海外のSNSでは、犬や猫などの動物を保護し、懸命に救おうとする「動物レスキュー」の様子を紹介した投稿がYouTubeで注目を集めています。

今回、LIMO編集部が注目したのは、動物の救助や保護にまつわる物語を発信する「Pets In Love」さんのYouTubeチャンネル@PetsInLoveに投稿された動画。

路上で飢えた状態で見つかった5歳ほどの犬スクーターが、動物病院での検査を経て、少量ずつの食事や穏やかな環境のなかで体力と自信を取り戻していく様子が紹介されています。

執筆時点で3596回再生、766件のいいね!を記録した本投稿から、特に胸を打つシーンと、SNSに寄せられた反響をお届けします。

また記事中では、犬や猫を迎えたあとにかかる年間の支出についても解説していきます。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。

1. 【路上で飢えていた5歳ほどの犬】道路の真ん中で見つかった、痩せ細った姿

日なたの路面に伏せ、ピンク色のリードをつけた犬1/4

日なたの路面に伏せ、ピンク色のリードをつけた犬

出所:@PetsInLove

動画の字幕によると、5歳ほどのスクーターは長い間ひとりでさまよっていたとみられています。救助者が見つけたとき、スクーターは道路の真ん中で、鳥の死骸の残りを必死に食べていたそうです。体は痛々しいほど細く、浮き出た骨の一つ一つが、数週間、あるいは数か月も十分な食べ物がなかったことを物語っていたと伝えられています。

近づいてくる救助者から逃げようとしなかったのは、疲れ果てていたためだといいます。スクーターはそっと抱き上げられて救助用の車に乗せられ、そのまま動物病院へ向かいました。

なお、この映像はさまざまな場面を編集して組み合わせたもので、場面ごとに犬の毛色や首輪が異なって見えますが、字幕ではいずれもスクーターの物語として語られています。

ケージ内のチェック柄の毛布に頭をのせ、こちらを見る犬2/4

ケージ内のチェック柄の毛布に頭をのせ、こちらを見る犬

出所:@PetsInLove

動物病院で最優先されたのは、劇的な治療ではなく、スクーターの体がどれほど耐えてきたのかを知ることでした。全身の検査では、重度の栄養失調と危険なレベルの体重減少が確認されています。

一方で、フィラリアの検査は陰性で、重い感染症も見つからなかったとのことです。字幕は、最大の闘いは隠れた病気ではなく、飢えが残した長引く影響との闘いだったと伝えています。

2. 【体重と自信を取り戻していく犬】毎日の食事と散歩、そして尻尾を振る日まで

うさぎの耳のヘアバンドをつけ、カメラを見つめる犬3/4

うさぎの耳のヘアバンドをつけ、カメラを見つめる犬

出所:@PetsInLove

獣医療チームが立てたのは、慎重な回復計画でした。弱った体はいきなり多くの食事をとれないため、スクーターには1日を通して少量ずつの食事が与えられ、常に様子を見守りながら、清潔な寝床、新鮮な水、体力をゆっくり取り戻せる穏やかな環境が整えられたといいます。

字幕では、誰かが部屋に入ってくるたびにスクーターが静かに頭を上げたことにも触れ、食べ物を期待してではなく、自分を迎えに戻ってきてくれたのかを確かめたかったからだと説明されています。

ある日の午後には、世話をする人がそっと器を隣に置き、スクーターは食べ物と、そばにいる人を見比べてから、慎重に最初のひと口を食べたそうです。その後の数週間は、劇的な奇跡ではなく着実な進歩の日々で、食事は毎回丁寧に量られ、朝の食事は決まった時間に届き、新鮮な水がいつも用意されていたと紹介されています。

首輪に文字飾りをつけ、床で穏やかな表情を見せる犬4/4

首輪に文字飾りをつけ、床で穏やかな表情を見せる犬

出所:@PetsInLove

週が過ぎるにつれて体重は増え、肋骨は目立たなくなり、筋肉も少しずつ戻っていったといいます。最初はわずかに動くだけだった尻尾も、やがてはっきりと揺れるようになりました。庭を探検して花の匂いを嗅いだり、ほかの友好的な犬に慎重にあいさつしたりと、周囲の世界への好奇心も戻り、毎日の散歩は一番好きな時間になったそうです。

