共働きの家庭が増えるなかで、小学校から私立に通わせることを考えている親御さんもいらっしゃると思います。
筆者自身も小学生の子供を持つ親なので、同世代の子供が、どのような環境で学び、どのくらいの教育費がかかっているのかなど、非常に興味を持っています。
私立小学校を選ぶときは、教育の内容や放課後の過ごし方だけでなく、入学後にかかる学費も気になるところです。
小学校は6年間通うので、毎年の授業料などの差が積み重なり、総額は大きく変わります。
本記事では、自身も小学生の息子を育てる筆者が、首都圏で志願者数の多い私立小学校の学費について調べました。
今回は、東京都世田谷区にある大学の系列校、東京農業大学稲花小学校と東京都市大学付属小学校の2校を取り上げます。
両校が公式サイトで公表している金額をもとに、初年度の費用と6年間の総額を比べます。
1. 【私立小学校の学費】東京農業大学稲花小学校の学費
東京農業大学稲花(とうか)小学校(東京都世田谷区)は、2019年に開校した共学の小学校です。
東京農業大学の世田谷キャンパスに隣接しています。
同校の特徴の一つが、校舎内に設けられた学童保育「農大稲花アフタースクール」です。
保護者の就労状況にかかわらず利用でき、運営は放課後支援の実績があるNPO法人に委託されています。
放課後には、そろばんやサッカー、ダンス、ピアノなどのプログラムを、学校にいながら受けることもできます(別途費用)。
共働きの家庭にとっては、放課後の居場所や習い事の送迎の心配が減るのは心強いですね。
学費は、公式サイトの「費用」に、入学時及び初年度の諸費用(概算)として次のとおり示されています。
1.1 東京農業大学稲花小学校 入学時及び初年度の諸費用等(概算)
授業料・施設設備費・教育充実費は、2年生以降も同額とされています。
給食費は学年によって異なり、低学年で年18万2500円、高学年で年20万1000円です。
1食あたりの金額に、年額9万円の調理費を含めて計算されています。
このほか、英語指導料(11万8800円)や通学鞄・制服などの購入費、教材費、学外活動費がかかります。
学外活動費は、5・6年生では10万〜12万円程度とされています。
1.2 東京農業大学稲花小学校 6年間の学費合計(試算)
入学金・授業料・施設設備費・教育充実費で計算します。
金額が6年間変わらないと仮定すると、次のとおりです。
- 1年次:115万円
- 2〜6年次:90万円×5年=450万円
- 6年間の合計:565万円
給食費(低・中・高学年を各2年として計算すると6年間で115万500円)を加えると、680万500円になります。
2. 【私立小学校の学費】東京都市大学付属小学校の学費
東京都市大学付属小学校(東京都世田谷区)は、東京都市大学グループの共学の小学校です。
2027年度入学の一般入学考査では、内部進学者約10名を含む男女計76名を募集しています。
学費は、公式サイトで公開されている「2027年度募集要項」に、次のとおり示されています。
2.1 東京都市大学付属小学校 学費等納付金(2027年度募集要項)
入学手続時に納めるのは入学金30万円です。
授業料・維持料・施設設備料は年額で示されています。
このほか、給食費や父母の会費、学級費、校外活動費、ICT教育費を「預り金」として納めます。
預り金は年額あわせて26万1000円です。
制服や体操着、学校指定のランドセルなどの購入費も別にかかります。
なお、2028年度以降は一部変更する場合があるとされています。
2.2 東京都市大学付属小学校 6年間の学費合計(試算)
入学金・授業料・維持料・施設設備料で計算します。
金額が6年間変わらないと仮定すると、次のとおりです。
- 1年次:124万6000円
- 2〜6年次:94万6000円×5年=473万円
- 6年間の合計:597万6000円
給食費預り金(6年間で58万8000円)を加えると、656万4000円になります。
3. 東京農業大学稲花小学校と東京都市大学付属小学校の費用比較
入学金・授業料と、施設・教育環境のための費用(稲花小学校は施設設備費・教育充実費、東京都市大学付属小学校は維持料・施設設備料)などを比べると、次のとおりです。
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出所:本記事に記載の内容を基にLIMO編集部作成
授業料は稲花小学校のほうが年2万4000円高くなっています。
一方、入学金は東京都市大学付属小学校のほうが5万円高く、施設関係の費用も年7万円上回ります。
そのため、入学金・授業料・施設関係の費用の6年間の合計は、東京都市大学付属小学校のほうが32万6000円高くなりました。
ところが、給食費を含めると結果は逆転します。稲花小学校の給食費は調理費を含むため年18万円台〜20万円台で、東京都市大学付属小学校(年9万8000円)の約2倍です。
給食費を含めた6年間の合計は、稲花小学校のほうが23万6500円高くなります。
ただし、両校の金額に含まれる費目は同じではありません。
稲花小学校の英語指導料や学外活動費、東京都市大学付属小学校の学級費やICT教育費などは、この比較に含めていません。
この点は注意が必要ですね。
4. 【東京農業大学稲花小学校・東京都市大学付属小学校学費】まとめ
公式に公表されている金額で比べると、入学金・授業料・施設関係の費用の6年間の合計(試算)は、東京農業大学稲花小学校が565万円、東京都市大学付属小学校が597万6000円でした。
一方で、給食費を含めると、稲花小学校が680万500円、東京都市大学付属小学校が656万4000円となり、順位が入れ替わります。
どの費目までを含めるかによって、学費の比べ方は変わります。
私立小学校を検討するときは、各校の公式情報で最新の金額と内訳を確かめ、給食費や放課後の費用も含めて家計への影響を確認しておきましょう。
本記事が、受験を検討されている方の一助になれば幸いです。
5. 著者のコメント
授業料や施設関係の費用だけで比べると東京都市大学付属小学校が上回りますが、給食費を含めると稲花小学校のほうが高くなり、どこまでを学費と考えるかで結果が変わりました。
本記事は両校の公式サイトに掲載された金額だけを使っているので、志望校選びの参考にしてください。
参考資料
- 東京農業大学稲花小学校 公式サイト「費用」
- 東京農業大学稲花小学校 公式サイト「農大稲花アフタースクール」
- 東京都市大学付属小学校 公式サイト「入学案内」(2027年度募集要項)
- 東京都市大学付属小学校 公式サイト「学費・諸経費について」
- LIMO「【共働きで私学】私立小学校・中学校でも充実したサポートで共働きでも仕事と教育の両立が可能に」
長島 迪子
