【東京の区職員の年収目安】10月の特別区人事委員会勧告で給与は引き上げへ、トップは台東区の「722万3600円」 区によって公務員の年収が違うのはなぜか

執筆者太田 彩子
【東京の区職員の年収目安】10月の特別区人事委員会勧告で給与は引き上げへ、トップは台東区の「722万3600円」
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目次
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1. 【東京23区の公務員の年収】23区の平均は約686万1000円
1.1 月収とボーナスの平均 1.2 年収の目安は月収とボーナスから計算
2. 区の公務員の年収の目安を23区で比べる
2.1 上位は台東区と足立区 2.2 千代田区は16位
3. 23区の公務員の年収の差は最大60万8300円
3.1 一般行政職で比べると
4. 区によって公務員の年収が違うのはなぜか
4.1 地域手当はほぼ同じ 4.2 時間外勤務手当の差 4.3 給料の差
5. 【2026年の特別区人事委員会勧告】区の公務員の月給とボーナスを引き上げ
5.1 民間との差は月1万5126円 5.2 ボーナスは年4.9月から5.0月へ 5.3 初任給は9500円の引き上げ 5.4 モデルケースの年間給与 5.5 勧告から給与が決まるまで
6. まとめにかえて
参考資料

東京23区で働く区の職員の給与は、区によってどのくらい違うのでしょうか。

同じ東京の区でも、年収の目安で比べると60万円を超える差があります。

総務省の「令和7年地方公務員給与の実態」には、23区それぞれの職員の給料と手当の額が載っています。この記事では、全職種の月収とボーナスから年収の目安を計算し、23区を高い順に並べて比べます。

1. 【東京23区の公務員の年収】23区の平均は約686万1000円

総務省の調査は、2025年4月1日現在の地方公務員の給与を自治体ごとにまとめたものです。市区町村別の表には、東京23区の職員数や平均年齢、給料と諸手当の月額、期末手当と勤勉手当の年額が区ごとに載っています。

1.1 月収とボーナスの平均

23区の全職種の職員は、合わせて6万5511人です。区ごとの値を単純平均すると、給料と諸手当を合わせた月収は約42万1000円、期末手当と勤勉手当を合わせたボーナスは年約180万6000円でした。

1.2 年収の目安は月収とボーナスから計算

調査には年収の項目がないため、この記事では月収を12か月分にしてボーナスを足し、年収の目安とします。23区の単純平均は約686万1000円です。

なお、月収は職員1人当たりの平均、ボーナスは支給された職員1人当たりの平均で、もとにしている人数が異なります。年収の目安はあくまで試算で、調査の時点より後の給与改定は入っていません。

2. 区の公務員の年収の目安を23区で比べる

23区それぞれの年収の目安を、高い順に並べると次のとおりです。月収には、給料のほか扶養手当や地域手当、時間外勤務手当なども含まれます。

東京23区の職員の年収の目安は、台東区の722万3600円から葛飾区の661万5300円まで1/2

2025年4月1日現在の東京23区の職員(全職種)について、月収を12か月分にしてボーナスを足した年収の目安を高い順に並べた一覧表。1位台東区722万3600円、2位足立区719万6500円、3位目黒区702万6700円で、千代田区は16位の676万6700円、港区は7位の691万9900円。23位は葛飾区の661万5300円で、台東区との差は60万8300円

