12月は、児童手当が支払われる月です。児童手当は偶数月にそれぞれの前月分までの2か月分が支給されるため、12月には10月分と11月分が振り込まれます。
生活保護を受けている世帯では、児童手当も収入として扱われます。ただし、厚生労働省の「2026(令和8)年4月1日施行 生活保護実施要領等」には、第3子以降の上乗せ分の一部を収入として認定しない取り扱いが定められています。
この記事では、第3子以降の児童手当のうち、生活保護で収入として認定しない額について確認します。
記事の後半では、子どもが中学生になる年度や、施設に入所していた期間の児童手当の扱いなど、認定しない額が切り替わる時期について詳しく解説していきます。
1. 生活保護を受けている母子世帯は令和8年7月分で5万4892世帯
はじめに、厚生労働省の被保護者調査で、生活保護を受けている世帯の状況を見ておきます。
1.1 生活保護を受けている人は196万9655人、世帯数は164万4102世帯
厚生労働省「被保護者調査(令和8年7月分概数)」によると、生活保護を受けている人は196万9655人、世帯数は164万4102世帯でした。
1.2 母子世帯は前年同月より6.5%減少
保護を停止している世帯を除いた163万5284世帯のうち、母子世帯は5万4892世帯で3.4%でした。前年同月の5万8698世帯と比べると3806世帯、率にして6.5%減っています。
2. 生活保護の保護費は最低生活費と収入の差額、児童手当も収入に数える
児童手当の扱いを見る前に、生活保護の保護費がどう決まるかを確認します。
2.1 収入が最低生活費に届かない分が保護費として支給される
生活保護では、世帯の収入と厚生労働大臣が定める基準で計算した最低生活費を比べ、収入が最低生活費に満たない場合に、その差額が保護費として支給されます。
- 3人世帯(33歳、29歳、4歳):東京都区部等16万8020円、地方郡部等15万370円
- 高齢者単身世帯(68歳):東京都区部等7万7980円、地方郡部等6万9950円
- 高齢者夫婦世帯(68歳、65歳):東京都区部等12万5460円、地方郡部等11万1720円
- 母子世帯(30歳、4歳、2歳):東京都区部等20万50円、地方郡部等17万9300円
2.2 児童手当は「公の給付」として受給額を収入に認定
次官通知は、恩給、年金、失業保険金その他の公の給付については、その実際の受給額を収入として認定するとしています。児童手当についても、第3子以降の上乗せ分の一部を除き、受け取った額が収入として認定されます。
一方で、子どもを育てている世帯の最低生活費には、保護の基準により児童養育加算が加わります。高等学校等修了前の児童1人につき月1万190円です。
3. 第3子以降の児童手当、生活保護で収入として認定しない額は1人月1万5000円か2万円
2024年10月分から、児童手当は第3子以降の額が1人月3万円に引き上げられました。この上乗せ分の扱いが、次官通知に定められています。
3.1 第3子以降の児童手当は月3万円
こども家庭庁によると、児童手当の月額は3歳未満が1万5000円、3歳以上から高校生年代までが1万円で、第3子以降はいずれも3万円です。第3子以降とは、児童とその兄姉等のうち、年齢が上の子から数えて3人目以降の子を指します。
3.2 12歳の年度末までは1万5000円、その後は2万円を収入として認定しない
次官通知は、第三子以降算定額により算定した部分(第三子以降児童手当)がある場合に、次の額を収入として認定しないとしています。
- 12歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある支給対象児童:1人につき1万5000円
- 12歳に達する日以後の最初の3月31日を経過した支給対象児童:1人につき2万円
第3子以降の児童手当と、生活保護で収入として認定しない額(1人・月額)2/2
出所:厚生労働省「2026(令和8)年4月1日施行 生活保護実施要領等」、こども家庭庁「児童手当制度のご案内」をもとにLIMO編集部作成
- 3歳未満:第3子以降の児童手当3万円、収入として認定しない額1万5000円
- 3歳以上から小学校修了前:第3子以降の児童手当3万円、収入として認定しない額1万5000円
- 中学生から高校生年代:第3子以降の児童手当3万円、収入として認定しない額2万円
問答では、この額は1人1月あたりの額として示されています。
生活保護を受けている世帯の児童手当は収入として認定されますが、第3子以降の上乗せ分のうち、小学校修了前までの子は1人月1万5000円、中学生から高校生年代の子は1人月2万円を収入として認定しない扱いです。
児童手当の支払通知や振込額は、受け取ったら担当のケースワーカーに申告し、第3子以降にあたる子どもの人数と年齢を伝えておくと、認定の確認がしやすくなります。
ここからは、子どもが中学生になる年度や、施設に入所していた期間の児童手当の扱いなど、認定しない額が切り替わる時期を見ていきます。