11月に届く電気の検針票やWebの明細を見て、思ったより電気代が高いと感じる人もいるかもしれません。夏に続いていた電気・ガス料金の値引きが、ここで一区切りを迎えるためです。

経済産業省が実施を発表した電気・ガス料金の支援は、2026年7月から9月の使用分まででした。一般家庭が多い低圧の電気では、9月使用分の1kWhあたり3.5円の値引きが最後になります。

この記事では、支援の内容をおさらいしたうえで、家庭で使う電気の約6%を占める「待機電力」に注目し、コンセントを抜くなどして待機電力を減らした場合の節約額を、最新の目安単価で試算します。

1. 【9月使用分まで】電気・ガス料金の支援は3か月で一区切り

まずは、夏に行われていた支援の中身から確認しましょう。経済産業省は、2026年7月から9月までの3か月について、使用量に応じて電気・ガス料金を値引きする支援を実施しました。値引きは毎月の請求に直接反映される仕組みです。

  • 2026年7月使用分(8月検針分):電気(低圧)1kWhあたり3.5円、都市ガス1立方メートルあたり14.0円
  • 2026年8月使用分(9月検針分):電気(低圧)1kWhあたり4.5円、都市ガス1立方メートルあたり18.0円
  • 2026年9月使用分(10月検針分):電気(低圧)1kWhあたり3.5円、都市ガス1立方メートルあたり14.0円

たとえば電気を月260kWh使う家庭なら、値引き額は7月使用分が910円、8月使用分が1170円、9月使用分が910円で、3か月で2990円になる計算です。

経済産業省が実施を発表したのは9月使用分までで、10月使用分以降の支援が行われるかどうかは、2026年10月23日時点では不明です。支援がなければ、10月使用分(11月検針分)からは、値引きのない料金で請求されることになります。

2. 【待機電力】家庭で使う電気の約6%を占める

値引きがなくなる分を少しでも取り戻したいとき、手をつけやすいのが待機電力です。待機電力とは、電化製品を使っていないときにも、コンセントにつながっているだけで消費される電力のことです。

環境省の節電キャンペーンの資料によると、家庭で1年間に消費される電力量のうち、待機時の消費電力は約6%を占めます。これは、テレビの消費電力量とほぼ同じ割合です。

家庭の待機電力の割合と、すべて削減できた場合の節電量です。2/3

家庭の待機電力の割合と削減できる電力量

出所:環境省「みんなで節電アクション! 2.待機電力を削減!」をもとにLIMO編集部作成

同じ資料では、家電製品の待機時消費電力をすべて削減できた場合、年間で285kWhの節電になるとしています。

※この資料は、2011年の東日本大震災を機に始まった節電キャンペーンのもので、環境省は古い情報が含まれている可能性があるとしています。家電の省エネ化が進んでいるため、現在の家庭の待機電力はこれより少ない可能性があります。

3. 【試算】待機電力をすべて減らすと年8835円の節約

環境省の資料では、285kWhの節電を1kWhあたり22.86円で計算し、約6500円の節約としていました。この単価は、電気料金が上がる前のものです。

そこで、全国家庭電気製品公正取引協議会が家電のカタログなどに使う電力料金の目安単価(2022年7月改定、1kWhあたり31円・税込)で計算し直しました。

待機電力をすべて削減できた場合の節約額を、目安単価31円で試算しました。3/3

待機電力をすべて削減できた場合の節約額の試算

出所:環境省「みんなで節電アクション! 2.待機電力を削減!」、全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問 Q&A」をもとにLIMO編集部作成

  • 年間:285kWh×31円=8835円
  • 1か月あたり:約736円

月260kWhを使う家庭の場合、9月使用分の支援による値引きは910円でした。待機電力をすべて減らせば、その8割ほどにあたる額を節約できる計算です。

ただし、これは待機電力をすべてなくした場合の上限の目安です。実際には、電源を切れない家電もあり、節約できるのはこの一部になります。電気料金の単価も、契約している電力会社や料金プランによって異なります。