障害のある家族を自宅で介護しながら生活保護を受けていると、保護費に加わる額がいくらなのか、確かめにくいと感じることもあるでしょう。
生活保護の基準では、常時の介護が必要な重度の障害がある人に加わる重度障害者加算が、2026年7月1日から月1万6560円に改定されました。家族が介護する場合の家族介護料も、同じ日から月1万3890円になっています。
この記事では、障害のある人の保護費に加わる額について確認します。
1. 生活保護の重度障害者加算は2026年7月から月1万6560円
重度障害者加算と家族介護料は、生活保護法による保護の基準(厚生省告示)の障害者加算の項目に定められています。
1.1 6月までの1万6100円から460円の引き上げ
厚生労働省の「2026(令和8)年4月1日施行 生活保護実施要領等」では、重度障害者加算の額を1万6100円とし、2026年7月1日からは1万6560円を適用すると記載しています。
差額は月460円です。
1.2 家族介護料も1万3490円から1万3890円に
家族介護料は、6月までの1万3490円から、7月1日以降は1万3890円になりました。差額は月400円です。
- 重度障害者加算:1万6100円(6月まで)、1万6560円(7月から)
- 家族介護料:1万3490円(6月まで)、1万3890円(7月から)
2. 生活保護を受ける障害者・傷病者世帯は2026年7月に41万8114世帯
加算の対象になりうる世帯がどのくらいあるのかを、厚生労働省が2026年10月7日に公表した被保護者調査(令和8年7月分概数)で見ておきます。
2.1 保護停止中を除く世帯の25.6%
保護停止中を除く163万5284世帯のうち、障害者・傷病者世帯は41万8114世帯で、25.6%を占めました。
前年同月と比べると4157世帯増えています。
2.2 保護費は最低生活費から収入を差し引いた差額
生活保護の保護費は、国の基準で計算した最低生活費から、年金や働いて得た収入などを差し引いた差額です。
障害者加算などの各種加算は、この最低生活費に上乗せして計算されます。障害年金などを受け取っている場合は、その額が収入として差し引かれます。
3. 障害のある人の保護費には、障害者加算と3つの額が加わる場合がある
障害者加算そのものの額と、重度障害者加算・家族介護料・介護人をつけるための費用を並べると次のとおりです。
在宅・1級地では、障害者加算(1・2級等)が月2万7460円、介護人をつけるための費用は月7万5820円の範囲内2/2
出所:厚生労働省「2026(令和8)年4月1日施行 生活保護実施要領等」を参考にLIMO編集部作成
- 障害者加算(身体障害者手帳1・2級等):2万7460円
- 障害者加算(身体障害者手帳3級等):1万8300円
- 重度障害者加算:1万6560円
- 家族介護料:1万3890円
- 介護人をつけるための費用:7万5820円の範囲内
3.1 障害者加算は障害の程度と級地で額が決まる
障害者加算は、身体障害者手帳の1級・2級または国民年金法施行令の別表に定める1級にあたる障害のある人と、手帳の3級または同じ別表の2級にあたる障害のある人で額が分かれます。
在宅の場合、1級地は2万7460円と1万8300円、2級地は2万5540円と1万7020円、3級地は2万3620円と1万5750円です。入院中や社会福祉施設・介護施設に入所中の人は、級地にかかわらず2万2850円と1万5230円です。
重度障害者加算と家族介護料は、この障害者加算とは別に算定されます。
2026年7月からは重度障害者加算が月1万6560円、家族介護料が月1万3890円となり、障害者・傷病者世帯は生活保護世帯の25.6%を占めています。
自分の世帯にどの額が算定されているかは、福祉事務所で地区を担当するケースワーカーに確かめられます。
続いて、重度障害者加算と家族介護料の対象になる人、介護人をつけるための費用の扱い、障害の程度の判定に使う書類を見ていきます。