4. 待機電力を減らす際の注意点と「家計見直し」のヒント
待機電力を減らすときに、すべての家電のコンセントを抜けばよいわけではありません。
環境省の資料は、プラグを抜くことで設定に影響が出てしまう録画機器などでは、「表示OFF機能」などを上手に使って消費電力を減らすよう呼びかけています。冷蔵庫のように常に動いている家電や、時計・予約の設定が消えると困る家電は、取扱説明書で待機時の設定を確かめてから見直すと安心です。
スイッチ付きの電源タップを使えば、コンセントを抜き差しせずに、使わない時間だけまとめて電源を切ることもできます。
筆者はFP(ファイナンシャルプランナー)ですが、続いて待機電力の節電・節約とあわせて確認してほしい「家計見直し」のヒントについて紹介します。
4.1 FP視点①「待機電力」だけでなく固定費全体を見直す
ファイナンシャルプランナーの視点では、待機電力の削減は家計改善の第一歩です。ただし、家計への効果を大きくしたい場合は、電気料金そのものだけでなく、通信費やサブスクリプションなど毎月発生する固定費もあわせて確認したいところです。月数百円の節約でも、複数の項目を見直すことで年間では大きな差になります。電気代が気になったタイミングを、家計全体を点検するきっかけにしてみるのもよいでしょう。
4.2 FP視点② 古い家電は「使い続けるコスト」にも注目
長年使っている家電がある場合は、省エネ性能にも目を向けたいところです。近年は家電の省エネ化が進んでおり、古い冷蔵庫やエアコンなどを新しい機種へ買い替えることで、電気代が抑えられるケースがあります。購入費用はかかりますが、今後も長く使う家電であれば、電気代の削減効果を含めて検討する価値があります。目先の節約だけでなく、「使い続けるコスト」も含めて判断することが、家計管理のポイントです。
5. まとめにかえて
経済産業省が実施を発表した電気・ガス料金の支援は9月使用分までで、低圧の電気では1kWhあたり3.5円の値引きが最後でした。10月使用分以降に支援が続くかどうかは、現時点では分かっていません。
家庭で使う電気の約6%は待機電力で、すべて減らせた場合の節約額は、最新の目安単価で年8835円になります。まずは、ふだん使っていない家電や、長く家を空けるときの電源の扱いから見直してみてはいかがでしょうか。
※本記事の節約額は、環境省の資料の節電量と、全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価をもとにした概算です。実際の電気料金は、契約している電力会社や料金プラン、使い方によって異なります。
参考資料
・経済産業省「2026年7月、8月及び9月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」
村岸 理美