出所:総務省「令和7年地方公務員給与の実態」をもとにLIMO編集部作成

  • 台東区:722万3600円(月収44万7300円・ボーナス185万6000円)
  • 足立区:719万6500円(月収44万4700円・ボーナス186万100円)
  • 目黒区:702万6700円(月収43万3000円・ボーナス183万700円)
  • 練馬区:702万1400円(月収42万8400円・ボーナス188万600円)
  • 新宿区:698万4100円(月収43万800円・ボーナス181万4500円)
  • 中野区:695万1200円(月収42万3600円・ボーナス186万8000円)
  • 港区:691万9900円(月収42万7400円・ボーナス179万1100円)
  • 墨田区:691万8900円(月収41万9100円・ボーナス188万9700円)
  • 杉並区:691万8000円(月収42万8300円・ボーナス177万8400円)
  • 江戸川区:689万7200円(月収42万3100円・ボーナス182万円)
  • 荒川区:689万6800円(月収42万3100円・ボーナス181万9600円)
  • 品川区:688万2400円(月収42万6600円・ボーナス176万3200円)
  • 世田谷区:685万9300円(月収42万1500円・ボーナス180万1300円)
  • 大田区:683万3200円(月収41万6700円・ボーナス183万2800円)
  • 豊島区:678万100円(月収41万4200円・ボーナス180万9700円)
  • 千代田区:676万6700円(月収41万8300円・ボーナス174万7100円)
  • 江東区:676万5700円(月収41万1400円・ボーナス182万8900円)
  • 中央区:675万1200円(月収41万7800円・ボーナス173万7600円)
  • 北区:666万9700円(月収41万100円・ボーナス174万8500円)
  • 文京区:666万1500円(月収41万1100円・ボーナス172万8300円)
  • 板橋区:663万9800円(月収40万3700円・ボーナス179万5400円)
  • 渋谷区:662万6800円(月収40万5000円・ボーナス176万6800円)
  • 葛飾区:661万5300円(月収40万3700円・ボーナス177万900円)

2.1 上位は台東区と足立区

年収の目安がいちばん高いのは台東区の722万3600円で、足立区の719万6500円が続きます。3位の目黒区と4位の練馬区も、700万円を超えました。

2.2 千代田区は16位

都心の千代田区は676万6700円で16位、港区は691万9900円で7位でした。都心の区だからといって、職員の年収の目安が高いとは限らないのです。

3. 23区の公務員の年収の差は最大60万8300円

いちばん低いのは葛飾区の661万5300円で、台東区との差は60万8300円です。このうち月収の差を12か月分にした額が52万3200円、ボーナスの差が8万5100円でした。

3.1 一般行政職で比べると

調査には、一般行政職の職員だけの数字も載っています。同じ計算で比べると、1位は台東区の744万200円、23位は葛飾区の681万2600円で、差は62万7600円でした。

一般行政職でも、台東区がトップで葛飾区が最も低い並びは変わりません。2位以下は足立区、目黒区、新宿区、港区の順です。

4. 区によって公務員の年収が違うのはなぜか

台東区と葛飾区の職員は、平均年齢が40.2歳と40.3歳でほぼ同じです。それでも年収の目安に差が出るのは、月収の内訳に違いがあるためです。

4.1 地域手当はほぼ同じ

23区の職員の地域手当は、月5万9800円の品川区から6万4000円の練馬区までで、差は4200円にとどまります。地域手当が区の差を大きく広げているわけではありません。

4.2 時間外勤務手当の差

差が大きいのは時間外勤務手当で、台東区は月4万7500円、葛飾区は2万3900円でした。この差2万3600円を12か月分にすると28万3200円になり、年収の目安の差60万8300円のおよそ半分を占めます。

23区全体で見ても、時間外勤務手当は江東区の月1万7800円から足立区の5万2700円まで開きがあります。時間外勤務手当は、正規の勤務時間を超えて働いた時間に応じて支給される手当です。

4.3 給料の差

給料そのものは、文京区の月29万2600円から練馬区の31万2700円まででした。台東区と葛飾区では1万4600円の差があり、月収の差4万3600円の3分の1ほどにあたります。

東京23区の職員の年収の目安は、台東区の722万3600円から葛飾区の661万5300円まで、60万8300円の開きがありました。差の多くは時間外勤務手当と給料から生まれていて、地域手当はどの区もほぼ同じです。

区ごとの職員の給料や手当の額は、総務省の「地方公務員給与の実態」で確かめられます。

ここからは、2026年10月13日に特別区人事委員会が出した勧告で、23区の職員の月給とボーナスがどう変わる見込みかを見ていきます。

5. 【2026年の特別区人事委員会勧告】区の公務員の月給とボーナスを引き上げ
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著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員

ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。

京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてパートとしてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事を執筆している。京都府出身、滋賀県在住。