動画の終盤では、2か月ほどで見違えるほど変わったスクーターの様子が語られます。健康的な体重を取り戻し、走ることや屋外の探索を好み、散歩を心待ちにしているとのことです。

字幕は、本当の勝利は増えた体重ではなく、スクーターがもう次の食事を求めて路上を探し回らず、見慣れた顔のほうを見上げながら過ごしていることだと結んでいます。

コメント欄では

  • 「スクーターはなんて男前なの。路上から助け出して、必要な治療に加えて愛情と安心まで与えてくれてありがとう」
  • 「あなたの優しさと思いやりは、スクーターの世界を永遠に変えました。ようやく居場所ができて、こんなに大切にされていることが本当にうれしい」
  • 「この先は、たっぷり愛情を注がれて、きちんと世話してもらえるね」

など、救い出した人々への感謝やスクーターの幸せを願う声が寄せられていました。

――以上、海外のSNSで話題となったワンちゃんをご紹介しました。

3. 著者からの一言コメント

LIMO アニマル・ストーリー部
今回、スクーターの回復を伝える動画を見て強く感じたのは、回復を支えていたのが特別な出来事ではなく、決まった時間に食事が届き、水がいつもそこにあり、柔らかい寝床がある、という「変わらない毎日」だったことです。字幕でも、この一貫性こそがスクーターに長く欠けていたものだと語られていました。もし身近で痩せた動物を見かけたときは、かわいそうだからとたくさん食べ物を与えたくなるかもしれませんが、弱った体には急な変化が負担になる場合があります。自己判断で動かず、まずは動物病院や地域の保護団体に相談することが確実な一歩です。また、犬や猫を迎えたあとの暮らしには、毎日の食事や散歩に加えて、年間を通じた支出も伴います。迎える前に年間の支出の目安を知っておくことは、最後まで世話を続ける覚悟にもつながります。記事の後半でも紹介していますので、あわせてご覧ください。この記事で一番お伝えしたいのは、動物が安心して休める毎日を整えることが、回復の土台になるということです。尻尾を振るようになったスクーターの姿が、そのことを静かに教えてくれているように感じました。
今回のスクーターのように、路上で痩せた犬を見つけた場合は、まず自分や周囲の安全を確保したうえで、動物病院や地域の保護団体などに相談することが大切です。その際、発見した場所や時間、歩けるかどうか、呼びかけへの反応、目立つ傷の有無など、確認できた様子を伝えると状況を共有しやすくなります。可能であれば、無理のない範囲で写真を残しておくのも一つの方法です。弱っている動物は、見た目だけでは体の状態を判断できないこともあります。スクーターが適切な保護につながり、少しずつ元気を取り戻したように、まず専門的な対応につなげることが、その後の回復への第一歩になるのではないでしょう。
伊藤 有里

4. 迎えたあとの暮らしに備えて。犬・猫の年間支出はいくら?

救われた命を迎えたあとは、毎日の暮らしにかかる費用も続いていきます。実際の飼い主は、1年間にどれくらい使っているのでしょうか。

アニコム損害保険の「2024最新版 ペットにかける年間支出調査」(2025年3月発表)によると、2024年の1年間にペットにかけた費用は、犬が平均41万4159円、猫が平均17万8418円でした。

前年と比べると、犬は122.3%、猫は105.4%の水準です。フード・おやつ代も、犬は前年比128.7%、猫は117.1%と増えています。調査は、同社のペット保険の契約者を対象としたインターネットアンケートで、4137件の回答をもとにしています。

毎年の支出は、フード代や医療費などの変化で変わっていきます。迎える前に、年間でどれくらいかかるのかを想像しておくと、備えやすくなるかもしれませんね。

参考資料