65歳以上の人が納める介護保険料は、年金額が年18万円以上なら原則として年金から天引きされます。その額は住んでいる市区町村によって異なり、3年ごとに見直される仕組みです。

厚生労働省のまとめでは、2024年度から2026年度までの第9期の基準額は、全国平均で月6225円でした。2026年10月15日の会見では、厚生労働大臣が来年度の介護報酬改定について「しっかりとした改定幅が確保できるように努力していきたい」と述べています。

この記事では、介護保険料の全国平均の推移と、都道府県別に保険料が高いところ・低いところを確認します。

1. 65歳以上の介護保険料は全国平均で月6225円

まずは全国の平均額を見ていきます。65歳以上の介護保険料は、市区町村が条例で定める「基準額」をもとに、本人や世帯の所得に応じた段階で決まります。

1.1 第9期の基準額は第8期から3.5%増

厚生労働省によると、第9期(2024〜2026年度)の基準額は、全国加重平均で月6225円でした。第8期(2021〜2023年度)の6014円と比べると、211円、3.5%の増加です。

65歳以上の介護保険料の全国平均は、第1期の月2911円から第9期は6225円に1/2

65歳以上の介護保険料の基準額の全国平均を第1期から第9期まで並べた棒グラフ

出所:厚生労働省「第9期介護保険事業計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について」をもとにLIMO編集部作成

  • 第1期(2000〜2002年度):2911円
  • 第2期(2003〜2005年度):3293円
  • 第3期(2006〜2008年度):4090円
  • 第4期(2009〜2011年度):4160円
  • 第5期(2012〜2014年度):4972円
  • 第6期(2015〜2017年度):5514円
  • 第7期(2018〜2020年度):5869円
  • 第8期(2021〜2023年度):6014円
  • 第9期(2024〜2026年度):6225円

制度が始まった第1期は2911円だったため、第9期は約2.1倍の水準です。

1.2 基準額を引き上げた保険者は45.3%

第9期で基準額を引き上げた保険者は、全国1573のうち712で、全体の45.3%でした。据え置いたのは585(37.2%)、引き下げたのは276(17.5%)です。

2. 都道府県別の介護保険料は大阪府の月7486円が最も高い

介護保険料の基準額は市区町村ごとに決まるため、地域によって差があります。都道府県ごとの平均で比べてみます。

2.1 高いのは大阪府、低いのは山口県

都道府県別の介護保険料は、大阪府が月7486円で最も高く、山口県が5568円で最も低い2/2

都道府県別の65歳以上の介護保険料の基準額のうち、高い5府県と低い5道県を比べた棒グラフ

出所:厚生労働省「第9期計画期間における介護保険の第1号保険料について」をもとにLIMO編集部作成

【高い5府県】

  • 大阪府:7486円
  • 沖縄県:6955円
  • 青森県:6715円
  • 京都府:6608円
  • 秋田県:6565円

【低い5道県】

  • 山口県:5568円
  • 茨城県:5609円
  • 長野県:5647円
  • 北海道:5738円
  • 山梨県:5744円

最も高い大阪府と最も低い山口県では、月1918円の差があります。年額に直すと2万3016円です。

2.2 47都道府県を高い順に並べると

全国平均の6225円を上回ったのは、大阪府から大分県までの20都府県でした。残る27道府県は全国平均を下回っています。

  • 1位 大阪府:7486円
  • 2位 沖縄県:6955円
  • 3位 青森県:6715円
  • 4位 京都府:6608円
  • 5位 秋田県:6565円
  • 6位 和歌山県:6539円
  • 7位 徳島県:6515円
  • 8位 愛媛県:6438円
  • 9位 島根県:6432円
  • 10位 新潟県:6412円
  • 11位 岡山県:6364円
  • 12位 石川県:6354円
  • 13位 兵庫県:6344円
  • 14位 福島県:6340円
  • 14位 神奈川県:6340円
  • 16位 富山県:6327円
  • 17位 東京都:6320円
  • 18位 三重県:6295円
  • 18位 福岡県:6295円
  • 20位 大分県:6235円
  • 21位 福井県:6223円
  • 22位 長崎県:6222円
  • 23位 鳥取県:6219円
  • 23位 香川県:6219円
  • 25位 鹿児島県:6210円
  • 26位 群馬県:6203円
  • 27位 熊本県:6190円
  • 28位 宮城県:6098円
  • 28位 広島県:6098円
  • 30位 岐阜県:6094円
  • 31位 岩手県:6093円
  • 32位 山形県:6058円
  • 33位 宮崎県:6038円
  • 34位 奈良県:6034円
  • 35位 佐賀県:5983円
  • 36位 滋賀県:5979円
  • 37位 愛知県:5957円
  • 38位 埼玉県:5922円
  • 39位 千葉県:5885円
  • 40位 静岡県:5810円
  • 41位 高知県:5809円
  • 42位 栃木県:5773円
  • 43位 山梨県:5744円
  • 44位 北海道:5738円
  • 45位 長野県:5647円
  • 46位 茨城県:5609円
  • 47位 山口県:5568円

2.3 市区町村では大阪市の9249円が最も高い

保険者ごとに見ると、最も高いのは大阪府大阪市の月9249円、最も低いのは東京都小笠原村の3374円でした。同じ都道府県の中でも、市区町村によって額は変わります。

65歳以上の介護保険料は第9期の全国平均で月6225円となり、都道府県別では大阪府の7486円が最も高く、山口県の5568円が最も低くなっていました。

自分の保険料の段階と年額は、市区町村から届く介護保険料の通知書や、年金振込通知書の天引き額の欄で確かめられます。

ここからは、厚生労働大臣が言及した来年度の介護報酬改定と、2027年4月から始まる第10期の介護保険料の決まり方を確認していきます。