3. 健康保険料・子ども・子育て支援金と合わせた40歳からの負担

40歳から64歳の会社員は、健康保険料と子ども・子育て支援金に、介護保険料が上乗せされます。協会けんぽの東京都の料率を例に、合計の負担を見ていきます。

3.1 2026年4月分から子ども・子育て支援金0.23%

2026年4月分からは、全国一律の子ども・子育て支援金(0.23%)が健康保険料に加わりました。標準報酬月額30万円なら、本人の負担は月345円です。

3.2 東京都の40歳以上は合計11.70%

協会けんぽの東京都の健康保険料率は、2026年度は9.85%です。40歳から64歳の人は、これに子ども・子育て支援金の0.23%と介護保険料の1.62%が加わり、合計11.70%になります。

  • 健康保険料(東京都9.85%):本人負担1万4775円
  • 子ども・子育て支援金(0.23%):本人負担345円
  • 介護保険料(1.62%):本人負担2430円
  • 合計(11.70%):本人負担1万7550円

いずれも標準報酬月額30万円で計算した月額です。40歳になる前と比べると、毎月の本人負担は介護保険料の2430円分増えます。

4. 40歳から64歳が介護サービスを使えるのは16の特定疾病

介護保険料を納めていても、40歳から64歳の第2号被保険者が介護サービスを使える場面は限られます。厚生労働省のリーフレットから、その条件を確認します。

4.1 加齢に伴う病気が原因の場合に限る

第1号被保険者は、原因を問わず要介護・要支援の認定を受ければ介護サービスを使えます。第2号被保険者は、加齢に伴う病気(特定疾病)が原因で要介護・要支援の認定を受けた場合に限られます。

  • がん(回復の見込みがない状態に至ったと医師が判断したものに限る)
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 初老期における認知症
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

4.2 自己負担は所得にかかわらず1割

第2号被保険者が介護サービスを使ったときの自己負担は、所得にかかわらず1割です。要介護認定を申請するときは、介護保険の被保険者証のほかに、医療保険の被保険者証も必要になります。

また、40歳から64歳は自分の親の介護が始まりやすい年代でもあります。介護サービスの使い方や仕事との両立は、お住まいの地域の地域包括支援センターで相談できます。

5. 国民健康保険や健康保険組合に加入している場合

ここまでの料率は、協会けんぽに加入している会社員の場合です。加入している医療保険が違えば、介護保険料の決まり方も変わります。

5.1 国民健康保険は保険料に介護分が加わる

国民健康保険に加入している40歳から64歳の人は、国民健康保険の保険料と一体で介護保険料を納めます。介護分の料率や均等割の額は、市区町村ごとに異なります。

筆者が元公務員として国民健康保険を担当していた頃も、40歳になった人がいる世帯から、保険料が上がった理由を尋ねられることがありました。保険料の通知に介護分の欄があるかどうかを見ると、増えた理由が分かりやすくなります。

5.2 健康保険組合は組合ごとの料率

健康保険組合に加入している人は、協会けんぽの1.62%ではなく、それぞれの組合が決めた介護保険料率で納めます。自分の料率は、給与明細の介護保険料の額や、加入している健康保険組合の案内で確かめられます。

6. まとめにかえて

40歳から64歳の会社員は、40歳の誕生日の前日が属する月の分から、健康保険料と一緒に介護保険料を納めます。協会けんぽの介護保険料率は2026年3月分から1.62%で、標準報酬月額30万円なら本人の負担は月2430円です。

40歳から64歳が介護サービスを使えるのは、16の特定疾病が原因の場合に限られます。介護保険料の額は給与明細や加入している医療保険の案内で、介護サービスの使い方は市区町村の介護保険の担当窓口や地域包括支援センターで確かめられます。

参考資料

太田 彩子