を確かめたいのか、異常時の駆けつけを重視するのかによって、合うサービスは変わります。費用とあわせて、どの役割を任せたいのかを家族で話し合っておくと選びやすくなります。

次のページでは、契約前に確認したい注意点と、ふるさと納税で「みまもり訪問」を贈るときの条件を解説します。