3. 満期金300万円の契約者と受取人が別人だと税金はいくら?払込保険料に関係なく、贈与税は約19万円
国税庁「No.4417 贈与税の対象になる生命保険金」によると、保険料を負担していない人が満期で生命保険金を受け取った場合は、保険料を負担した人から贈与があったものとされます。この場合は、所得税ではなく贈与税の対象です。
贈与税は、1年間にもらった財産の合計から基礎控除額110万円を引いて計算します(国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」)。ほかに贈与がない場合で試算します。
- 【受け取った満期金】300万円
- 【基礎控除額】110万円
- 【課税される金額】190万円
- 【贈与税】約19万円(税率10%)
※試算の前提:満期金300万円の全額が贈与とされ、その年にほかの贈与がない。課税価格190万円は200万円以下のため、一般税率でも特例税率でも税率は10%。
4. 満期金の税金で確定申告は必要?給与のほかの所得が20万円を超えるかが目安
国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」によると、給与を1か所から受けていて、給与所得と退職所得を除く各種の所得金額の合計が20万円を超える人は、確定申告が必要です。
確定申告の期間は、原則として翌年2月16日から3月15日です(国税庁「No.2020 確定申告」)。満期金の一時所得が、この20万円の判定にどう数えられるかは、税務署や関連部署でご確認ください。
5. 満期金を年金で受け取る、または一時払養老保険なら税金はどうなる?
満期金を年金で受け取る場合は、所得税がかかるとき、公的年金等以外の雑所得になります(国税庁「No.1755」)。
一時払養老保険のうち、保険期間が5年以下のものなどは、源泉分離課税です。税率は20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、地方税5%)で、源泉徴収だけで課税関係が終わります(国税庁「No.1490 一時所得」)。
6. 【元FP会社職員の視点】検証:満期金300万円の税金は、金額より「誰が保険料を負担したか」で決まる
今回の試算で目に付くのは、払込保険料が変わっても、所得税は、今回の4通りでは最大でも約5万1000円にとどまることです。一方、受取人が別人の場合の贈与税は、約19万円でした。
FP会社で保険の手続きや問い合わせ対応に関わっていた立場から見ると、満期金の話では、いくら戻るかが先に出て、契約者や受取人の名義は確かめる機会が少ないように思います。
- 【払込保険料】250万円と240万円で、所得税は0円と約2600円から約5100円。差は小さい
- 【税目】同じ満期金300万円でも、所得税なら今回の試算で最大約5万1000円、贈与税なら約19万円
- 【確認する場所】保険証券や保険会社の案内にある、契約者・保険料の負担者・受取人の欄
私自身も保険商品を利用していますが、この試算を通して、満期を迎える前に名義と払込額を確かめておく大切さを改めて感じました。
なお、この試算は、満期金を一時金で受け取り、ほかの一時所得や贈与がない場合です。実際の取り扱いは、契約の内容で変わります。
7. まとめ
満期金300万円の税金は、払込保険料が250万円なら所得税0円、200万円なら約1万3000円から約2万6000円でした。受取人が別人なら、贈与税で約19万円です。
正解は一つではありません。まずは保険証券で、契約者・保険料の負担者・受取人と払込保険料の総額を確かめ、満期が近づいたら保険会社や税務署にも確認していきましょう。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の税額は、所得や控除、契約の内容によって異なります。税務署や保険会社、税理士などでご確認ください。
参考資料
- 国税庁「No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき」
- 国税庁「No.1490 一時所得」
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
- 国税庁「No.4417 贈与税の対象になる生命保険金」
- 国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」
- 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
- 国税庁「No.2020 確定申告」
下村 美乃莉