2026年12月15日(火)は、公的年金の支給日です。この日に振り込まれるのは10月分と11月分の2か月分で、年内最後の年金になります。
では、同じ世代の人はどのくらい受け取っているのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、70歳代で厚生年金(国民年金部分を含む)を受け取っている人の平均月額は、各年齢とも14万円台〜15万円台です。
2024年度末時点のこの平均でみると、2か月分は「約30万円」が目安になります(2025年度・2026年度の年金額の改定は含みません)。
一方で、年齢が上がるほど年金が少なくなるとは限りません。80歳代の平均月額は15万円台〜16万円台と、70歳代より高くなっています。
本記事では、12月15日に振り込まれる年金の中身と年金カレンダー、60歳代〜90歳以上の年代別・1歳刻みの平均月額、振込額から天引きされるお金を確認します。
1. 公的年金は国民年金と厚生年金の「2階建て」。2026年度の年金額は国民年金1.9%・厚生年金2.0%の引き上げ
日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の2つから構成されているため、下の体系図のような「2階建て」構造と呼ばれています。
1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)
国民年金制度の加入対象は、原則として国内居住者のうち「20歳以上60歳未満」のすべての人々です。
年金保険料は全国一律で、年度ごとに見直しが実施されます(※1)。40年間保険料を漏れなく納めた人は、65歳以降に満額の老齢基礎年金(※2)を受給できるようになります。
※1 国民年金保険料:2026年度月額は1万7920円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2026年度月額は7万608円(昭和31年4月1日以前生まれの方は7万408円)
1.2 2階部分:厚生年金
厚生年金制度に加入するのは、会社員や公務員、さらに特定適用事業所(※3)で働くパートなど、一定の要件をクリアした人で、国民年金と併せて加入する制度となっています。
- 年金保険料(※4):給与水準により決定する(上限あり)
- 老後の受給額:加入した期間や支払った保険料によって個人ごとにばらつきが出る
※3 特定適用事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
「2階建て構造」で説明される日本の公的年金制度は、1階が「国民年金」、2階が「厚生年金」となっていますが、加入対象となる人や保険料の決まり方、将来受給できる年金額などに大きな差があります。
1.3 2026年度の年金改定
公的年金は、賃金や物価の動向を考慮して年度ベースで年金額を更新する制度となっています。
2026年度の年金額は、昨年度より国民年金が+1.9%、厚生年金が+2.0%の増額改定です。国民年金(老齢基礎年金)は満額で月額7万608円(1人につき)、厚生年金はモデル世帯(会社員の夫と国民年金のみの妻)で月額23万7279円(夫婦2人の合計)となっています。
もっとも、実際に受給できる年金額は、働いていたときの年金加入履歴によって個人ごとに違いが生じます。
2. 12月15日(火)は10月分・11月分。年代別の2か月分の目安は厚生年金で約30万円
年金は、原則として偶数月の15日に、前月までの2か月分がまとめて支払われます。15日が土日・祝日にあたるときは、その直前の平日です。
2026年12月15日は火曜日のため、当日に10月分と11月分が振り込まれます。12月に支払われる年金には、2026年4月からの増額改定が反映されています。
2.1 年金カレンダー(2026年10月〜2027年6月)
- 2026年10月15日(木):8月分・9月分
- 2026年12月15日(火):10月分・11月分
- 2027年2月15日(月):12月分・1月分
- 2027年4月15日(木):2月分・3月分
- 2027年6月15日(火):4月分・5月分
12月15日の次は、年が明けた2027年2月15日(月)です。12月に受け取る年金で、年末年始をはさむ2か月をやりくりすることになります。
2.2 年代別「2か月分」の目安
次章以降で紹介する1歳刻みの平均月額(2024年度末時点)をもとに、2か月分の目安を年代別にまとめました。2025年度・2026年度の改定は反映していないため、12月15日に実際に振り込まれる額とは異なります。
厚生年金(国民年金部分を含む)
- 65〜69歳:月14万9862円〜15万2709円→2か月で約30万円
- 70歳代:月14万5583円〜15万3115円→2か月で約29万〜31万円
- 80歳代:月15万3729円〜16万6767円→2か月で約31万〜33万円
- 90歳以上:月16万4027円→2か月で約33万円
国民年金(老齢基礎年金)
- 65〜69歳:月6万978円〜6万1369円→2か月で約12万円
- 70歳代:月5万8676円〜6万1011円→2か月で約12万円
- 80歳代:月5万7857円〜5万9675円→2か月で約12万円
- 90歳以上:月5万5633円→2か月で約11万円
※2024年度末時点の平均年金月額をもとにLIMO編集部が算出。2025年度・2026年度の改定は反映していません。
また、口座に振り込まれる金額はこの目安より少なくなります。年金からは介護保険料や税金などが差し引かれるためです(後半の「天引き」の章で解説します)。