40歳を迎えると、会社員の給与からは健康保険料に加えて介護保険料も差し引かれるようになります。40歳から64歳までの人は介護保険の第2号被保険者で、健康保険料と一緒に介護保険料を納める仕組みです。
全国健康保険協会(協会けんぽ)の介護保険料率は、2026年3月分から全国一律で1.62%になりました。2025年度の1.59%から0.03ポイントの引き上げです。
この記事では、介護保険料がいつから給与天引きされるのかと、標準報酬月額ごとの毎月の負担額を確かめます。
1. 【介護保険料】40歳になった月から健康保険料と一緒に納める
介護保険の被保険者は、65歳以上の第1号被保険者と、40歳から64歳までの医療保険加入者である第2号被保険者に分かれます。会社員の介護保険料は健康保険料と一体で徴収され、原則として事業主と本人が半分ずつ負担します。
1.1 40歳の誕生日の前日が属する月から
協会けんぽによると、介護保険料は「満40歳に達したとき」から徴収が始まります。満40歳に達したときとは40歳の誕生日の前日のことで、その日が属する月の分から介護保険料がかかります。
- 5月2日生まれの人:誕生日の前日は5月1日なので、5月分から(会社に勤めている人は6月に請求される分)
- 5月1日生まれの人:誕生日の前日は4月30日なので、4月分から(会社に勤めている人は5月に請求される分)
1日生まれの人は、誕生月の前の月から介護保険料がかかる点に注意が必要です。会社に勤めている人の介護保険料は、協会けんぽから会社へ翌月に請求されます。
1.2 65歳になった月からは市区町村に納める
65歳の誕生日の前日が属する月からは第2号被保険者ではなくなり、健康保険料と一緒に介護保険料を納めることはなくなります。かわりに第1号被保険者として、お住まいの市区町村に介護保険料を納めることになります。
第1号被保険者の介護保険料は、原則として年金から差し引かれます。会社に勤め続けていれば、65歳以降も健康保険料の天引きは続きます。
2. 協会けんぽの介護保険料率は2026年3月分から1.62%
協会けんぽの健康保険料率は都道府県ごとに違いますが、介護保険料率は全国一律です。2026年度の料率で、毎月いくらになるのかを計算してみます。
2.1 標準報酬月額30万円なら本人負担は月2430円
介護保険料は、標準報酬月額に介護保険料率をかけた額を、事業主と本人で半分ずつ負担します。標準報酬月額30万円なら、30万円×1.62%=4860円の半分の2430円が本人の負担です。
- 標準報酬月額20万円:月1620円(年1万9440円)
- 標準報酬月額30万円:月2430円(年2万9160円)
- 標準報酬月額40万円:月3240円(年3万8880円)
- 標準報酬月額50万円:月4050円(年4万8600円)
- 標準報酬月額60万円:月4860円(年5万8320円)
年額は月額の12か月分で、賞与にかかる分は含めていません。賞与からも、標準賞与額に同じ料率をかけた介護保険料が差し引かれます。
2.2 料率は毎年度見直す
介護保険に必要な費用は年度ごとに決まるため、協会けんぽの介護保険料率も毎年度見直されます。2009年は1.19%でしたが、2010年以降は1.5%から1.8%台で上下してきました。
直近では、2023年3月分の1.82%が最も高く、2024年3月分は1.60%、2025年3月分は1.59%に下がりました。2026年3月分の1.62%は、3年ぶりの引き上げです。
協会けんぽに加入する40歳から64歳の会社員は、2026年3月分から介護保険料率1.62%で介護保険料を納めています。標準報酬月額30万円なら、本人の負担は月2430円です。
毎月差し引かれている介護保険料は給与明細で確かめられ、標準報酬月額が分からないときは勤務先の担当部署で確かめられます。
ここからは、健康保険料や子ども・子育て支援金と合わせた負担と、40歳から64歳が介護サービスを使える条件を見ていきます。