他人の箸のマナーが気になることってありませんか?特に、日々の生活を共にする夫や妻が箸のマナー違反をすると注意したくなるという人もいるのではないでしょうか。実は、筆者の夫は、突き箸や渡し箸などの箸のマナー違反常習者です。結婚当初から彼の箸のマナー違反が気にはなっていたものの、直接口出しすることはありませんでした。

しかし…子どもができてからというもの、夫が間違った箸の使い方をする度に口に出したり、イライラしたりするようになってしまったのです。

祖母から叩き込まれた食事や箸のマナー

筆者は、両親共働きの家に育ちました。そのため幼いころは、近所に住む祖母が家事を手伝うためによく自宅へ来てくれていたのです。お茶碗洗いや洗濯ものの干し方・たたみ方、掃除機のかけ方、料理の仕方などを筆者に教えてくれたのも祖母でした。また、食事のマナーについてもほとんど祖母から教わりました。口を閉じて咀嚼すること、手に持って良い器と悪い器があることなどはもちろん、箸のマナーは特に厳しく叩き込まれたのです。

幼い頃は、何に対しても厳しい祖母に反発心を抱いたこともありました。しかし、ひとり暮らしを始めたときに、何不自由なく生活をスタートできたのは、家事や自炊の基礎を祖母が教えてくれていたからでしょう。また社会人になり、クライアント先の年配の方と一緒に食事をする機会があったのですが、その方から「箸の使い方が綺麗だね」と言われたときには、改めて祖母に感謝したものです。

夫の箸のマナーがちょっぴり気になる…

食事や箸のマナーに厳しい家で育てられた筆者ですが、他人の食事マナーが気になるということは特になく、「美味しく食べられたら、それでいい」くらいの感覚です。しかし、日々の生活を共にする夫に対しては、完全に無関心とはいきませんでした。

筆者の夫は、食べ方や箸の持ち方はとても綺麗なのですが、時々タブーとされる箸使いをします。例えば、箸でつまみにくいトマトや煮物の野菜などに箸をブスッ!と直接突き刺す“突き箸”やご飯茶碗の上に箸を置く“渡し箸”、どれを食べようか箸をウロウロさせる“迷い箸”、箸で器の中の料理を選り分ける”探り箸”などです。筆者としては、どれも祖母から厳しく注意されてきた行為だったので、目の前にすると多少気にはなりました。しかし、長年夫はそのやり方で食事をしてきたのですから、突然直せ!と言われても気分を害するだけだと思い、直接口出しすることはありませんでした。

長男が箸を使うようになり、夫の箸のマナー違反を見る度にイライラ!