3. 初めての年金は、年金証書の「支払開始年月」の分から支払われる
65歳などで年金を受け取り始めた方は、最初の振込が何月分なのか分かりにくいことがあります。日本年金機構は、まず年金証書に書かれた「支払開始年月」を確かめるよう案内しています。
3.1 初回は2か月分とは限らない
最初の年金は、支払開始年月の分から、受け取った月に応じた月の分までがまとめて支払われます。日本年金機構の「初めて年金の支払いを受けましたが、これはいつからいつまでの分ですか。」では、受け取った月ごとの終わりの月が次のように示されています。
- 1月に受け取った場合:前年11月分まで
- 2月・3月に受け取った場合:その年の1月分まで
- 4月・5月に受け取った場合:その年の3月分まで
- 6月・7月に受け取った場合:その年の5月分まで
- 8月・9月に受け取った場合:その年の7月分まで
- 10月・11月に受け取った場合:その年の9月分まで
- 12月に受け取った場合:その年の11月分まで
初回は奇数月に振り込まれることもあり、支払開始年月と受け取った月によって、まとめて入る月数が変わります。2回目からは、偶数月の15日に前月までの2か月分という通常の支払いに戻ります。
4. 年金は亡くなった月の分まで支払われ、受け取れなかった分は未支給年金になる
支払いが2か月ごとの後払いなので、年金を受けている方が亡くなったときには、まだ受け取っていない月の分が残ります。日本年金機構は、この分を未支給年金として案内しています。
4.1 12月15日の振込に入る11月分も、11月中に亡くなった場合は未支給年金
日本年金機構によると、まだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振り込まれた年金のうち、亡くなった月分までの年金は、未支給年金として生計を同じくしていた遺族が受け取れます。
たとえば11月中に亡くなった場合、11月分までが対象です。12月15日に振り込まれる10月分と11月分は、生計を同じくしていた遺族が請求して受け取る年金にあたります。
4.2 未支給年金を受け取れる遺族には順位がある
受け取れるのは、亡くなった当時に生計を同じくしていた次の遺族で、先順位の方がいると後順位の方は受け取れません。
- 配偶者
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母
- 兄弟姉妹
- それ以外の3親等内の親族
手続きには「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」を使います。提出先や必要な書類は、年金事務所やねんきんダイヤルで確かめられます。
5. 年金振込通知書は、支払月ごとの額が書かれている
年金振込通知書は、何月分かではなく「何月に支払われるか」で金額が並んでいる書類です。12月の欄を見れば、12月15日に振り込まれる額が分かります。
5.1 6月に送られ、6月から翌年4月までの各回の額が載る
日本年金機構によると、年金振込通知書は口座振込で年金を受け取っている方に毎年6月に送られます。6月から翌年4月まで、2か月に1回の各支払いの額が載っています。
通知書に書かれている主な項目は次のとおりです。
- 年金支払額(差し引かれる前の1回分の額)
- 介護保険料額
- 後期高齢者医療保険料または国民健康保険料(税)額(該当する方のみ)
- 所得税額および復興特別所得税額
- 個人住民税額および森林環境税額
- 控除後振込額
5.2 10月から差し引かれる額が変わった方には、10月にあらためて送られた
振込額や受取金融機関が変わったときは、その都度通知書が送られます。日本年金機構は2026年10月2日、令和8年10月から介護保険料などの特別徴収額が変わり、振込額が変わる方へ年金振込通知書を送付していると案内しました。
10月に新しい通知書が届いた方は、12月の欄もその通知書で確かめるのが確実です。ねんきんネットでも、令和8年10月9日(金)から10月の年金支払いにかかる通知書の内容を確認できるようになりました。差し引かれる保険料や住民税の額そのものは、市区町村が決めているため、額に疑問があるときは住んでいる市区町村に問い合わせます。
6. 年金の支払日が土日祝に当たると、直前の平日に前倒しになる
年金の支払日は原則として偶数月の15日ですが、毎回15日に振り込まれるわけではありません。前倒しになる決まりと、実際の例を確認します。
6.1 15日が土日または祝日のときは、その直前の平日に支払われる
日本年金機構の「年金はいつ支払われますか。」によると、15日が土日または祝日のときは、その直前の平日に支払われます。2026年12月15日は火曜日なので、前倒しにはなりません。
2026年8月は15日が土曜日だったため、直前の平日の8月14日(金)に支払われました。2027年も8月15日が日曜日にあたり、暦どおりなら8月13日(金)の支払いになります。
6.2 前倒しになっても、支払われるのは同じ2か月分
支払日が前倒しになっても、支払われる年金の対象月は変わりません。8月の支払いなら6月分と7月分です。振込が数日早まるだけなので、引き落としの日付と重なる月は口座の残高を早めに確かめておくと安心です。
7. 12月の振込額が変わる人には、あらためて年金振込通知書が届く
年金振込通知書は毎年6月に1年分の額が届きますが、途中で振込額が変わった人にはその都度送られます。12月の振込でも同じです。
7.1 振込額が変わったときの通知書は、日本年金機構の年間予定表では12月7日に発送
日本年金機構の「主な行事・通知書発送の年間予定表」では、2026年12月7日(月)に振込通知書と支給額変更通知書の発送が予定されています。12月の振込額が10月と変わる方には、この通知書で新しい額が知らされます。
介護保険料など年金から差し引かれる保険料の額が変わった理由は、保険料を決めている市区町村に問い合わせるよう日本年金機構は案内しています。通知書が届いていなければ、12月の振込額は6月(または10月)に届いた通知書の12月の欄のとおりです。
8. 12月15日の振込は2026年の最後、次は2027年2月15日に12月分と1月分
年金は偶数月の15日に前月までの2か月分が支払われ、2026年12月15日(火)は10月分と11月分です。令和8年度の年金額では、国民年金の満額で2か月分14万1216円、標準的な夫婦で47万4558円になります。
12月分と1月分は2027年2月15日(月)の支払いです。12月の振込額は年金振込通知書の12月の欄で確かめ、12月に新しい通知書が届いた方はそちらの額を見ておきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 日本年金機構「初めて年金の支払いを受けましたが、これはいつからいつまでの分ですか。」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金を受けている方が亡くなったとき」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
- 日本年金機構「令和8年10月の年金支払いにかかる年金振込通知書を送付しています」
- 日本年金機構「主な行事・通知書発送の年間予定表(2026年4月1日~2027年3月31日)」
鶴田 綾