総務省が2026年10月23日に公表した家計調査(貯蓄・負債編)によると、2026年4〜6月期の二人以上の世帯で、貯蓄が4000万円以上の世帯は15.7%でした。1年前の同じ時期の14.8%から上がっています。
貯蓄がある世帯を貯蓄の少ない順に並べたとき、上位10%に入る境目は5380万円で、1年前の5025万円から355万円上がりました。ただし、この統計の対象は二人以上の世帯で、単身の世帯は含まれていません。
本記事では、貯蓄4000万円以上の世帯の割合と上位10%・25%の境目を確認し、平均と中央値、貯蓄の種類別の内訳を整理し、貯蓄3000万円と5000万円の世帯がどの位置にあたるかを計算します。
1. 貯蓄の上位10%の境目は5380万円。1年前から355万円上がった
まずは、2026年4〜6月期の結果から、貯蓄の多い世帯の割合と境目の金額を確認します。
1.1 貯蓄4000万円以上の世帯は15.7%。1年前は14.8%
二人以上の世帯を貯蓄の額で分けると、4000万円以上の世帯は15.7%でした。2000万〜4000万円が19.2%、1000万〜2000万円が20.2%、500万〜1000万円が16.2%、500万円未満が28.6%です。
1年前の2025年4〜6月期は、4000万円以上の世帯が14.8%でした。
1.2 上位10%の境目は5380万円、上位25%の境目は2780万円
貯蓄がある世帯を貯蓄の少ない順に並べたとき、下から90%の位置にあたる金額(第9十分位数)は5380万円です。これが、上位10%に入る境目にあたります。1年前の5025万円から355万円上がりました。
下から75%の位置にあたる金額(第3四分位数)は2780万円で、上位25%に入る境目です。1年前は2762万円でした。
2. 平均は2126万円で148万円増。増えた分のうち131万円は有価証券
次に、二人以上の世帯の貯蓄の平均と中央値、貯蓄の種類別の内訳を整理します。
2.1 平均は2126万円、貯蓄がある世帯の中央値は1257万円
二人以上の世帯の貯蓄の平均は2126万円で、1年前の1978万円から148万円増えました。貯蓄がある世帯の割合は96.4%です。
貯蓄がある世帯を少ない順に並べたときの真ん中の金額(中央値)は1257万円で、1年前の1210万円から47万円増えました。
2.2 有価証券が411万円から542万円に。株式と投資信託がともに増えた
貯蓄の種類別にみると、有価証券は542万円で、1年前の411万円から131万円増えました。平均の増加分148万円のうち、131万円を有価証券が占めています。有価証券のうち、株式は202万円から250万円に、投資信託は170万円から231万円に増えました。
預貯金では、定期性預貯金が496万円から537万円に増えた一方、通貨性預貯金は690万円から670万円に減りました。生命保険などは351万円で、1年前と同じです。
3. LIMO編集部の計算例:貯蓄3000万円は上位25%、5000万円でも上位10%には届かない
2026年4〜6月期の境目の金額をもとに、貯蓄3000万円と5000万円の世帯がどの位置にあたるかを計算します。
3.1 前提は二人以上の世帯、負債は差し引かない貯蓄の額で比べる
LIMO編集部の計算例として、次の2つの世帯を想定します。
- 世帯A:二人以上の世帯で、貯蓄が3000万円
- 世帯B:二人以上の世帯で、貯蓄が5000万円
貯蓄は、家計調査の区分にあわせて、預貯金、生命保険など、有価証券などの合計とします。住宅ローンなどの負債は差し引かず、不動産も含めていません。
3.2 3000万円は上位25%の境目を220万円上回り、5000万円は上位10%の境目に380万円届かない
世帯Aの貯蓄3000万円は、上位25%の境目(2780万円)を220万円上回ります。一方、上位10%の境目(5380万円)までは2380万円の差があります。中央値(1257万円)と比べると、1743万円多い水準です。
世帯Bの貯蓄5000万円は、4000万円以上の世帯(15.7%)に入ります。ただし、上位10%の境目(5380万円)には380万円届きません。1年前の境目(5025万円)にも25万円届かない水準です。
貯蓄5000万円の世帯は4000万円以上の15.7%に入りますが、上位10%の境目には380万円届きません。3/4
出所:総務省「家計調査(貯蓄・負債編)2026年4〜6月期」をもとにLIMO編集部作成
2026年4〜6月期の家計調査では、二人以上の世帯のうち貯蓄4000万円以上の世帯は15.7%、貯蓄がある世帯の上位10%の境目は5380万円、上位25%の境目は2780万円でした。手元の預貯金や保険、証券口座の残高を合計して、この3つの金額と比べてみてください。
ここからは、貯蓄から負債を差し引いた場合の分布と、この統計の対象を見ていきます。