74歳までは国民健康保険、75歳からは後期高齢者医療制度です。誕生日を境に、保険料の通知が変わります。

東京都杉並区の公式ページでは、令和8年度(2026年度)の国民健康保険料率と、令和8・9年度の東京都の後期高齢者医療の保険料率が公表されています。国民健康保険料率は2026年4月1日付の案内です。

この記事では、同じ所得の単身の方が、74歳で国民健康保険に入っている場合と、75歳で後期高齢者医療制度に入っている場合を、編集部が年間の保険料で試算して比べます。

1. 【令和8・9年度】後期高齢者医療の保険料は均等割5万3300円と所得割9.88%、東京都の例

後期高齢者医療制度の保険料は、都道府県ごとの広域連合が決めます。杉並区のページに載っている東京都の令和8・9年度の料率を確認します。

1.1 医療分と子ども・子育て支援金分の2つで決まる

医療分は、均等割が年額5万3300円、所得割が所得金額の9.88%です。子ども・子育て支援金分は、均等割が年額1300円、所得割が所得金額の0.26%です。

賦課限度額は、医療分が85万円、子ども・子育て支援金分が2万1千円です。

1.2 所得金額は総所得金額等から基礎控除43万円を引いた額

所得割のもとになる所得金額は、前年の総所得金額等から、住民税の基礎控除額43万円を引いた額です。基礎控除額は、合計所得金額が2400万円以下の場合の金額です。

2. 杉並区の国民健康保険料(令和8年度)は医療分・後期高齢者支援金分・子ども支援金分の3つ

74歳の国民健康保険料は、杉並区の令和8年度の料率で計算します。介護納付金分は40歳から64歳の加入者が対象なので、74歳の例には含まれません。

  • 医療分:均等割が年額4万7600円、所得割が賦課標準額の7.51%、賦課限度額は67万円
  • 後期高齢者支援金分:均等割が年額1万7600円、所得割が賦課標準額の2.80%、賦課限度額は26万円
  • 子ども支援金分:均等割が年額1873円、所得割が賦課標準額の0.27%、賦課限度額は3万円

賦課標準額は、前年の総所得金額等から基礎控除額43万円を引いた額です。

【令和8年度】74歳の国民健康保険料と75歳の後期高齢者医療保険料は料率がどう違う?杉並区と東京都の均等割・所得割・賦課限度額を一覧で確認1/2

杉並区の国民健康保険料の医療分・後期高齢者支援金分・子ども支援金分と、東京都の後期高齢者医療の医療分・子ども・子育て支援金分について、均等割・所得割・賦課限度額を並べた一覧

出所:杉並区『杉並区国民健康保険に加入している方へ(保険料率等のご案内)』、杉並区『保険料の決め方(後期高齢者医療制度)』を参考にLIMO編集部作成

3. 総所得金額等が200万円の単身なら、後期高齢者医療保険料は年21万3798円で国民健康保険料より1万9381円低い試算

単身で、前年の総所得金額等が150万円、200万円、300万円の3つの場合を試算します。いずれも均等割の軽減(7割・5割・2割)の対象にならない所得で、賦課限度額にも届かない額です。

3.1 200万円の場合は国民健康保険料が年23万3179円、後期高齢者医療保険料が年21万3798円

総所得金額等が200万円なら、賦課標準額は157万円です。国民健康保険料は、医療分が16万5507円、後期高齢者支援金分が6万1560円、子ども支援金分が6112円で、合計は年23万3179円です。

後期高齢者医療保険料は、医療分が20万8416円、子ども・子育て支援金分が5382円で、合計は年21万3798円です。差は1万9381円で、後期高齢者医療のほうが低くなります。

3.2 150万円と300万円の場合も後期高齢者医療のほうが低い

総所得金額等が150万円なら、国民健康保険料は年18万279円、後期高齢者医療保険料は年16万3098円で、差は1万7181円です。300万円なら、国民健康保険料は年33万8979円、後期高齢者医療保険料は年31万5198円で、差は2万3781円です。

【令和8年度】75歳になると保険料はいくら変わる?杉並区の単身で総所得金額等が150万円・200万円・300万円の場合を、国民健康保険料と後期高齢者医療保険料で試算(編集部試算)2/2

総所得金額等が150万円・200万円・300万円の単身について、74歳の国民健康保険料と75歳の後期高齢者医療保険料の年額と差を並べた試算

出所:杉並区『杉並区国民健康保険に加入している方へ(保険料率等のご案内)』、杉並区『保険料の決め方(後期高齢者医療制度)』を基にLIMO編集部試算

図の試算を、所得ごとに書き出します。

  • 総所得金額等150万円:国民健康保険料は年18万279円、後期高齢者医療保険料は年16万3098円、差は1万7181円
  • 総所得金額等200万円:国民健康保険料は年23万3179円、後期高齢者医療保険料は年21万3798円、差は1万9381円
  • 総所得金額等300万円:国民健康保険料は年33万8979円、後期高齢者医療保険料は年31万5198円、差は2万3781円

※この試算は、東京都杉並区に住む単身の方で、74歳の国民健康保険と75歳の後期高齢者医療を、同じ所得で比べたものです。料率は自治体と広域連合で違い、世帯の人数や所得によっても金額は変わります。円未満の端数が出ない所得で計算しています。

賦課限度額は、国民健康保険が医療分67万円、後期高齢者支援金分26万円、子ども支援金分3万円で合計96万円、後期高齢者医療が医療分85万円、子ども・子育て支援金分2万1千円で合計87万1千円です。

今回の杉並区と東京都の例では、同じ所得で比べると、後期高齢者医療のほうが年に1万円台から2万円台低くなります。自分の保険料は、市区町村から届く通知書の内訳で確かめられます。

ここからは、元後期高齢担当として保険料の相談を受けていた立場から、比べるときの前提と軽減の判定を見ていきます。