3. 救急時医療情報取得加算の施設基準は電子処方箋の体制と救急時医療情報閲覧機能

厚生労働省の資料には、救急時医療情報取得加算の施設基準が書かれています。電子処方箋を発行する体制、または調剤情報を電子処方箋管理サービスに登録する体制として、次のアからウまでの全てを満たすことが1つ目の条件です。

  • ア 院外処方を行う場合には、原則として、電子処方箋を発行し、または引換番号が印字された紙の処方箋を発行し、処方情報の登録を行っていること
  • イ 院内処方を行う場合には、原則として、医療機関内で調剤した薬剤の情報を電子処方箋管理サービスに登録を行っていること
  • ウ 電子処方箋対応医療機関であることをウェブサイトで掲示していること

2つ目の条件は、救急時医療情報閲覧機能を有していることです。この加算の施設基準には、電子的診療情報連携体制整備加算にあるようなマイナ保険証の利用率の基準は、確認した資料の範囲では出ていません。

4. 同じ改定で新設される医療DXの加算にも窓口負担の違いがある

資料の医療DXの全体像には、救急時医療情報取得加算のほかに、電子的診療情報連携体制整備加算と遠隔電子処方箋活用加算が新設されると書かれています。

  • 電子的診療情報連携体制整備加算(外来):初診時(月1回)は加算1・2・3が15点・9点・4点、再診時(月1回)は2点
  • 電子的診療情報連携体制整備加算(入院):加算1・2が160点・80点(入院初日)
  • 遠隔電子処方箋活用加算:10点(月1回)。情報通信機器を用いた医学管理で、電子処方箋管理サービスを用いて薬剤情報を確認し、電子処方箋を発行した場合の評価

入院初日の160点は1600円、3割負担なら480円、80点は800円で3割負担なら240円です。遠隔電子処方箋活用加算の10点は100円で、3割負担なら30円です。

5. マイナ保険証との関わりは、資料の範囲では医療DX全体の評価として書かれている

資料の冒頭の説明は、医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算を廃止して、マイナ保険証の利用、電子処方箋、電子カルテ共有サービス、サイバーセキュリティ対策などに係る新たな評価を新設する、というものです。

救急時医療情報閲覧機能がどのように患者の情報を取得するのか、その仕組みの詳細は、確認した資料には出ていません。患者の意識がない場合の手続きなども、この資料では分かりませんでした。

6. 【確認したいこと】救急外来のあとは、領収書と診療明細書で加算を確かめる

救急外来で意識障害と判断されたかどうかは、医療機関が決めます。受診のあとに領収書や診療明細書を受け取れば、救急時医療情報取得加算が算定されたかどうかを、名前と点数で確かめる手がかりになります。

加算の名前が分からないときは、受診した医療機関の窓口で聞くのが近道です。加入先の健康保険組合や、市区町村の国民健康保険の窓口にも問い合わせることができます。

診療報酬の算定ルールは細かく、施設基準を届け出た医療機関ごとに、算定する加算が変わります。個別の金額は、受診した医療機関で確認してください。

7. まとめ

令和8年6月から、救急外来医学管理料を算定する意識障害の患者を対象に、救急時医療情報取得加算が新設されます。点数は50点で、1点10円の計算なら、3割負担で150円、2割負担で100円です。月に1回に限られます。

施設基準は、電子処方箋の体制と救急時医療情報閲覧機能です。個別の金額は、領収書や診療明細書、受診した医療機関の窓口で確かめてください。※本記事は、編集部が厚生労働省が公表する公式の最新一次資料を直接確認の上、執筆・検証しています。

参考資料

齊藤 慧