老齢年金生活者支援給付金は、年金収入などが一定以下の方の老齢基礎年金に上乗せして支給される給付金で、2026年度の基準額は月5620円です。
ただし、この5620円は全員が同じ額を受け取れるわけではなく、あくまで計算の「基準」となる額です。
実際の金額は、20歳から60歳までの40年間に国民年金の保険料をどれだけ納めたか、免除を受けた期間がどれだけあるかによって変わり、月5620円を下回る人もいれば、上回る人もいます。
この記事では、老齢年金生活者支援給付金の金額の決まり方を確認したうえで、保険料の納付・免除・未納の組み合わせ別に4つのケースで給付額を試算します。所得が基準を少し超える方が対象となる「補足的」給付金の計算方法や、自分の金額の確かめ方もあわせて解説します。
1. 老齢年金生活者支援給付金の「月5620円」は計算の基準
老齢年金生活者支援給付金の2026年度の給付基準額は月5620円で、2025年度の5450円から3.2%引き上げられました。
1.1 受け取れるのは3つの要件をすべて満たす方
老齢年金生活者支援給付金を受け取れるのは、次の要件をすべて満たす方です。
- 65歳以上で、老齢基礎年金を受けている
- 請求者本人を含む世帯全員の市町村民税が非課税である
- 前年の年金収入とその他の所得の合計が82万6500円以下(1956年4月1日以前生まれの方は82万4100円以下)である
障害年金や遺族年金などの非課税収入は、この所得の合計には含まれません。
1.2 金額は「納付済期間」と「免除期間」の2つから計算する
給付額(月額)は、保険料納付済期間に基づく額と、保険料免除期間に基づく額を合計して求めます。
保険料納付済期間に基づく額は「5620円×保険料納付済期間÷480月」で計算します。
保険料免除期間に基づく額は「1万1768円×保険料免除期間÷480月」です。1万1768円は老齢基礎年金満額(月額)の6分の1にあたる額で、全額免除・4分の3免除・半額免除の期間に使われます。4分の1免除の期間は5884円(老齢基礎年金満額の月額の12分の1)で計算します。
1956年4月1日以前生まれの方は、免除期間の額が1万1734円(4分の1免除は5867円)になります。
納付済期間でも免除期間でもない未納の期間は、どちらの計算にも入りません。
2. 4つのケースで試算:納付・免除・未納で金額はこう変わる
では、保険料の納め方によって給付額がどう変わるのか、1956年4月2日以後生まれの方を例に、2026年度の額で試算してみましょう。
2.1 ケース1:40年間すべて納付→月5620円
保険料納付済期間が480月(40年)の場合は、5620円×480月÷480月で、基準額と同じ月5620円です。
年額にすると6万7440円になります。
2.2 ケース2:30年納付・10年全額免除→月7157円
保険料納付済期間が360月、全額免除期間が120月の場合は、納付済期間分が4215円、免除期間分が1万1768円×120月÷480月で2942円となり、合計で月7157円です。
免除期間の額は納付済期間の約2倍の単価で計算されるため、免除期間がある方は基準額の5620円を上回ることがあります。
2.3 ケース3:30年納付・10年未納→月4215円
保険料納付済期間が360月で、残りの120月が未納の場合は、納付済期間分の4215円だけになります。
ケース2と納付済期間は同じですが、残りの10年が「免除」か「未納」かで、月2942円、年額にすると3万5304円の差が生じます。
2.4 ケース4:20年納付・20年未納→月2810円
保険料納付済期間が240月で、残りの240月が未納の場合は、5620円×240月÷480月で月2810円と、基準額のちょうど半分になります。
ここからは、所得が基準を少し超える方が受け取れる給付金と、自分の金額の確かめ方を見ていきます。