病院でもらう領収書や診療明細書に、見慣れない加算の名前が出てくる時期です。

厚生労働省の「令和8年度診療報酬改定の概要【医科全体版】」によると、令和8年(2026年)6月から、医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算は廃止され、電子的診療情報連携体制整備加算が新設されます。

この記事では、廃止される加算と新設される加算の点数を並べ、1点10円の計算で、窓口負担が3割と2割の場合にいくらになるかを試算します。

1. 【令和8年6月】マイナ保険証に関わる医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算は廃止

厚生労働省の資料では、医療DX関連施策の進み具合を踏まえて、医療情報取得加算と医療DX推進体制整備加算の評価を見直すとされています。

1.1 廃止される加算は2つ

廃止されるのは、医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算です。資料の「現行」の欄では、医療DX推進体制整備加算は初診時に月1回で、医科の加算1から6が12点、11点、10点、10点、9点、8点とされています。

医療情報取得加算は、初診時が1点、再診時が3月に1回に限って1点です。

1.2 新設される加算は電子的診療情報連携体制整備加算

新しくできるのは、電子的診療情報連携体制整備加算です。初診時は月に1回で、加算1が15点、加算2が9点、加算3が4点です。再診時は月に1回で、2点とされています。

歯科は初診時の加算1と加算2が9点と4点で、再診時は医科と同様です。調剤は電子的調剤情報連携体制整備加算で8点です。

【令和8年6月の診療報酬改定】病院の初診でマイナ保険証に関わる加算はどう変わる?廃止される加算と新設される加算の点数を一覧で確認1/2

令和8年6月の診療報酬改定で、医科の初診時と再診時の医療DX関係の加算が、廃止される加算と新設される加算でどう変わるかを点数で並べた一覧

出所:厚生労働省『令和8年度診療報酬改定の概要【医科全体版】』を参考にLIMO編集部作成

図の金額を、改定の前と後に分けて書き出します。

  • 廃止される医療DX推進体制整備加算(初診時・月1回・医科):加算1が12点、加算2が11点、加算3が10点、加算4が10点、加算5が9点、加算6が8点
  • 廃止される医療情報取得加算:初診時が1点、再診時は3月に1回に限り1点
  • 新設される電子的診療情報連携体制整備加算(初診時・月1回):加算1が15点、加算2が9点、加算3が4点
  • 新設される電子的診療情報連携体制整備加算(再診時・月1回):2点

2. 電子的診療情報連携体制整備加算は初診で3割負担なら45円・27円・12円、2割負担なら30円・18円・8円

診療報酬は1点が10円で計算されます(厚生労働省告示「診療報酬の算定方法」)。点数に10円をかけて、窓口の負担割合をかけると、加算分の目安が出ます。

2.1 初診の加算1は15点で150円、3割なら45円

電子的診療情報連携体制整備加算の初診時を計算します。加算1は15点で150円、3割負担なら45円、2割負担なら30円です。加算2は9点で90円、3割負担なら27円、2割負担なら18円です。加算3は4点で40円、3割負担なら12円、2割負担なら8円です。

2.2 再診は月1回2点で20円、3割なら6円

再診時は月に1回で2点、つまり20円です。3割負担なら6円、2割負担なら4円です。

【令和8年6月から】病院の窓口で払う加算分はいくら?電子的診療情報連携体制整備加算の点数を、3割負担と2割負担で試算(編集部試算)2/2

電子的診療情報連携体制整備加算の初診時の加算1・2・3と再診時の点数について、1点10円の金額と、窓口負担が3割の場合と2割の場合の金額を並べた試算

出所:厚生労働省『令和8年度診療報酬改定の概要【医科全体版】』を基にLIMO編集部試算

図の試算を、点数ごとに書き出します。

  • 初診時の加算1(15点・150円):3割負担は45円、2割負担は30円
  • 初診時の加算2(9点・90円):3割負担は27円、2割負担は18円
  • 初診時の加算3(4点・40円):3割負担は12円、2割負担は8円
  • 再診時(2点・20円):3割負担は6円、2割負担は4円

※試算は加算分だけを取り出した目安です。実際の窓口負担は、診察料などを含めた合計で計算されるため、加算分の金額がそのまま上乗せされるとは限りません。

たとえば、現行の医療DX推進体制整備加算1(12点)に医療情報取得加算(1点)を足した13点は、3割負担で39円です。新設の電子的診療情報連携体制整備加算の加算1は15点で45円になり、差は6円です。

自分が払う加算は、診察のあとに受け取る領収書や診療明細書の、加算の名前と点数で確かめられます。医療機関が満たした施設基準によって、加算1から3のどれになるかは変わります。

ここからは、加算を算定できる医療機関の施設基準と、窓口で確かめられる書類を見ていきます。