3. 2027年度の介護報酬改定で大臣は「しっかりとした改定幅」と発言

介護報酬は、介護サービスを提供した事業者に支払われる費用で、利用者の自己負担もこの額をもとに計算されます。次の改定に向けて、10月の厚生労働大臣の会見で発言が続きました。

3.1 10月15日の会見での発言

上野厚生労働大臣は2026年10月15日の会見で、来年度の報酬改定でプラス改定が必要かと問われ、次のように答えています。

もちろん、これまで昨年度の補正予算、そして今年の期中改定もありましたが、まだまだ物価高等に対する懸念があるというような状況ですので、しっかりとした改定幅が確保できるように努力していきたいと考えています。

出所:厚生労働省「上野大臣会見概要(令和8年10月15日)」

3.2 10月13日の会見では通所介護の経営に言及

10月13日の会見では、通所介護(デイサービス)の事業所の倒産が民間調査で1月から9月に47件となったことについて質問がありました。大臣は、介護事業経営概況調査で小規模事業所の経営が厳しい状況が明らかになっているとし、倒産が増える要因になっているのではないかと述べています。

そのうえで、報酬改定は審議会で議論されるとし、収支差の平均値だけでなく、地域別や規模別、移動コストの状況なども確認したうえで検討を進めるべきだという考えを示しました。

4. 2027年4月から第10期の介護保険料に

介護保険料は、市区町村が3年を一期として定める介護保険事業計画にもとづいて決まります。第9期は2026年度で終わり、2027年度から第10期に入ります。

4.1 保険料率は3年間の給付費の見込みなどから決まる

介護保険法では、65歳以上の保険料率は、サービスの見込量にもとづく保険給付の費用の予想額などに照らし、おおむね3年を通じて財政の均衡を保てるものでなければならないと定めています。

介護報酬はサービスの費用の単価にあたるため、改定の幅は給付費の見込みにも関わってきます。第10期の基準額は、各市区町村が2027年度に向けて条例で定めることになります。

5. まとめにかえて

65歳以上の介護保険料は、第9期の全国平均で月6225円と、第1期の約2.1倍になりました。都道府県別では大阪府の7486円が最も高く、山口県の5568円とは月1918円の差があります。

2027年度には介護報酬の改定があり、保険料も第10期に切り替わります。大臣は「しっかりとした改定幅」の確保に努力すると述べており、年末に向けた議論の行方が注目されます。

自分の住む市区町村の介護保険料や今後の見直しについては、市区町村の介護保険の担当窓口で確かめることができます。

参考資料

太田 彩子