10月の最終週を迎え、朝夕の冷え込みに冬の訪れを実感する日が増えてきました。
何かと物入りになる年の瀬を前に、ふとこれからの生活費や家計のやりくりに不安がよぎる方も少なくないはずです。
特に公的年金を主な収入源として暮らすシニア世代にとって、相次ぐ物価の上昇や将来の医療・介護費への備えは切実な問題といえます。そうした家計の負担を少しでも和らげるため、生活の底上げを目的として設けられている仕組みが「年金生活者支援給付金」です。
例えば、老齢年金生活者支援給付金の基準を満たす単身世帯で月額5620円を受給している場合、年金と同じく偶数月支給となるため、12月15日の振込日には2カ月分にあたる1万1240円が支給されます。
ご自身が受け取れる公的なセーフティネットの仕組みを正しく把握しておくことは、日々の暮らしに確かな安心感をもたらします。この記事では、給付金の受給要件から具体的な給付額、申請(請求)の具体的な手順まで、要点を押さえてわかりやすく整理・解説していきます。
1. 年金生活者支援給付金の給付額【月いくらもらえるのか】
「年金生活者支援給付金」は、公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準に満たない場合に受け取れる給付金です。
老齢年金、障害年金、遺族年金のそれぞれの年金に給付金が設けられており、2カ月に一度、公的年金に上乗せして支給されます。また、給付額は公的年金と同様に、年度ごとに見直しがおこなわれます。
1.1 年金生活者支援給付金「2026年度の給付額」はいくら?
2026年度の「年金生活者支援給付金」の給付額は、前年度より+3.2%引き上げが決定しており、6月支給分の「4・5月分給付金」から増額率が適用されます。
各給付金の2026年度月額は以下の通りです。
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5620円(※基準額)
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円
なお、老齢年金生活者支援給付金については、上記を基準額として、保険料納付済期間などをもとに実際の給付金額が計算されます。
2. 年金生活者支援給付金の対象者【誰がもらえるのか】
「老齢」「障害」「遺族」、3種類ある年金生活者支援給付金には、それぞれの支給要件が定められています。
一つひとつ整理していきましょう。
2.1 「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件
老齢年金生活者支援給付金の対象となるのは、下記の支給要件をすべて満たす方です。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は82万6500円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は82万4100円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で82万6500円を超え92万6500円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で82万4100円を超え92万4100円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される
2.2 「障害年金生活者支援給付金」の支給要件
- 障害基礎年金の受給者である
- 前年の所得(※)が491万8000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 障害年金等の非課税収入は除く
2.3 「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件
- 遺族基礎年金の受給者である
- 前年の所得(※)が491万8000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
※ 遺族年金等の非課税収入は除く
いずれの年金生活者支援給付金も、前年の所得額が支給要件に関わっています。
なお、年金生活者支援給付金は、受給要件を満たしても自動では支給されません。受け取るためには、必ず「請求手続き」が必要です。