2. 【冬のボーナスから引かれる子ども・子育て支援金はいくら?】支援金率は0.23%、ボーナス50万円なら本人の負担は575円の試算
児童手当の拡充などにあてるお金として、令和8年度から「子ども・子育て支援金」の拠出が始まっています。冬のボーナスとの関係も確かめておきましょう。
2.1 子ども・子育て支援金のしくみ
こども家庭庁の「子ども・子育て支援金制度について」によると、会社員などが加入する被用者保険では、支援金の月額は標準報酬月額×支援金率で、令和8年度の支援金率は0.23%です。基本的に半分は企業が負担し、令和8年4月保険料(5月に給与天引き)から拠出しています。同庁の被用者保険加入者向けリーフレットでは、支援金は子育て施策の拡充に充てるものとされ、賞与からも「標準賞与×支援金率」で拠出すると説明されています。
2.2 冬のボーナス別の目安
この説明をもとに、冬のボーナスを標準賞与額とみなして本人の負担分を試算すると、ボーナス30万円で345円、50万円で575円、100万円で1150円です。同庁の年収別の試算では、毎月の給料とボーナスを合わせた年収が600万円の人で、本人の負担は月575円とされています。
支援金は、医療保険の保険料とあわせて納めるしくみです。金額そのものは大きくありませんが、ボーナスの明細を見るときに、何が差し引かれているのかを知っておくと、手取りの見通しも立てやすくなるでしょう。実際の金額は、勤め先の給与明細で確かめておくと確実です。
3. 【児童手当の支給対象児童は1795万9690人(一般受給資格者)】高校生年代は306万5963人、第3子以降は217万9091人
では、実際にどのくらいの子どもが児童手当の対象になっているのでしょうか。統計で確かめておきましょう。
3.1 児童手当の受給者は1052万7673人(一般受給資格者)、前年度より186万5022人増加
こども家庭庁の「児童手当事業年報」によると、令和6年度(2月末現在)の一般受給資格者は1052万7673人で、前年度より186万5022人増えました。令和6年10月から、所得制限の撤廃や高校生年代までの延長、第3子以降の増額といった拡充が行われており、対象が広がったことが表れていると考えられます。
3.2 支給対象の子どもは1795万9690人(一般受給資格者の分)、高校生年代は306万5963人
同資料で一般受給資格者の分の支給対象児童数を見ると、合計は1795万9690人でした。区分ごとに見ると、中学校修了後高校生年代が306万5963人、3歳以上中学校修了前が1086万5162人、0歳から3歳未満が184万9474人で、これとは別に第3子以降が217万9091人です。第3子以降は前年度より98万2430人増えており、数え方の見直しの影響も大きいと考えられます。
4. 【年末に確かめたい】来年、児童手当の金額が変わるタイミング=3歳・高校生年代の終わり・上の子の22歳
年末は、来年の家計を考える時期でもあります。児童手当の金額は、子どもの年齢によって変わるため、来年の変わり目を確かめておきましょう。
4.1 3歳になると月1万5000円から1万円に、高校生年代が終わると支給は終わる
第1子・第2子の場合、3歳未満は月1万5000円、3歳以上は月1万円のため、3歳になると月の金額は5000円少なくなります。また、手当の対象は18歳に達する日以後の最初の3月31日までなので、高校3年生の子は、その年度の3月分までで支給が終わります。来年、子どもが3歳になる、高校を卒業するといった家庭は、2か月分の振込額が変わることを家計の計画に入れておくとよいでしょう。
4.2 上の子が22歳年度末を過ぎると、第3子の数え方が変わる
第3子以降の月3万円は、上の子を数えた結果で決まります。上の子が22歳に達する日以後の最初の3月31日を過ぎたり、親などの経済的な負担がなくなったりすると、兄姉等として数えられなくなり、下の子が第2子の扱いになることがあります。なお、大学生年代の子を数えるには、「監護相当・生計費の負担についての確認書」などの提出が必要です。早見表の「大学生・高校生・中学生」の例なら、大学生の子が数えられなくなると、中学生の手当は月3万円から1万円になり、2か月分は8万円から4万円になる計算です。上の子の卒業や就職の時期と、下の子の手当の金額は、あわせて確かめておきたいところです。
5. 【12月の支給日の前に】振込額と、来年の変わり目を書き出す
早見表を、わが家の数字に置きかえてみましょう。
5.1 12月に届く金額と支給日を確かめ、使い道を決めておく
まずは、わが家の子どもの人数と年齢から、12月に届く2か月分を計算してみましょう。何日に振り込まれるかは、手当を受け取っている市区町村(公務員の場合は勤務先)からの案内などで確かめておきましょう。振込口座の通帳やアプリで、前回の10月の振込額と見比べておくと、金額の変化にも気づきやすくなります。そのうえで、教育費として貯める分、年末年始に使う分など、使い道を決めておくと、手当が生活費にまぎれにくくなるでしょう。決めた使い道は、家族で共有しておくのもよいでしょう。
5.2 来年の手当の変わり目と、ボーナスの手取りを書き出す
次に、来年、子どもが3歳になる月や、高校を卒業する時期、上の子が22歳年度末を迎える時期を書き出してみましょう。手当が減る時期が分かれば、その分を前もって貯めておくこともできます。振込額が変わる月は、家計簿やカレンダーに書いておくとよいでしょう。あわせて、冬のボーナスの明細で、子ども・子育て支援金を含む保険料などが差し引かれたあとの手取りを確かめておくと、年末からの家計の見通しが立てやすくなるでしょう。子どもの成長とともに手当の金額は変わっていくため、毎年この時期に見直す習慣をつけておくと、来年以降の教育費の計画にもつなげやすくなるでしょう。
6. まとめにかえて
まずは、子どもの人数と年齢から、12月に届く2か月分を計算しておきましょう。次に、来年、手当の金額が変わる時期を書き出します。そして、冬のボーナスの手取りとあわせて、年末からの家計と教育費の計画を立てておきましょう。
12月に届く児童手当は10月・11月分で、子どもの人数や年齢によって2万円から10万円以上まで幅があります。冬のボーナスからは、医療保険料とあわせて子ども・子育て支援金も差し引かれるようになりました。
子どもが18歳になるまで続く手当は、積み重ねれば大きなお金になります。年末の支給日を、子どものためのお金の使い方と貯め方を家族で話し合うきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
- こども家庭庁「児童手当事業年報」
- こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」
- こども家庭庁「医療保険制度ごとの年収別試算」
- こども家庭庁「被用者保険加入者向けリーフレット」
宮野 茉莉子