ゆうちょ銀行は2026年9月18日に出した「貯金金利の引き上げのお知らせ」で、11月9日から通常貯金の金利を0.400%から0.500%に引き上げると発表しました。定期性貯金についても引き上げを予定しているとしており、対象の商品や改定後の金利、始まる日は、決まり次第知らせるとしています。

冬のボーナスや年末に向けて、まとまったお金をどこに置いておくかを考える時期でもあります。定期性貯金の金利がいまのままなら、11月9日からは1年の定期貯金と通常貯金が同じ0.500%になるため、定期貯金に預ける意味を考え直す人もいるでしょう。

本記事では、ゆうちょ銀行の「金利一覧」(2026年10月13日現在)をもとに、定期貯金に100万円を10年・5年預けたときの利子を、税引前と税引後で計算します。途中で解約したときの利率や、家計の定期性預貯金の平均もあわせて確かめます。

1. 【ゆうちょの定期貯金に100万円】10年の利子は税引後10万5822円、5年なら4万760円

冬のボーナスの預け先に、定期貯金を考える人もいるでしょう。ゆうちょ銀行の「金利一覧」(2026年10月13日現在)によると、定期貯金の金利は5年が1.000%、10年が1.250%です。預入期間が3年以上の定期貯金は半年複利で計算され、金利一覧には、元金を100万円として半年複利で計算した税引前の年平均利回りが、5年は1.023%、10年は1.328%と載っています。

1.1 10年の定期貯金に100万円なら利子は税引前13万2800円、税引後10万5822円

この年平均利回りをもとに、100万円を10年預けたときの利子を計算すると、税引前で13万2800円です。ゆうちょ銀行の商品概要説明書によると、個人が受け取る利子からは、国税15.315%と地方税5%を合わせた20.315%が源泉分離課税で差し引かれます。国税2万338円と地方税6640円を差し引くと、手元に残る税引後の利子は10万5822円になります。

1.2 5年の定期貯金に100万円なら利子は税引前5万1150円、税引後4万760円

同じように5年預けた場合、税引前の利子は5万1150円で、国税7833円と地方税2557円を差し引いた税引後の利子は4万760円です。預ける期間は10年が5年の2倍ですが、税引後の利子は約2.6倍になります。10年のほうが金利が高いことに加え、半年ごとに利子が元金に組み入れられて計算されることも影響していると考えられます。

利子の金額だけを見ると10年のほうが有利に見えますが、10年間はお金を動かしにくくなる点もあわせて考えたいところです。ここでの金額は、国税15.315%と地方税5%をそれぞれ1円未満切り捨てて計算した目安です。参考までに、同じ計算で3年は税引後1万9316円、4年は2万9133円になります。

2. 【11月9日に通常貯金は0.500%へ】定期性貯金も引き上げ予定、途中で解約したときの利率は経過年数に応じた約定利率の60%が目安

定期貯金を考えるときは、金利がこれから変わる予定と、満期の前に払い戻したときの扱いもあわせて知っておきたいところです。

2.1 通常貯金は11月9日から0.500%、定期性貯金の改定は確定次第お知らせ

ゆうちょ銀行のお知らせによると、11月9日(月)から通常貯金の金利は0.400%から0.500%に変わります。定期性貯金についても引き上げを予定していて、改定の対象となる商品、改定後の金利、適用開始日は、確定次第Webサイトで知らせるとされています。定期貯金は、預け入れた時点の利率が預入期間中そのまま適用されるため、いつ預けるかで受け取る利子が変わることもあるでしょう。

2.2 10年の定期貯金を5年で解約すると利率は0.60%が目安に

満期の前に払い戻すと、預入期間内払戻利率が適用されます。商品概要説明書によると、この利率は預けていた期間ごとに決まっていて、たとえば5年以上6年未満で払い戻すと、預入日時点の5年の定期貯金の約定利率の60%を目安とした利率です(預入日時点の通常貯金の利率を下回らないとされています)。

いまの金利にあてはめると、1.000%の60%で0.60%が目安になります。6年以上7年未満なら6年の利率1.050%の60%で0.63%、7年以上10年未満なら1.100%の60%で0.66%が目安です。10年預けるつもりでも、途中でお金が必要になると利率が下がる点には注意が必要です。

ここまでをまとめると、ゆうちょ銀行の定期貯金に100万円を預けた場合、いまの金利で計算した税引後の利子は10年で10万5822円、5年で4万760円です。通常貯金の金利は11月9日に上がり、定期性貯金も引き上げが予定されています。

宮野 茉莉子
定期貯金の利子は、預ける期間が長いほど多くなりますが、そのぶん、お金を動かしにくい期間も長くなる点に注意が必要です。10年は、子どもの進学や住まいの見直し、仕事の変化など、暮らしが大きく変わることも考えられます。途中で払い戻すと利率が下がるため、10年の定期貯金には「この先しばらく使う予定のないお金」を充てるのが基本になるでしょう。また、ゆうちょ銀行は定期性貯金の金利の引き上げも予定しています。預ける時期を考えるときは、利子の金額だけでなく、そのお金をいつ使うかも一緒に書き出してみると、自分に合った期間を選びやすくなるでしょう。金利の数字だけでなく、家族の暮らしの予定と照らし合わせて考えることが大切になります。