4. 期限の特例は6か月と1か月。分割を受けた人の平均年金月額は9万4509円に
日本年金機構の案内では、請求期限の特例と、手続きに使う書類が示されています。
4.1 期限内に調停や審判を申し立てた場合は、6か月以内に請求できる
離婚等をしてから5年以内に審判や調停を申し立て、本来の期限を過ぎてから、または期限の前6か月以内に、審判の確定や調停の成立、判決の確定、和解の成立があった場合は、その日の翌日から6か月以内に限り請求できます。
また、按分割合を決めたあと、分割の手続きの前に当事者の一方が亡くなった場合は、亡くなった日から1か月以内に限り請求できます。この場合は、按分割合を示す書類の提出が必要です。
事実婚の関係から婚姻届を出し、そのあと離婚等をした場合は、その離婚等の日から期限を数えます。
4.2 手続きには情報提供請求書や標準報酬改定請求書を使う
日本年金機構の案内では、年金分割の様式として、年金分割のための情報提供請求書、標準報酬改定請求書、年金分割の合意書などが示されています。様式の入手や相談の窓口は、年金事務所と街角の年金相談センターです。
なお、3号分割は、分割される側が障害厚生年金を受けていて、対象の期間を年金額の計算のもとにしている場合は請求できません。
4.3 分割を受けた人の平均年金月額は6万934円から9万4509円に
厚生労働省の事業概況では、令和6年度に離婚分割で記録の分割を受けた人(第2号改定者)の平均年金月額は、分割前の6万934円から分割後は9万4509円でした。記録を分割した人(第1号改定者)は、15万6324円から12万4917円です。
3号分割のみの場合は、女子が4万8668円から5万6985円、男子が14万9795円から14万1597円でした。いずれも老齢年金を受け取っている人の、分割の処理の前後の額です。
5. まとめにかえて
離婚時の年金分割の請求期限は、2026年4月1日以降に離婚等をした場合は5年以内に延びました。それより前に離婚等をした場合は、2年以内のままです。
令和6年度の年金分割の件数は3万5755件で、令和2年度から20.1%増え、なかでも3号分割のみの件数は36.2%増えました。期限内に調停などを申し立てた場合の6か月の特例もあります。
離婚した日を確かめ、期限が近い場合は、年金事務所や街角の年金相談センターに相談してみてください。
参考資料
村岸 理美