会社員や公務員として働いた期間がある人は、国民年金に上乗せして厚生年金を受け取ります。同じ厚生年金でも、男性と女性で平均の受給額にはどのくらいの開きがあるのでしょうか。

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和6年度)」によると、令和6年度末の厚生年金の平均年金月額は、男性が16万9967円、女性が11万1413円でした。

この記事では、厚生年金の平均月額を男女別に並べ、男女の差がいくらになるかを確認します。

1. 公的年金は国民年金と厚生年金の2階建て

はじめに、厚生年金が公的年金のなかでどこに位置づけられているかを確認しておきます。日本の公的年金は、全員が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金の2階建てになっています。

1.1 1階部分は20歳以上60歳未満の全員が加入する国民年金

国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する年金です。保険料を納めた期間などに応じて、原則65歳から老齢基礎年金を受け取ります。

自営業の人や学生、会社員に扶養される配偶者も、国民年金に加入しています。

1.2 2階部分は会社員や公務員が加入する厚生年金

厚生年金は、会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入する年金です。日本年金機構は、適用事業所に常時使用される70歳未満の人は、国籍や性別、年金の受給の有無にかかわらず被保険者になると案内しています。

受け取る老齢厚生年金の額は、加入していた期間の長さと、その間の給与や賞与の水準によって変わります。

2. 厚生年金の平均月額は男性16万9967円、女性11万1413円

ここからは、厚生年金保険(第1号)の老齢年金を受け取る権利がある人の平均年金月額を、男女別に見ていきます。金額には老齢基礎年金の月額も含まれています。

厚生年金保険(第1号)は、民間の会社などで働いて加入した厚生年金です。公務員や私立学校の教職員として加入した期間の分は、この集計の年金額には含まれていません。

厚生年金の平均年金月額(男女別・令和6年度末現在)1/2

厚生年金保険(第1号)の老齢年金受給権者の平均年金月額を男女計・男性・女性で比べた横棒グラフ

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和6年度)」を参考にLIMO編集部作成

【厚生年金の平均年金月額(令和6年度末現在)】

  • 男女計:15万289円
  • 男性:16万9967円
  • 女性:11万1413円

2.1 受給権者は男性1067万9944人、女性540万5752人

厚生年金保険(第1号)の老齢年金の受給権者は、令和6年度末で1608万5696人でした。このうち男性は1067万9944人、女性は540万5752人です。

受給権者には、働いていることなどで年金の全額が支給停止されている人も含まれます。年報の平均年金月額は、受給権者の年金総額を人数で割り、12で割って求めた額です。

2.2 厚生年金の男女差は月5万8554円

男性の16万9967円から女性の11万1413円を引くと、男女の差は月5万8554円になります。

男女計の平均は15万289円で、男性はこれを1万9678円上回り、女性は3万8876円下回っています。受給権者の人数は男性が女性のおよそ2倍で、男女計の平均は男性の側に寄った金額になっています。

厚生年金の平均年金月額は、令和6年度末で男性16万9967円、女性11万1413円でした。同じ厚生年金でも、男女の差は月5万8554円あります。

平均はあくまで全体の数字なので、自分が受け取る額は、毎年誕生月に届くねんきん定期便の年金額の欄で確かめておくと安心です。

ここからは、5年前の令和元年度末と比べて男女の差がどう変わったかと、差が生まれる年金額の計算のしくみを見ていきます。