子どもが生まれたら育児休業を取りたいけれど、休んでいる間の収入が気になる。男性の公務員にも、そう考える人は多いのではないでしょうか。
内閣人事局が2025年11月に公表した調査では、2024年度に子どもが生まれた国家公務員(一般職)の男性のうち、84.2%が1週間以上の育児休業を取りました。この記事では、国家公務員の男性の育児休業の取得状況と、休業中に共済組合から受け取る手当金の額を確認します。
1. 【国家公務員の育児休業】男性の取得率は1週間以上で84.2%
内閣人事局の「国家公務員の育児休業等の利用状況に関する調査結果について」は、行政執行法人を除く一般職の国家公務員を対象にした調査です。2024年度に子どもが生まれた男性職員は5298人で、そのうち4461人が1週間以上の育児休業を新たに取りました。
1.1 2週間以上の取得率は79.4%
2週間以上の育児休業を取った男性職員は4204人で、取得率は79.4%でした。政府は「こども未来戦略」で、男性職員の育児休業の取得率を2025年に85%(1週間以上)、2030年に85%(2週間以上)とする目標を掲げています。
1週間以上の84.2%は、2025年の目標である85%にあと少しという水準です。2030年の目標に向けては、2週間以上の取得率を5ポイントあまり引き上げることが求められます。
1.2 府省ごとの取得率
取得率は府省によって大きく異なります。2024年度に子どもが生まれた男性職員が100人以上いた府省を比べると、次のとおりです。
- 厚生労働省:95.9%(460人中441人)
- 財務省:92.6%(1508人中1397人)
- 国家公安委員会(警察庁):87.3%(126人中110人)
- 農林水産省:85.9%(198人中170人)
- 法務省:81.0%(1207人中978人)
- 国土交通省:78.9%(1064人中839人)
- 経済産業省:77.8%(162人中126人)
- 総務省:73.5%(102人中75人)
- 外務省:42.2%(116人中49人)
- 一般職の全体:84.2%(5298人中4461人)
2. 国家公務員が育児休業中に受け取る「育児休業手当金」
共済組合に加入する国家公務員の場合、育児休業中の収入を支えるのは共済組合の育児休業手当金です。国家公務員共済組合法に、支給の額が定められています。
2.1 180日までは標準報酬の日額の67%
育児休業手当金は、休業した期間の1日につき、標準報酬の日額の67%が支給されます。休業した期間が180日を超えると、50%に下がります。
標準報酬の日額は、標準報酬の月額の22分の1です。月額が高い人は、雇用保険の育児休業給付の上限額に相当する額で頭打ちになります。
2.2 2025年4月から13%を上乗せする育児休業支援手当金
2025年4月には、子どもが生まれた直後に育児休業を取った人に、標準報酬の日額の13%を上乗せする育児休業支援手当金が新設されました。上乗せは通算28日分までで、この期間は育児休業手当金と合わせて標準報酬の日額の80%になります。
- 標準報酬の日額:30万円÷22=1万3640円(10円未満の端数を処理)
- 育児休業手当金(67%):1日約9139円
- 育児休業支援手当金(13%):1日約1773円
- 合計(80%):1日約1万912円
出生直後の上乗せが終わったあとは、180日までの間は67%の育児休業手当金だけになります。休業の期間をどう取るかによって、受け取る手当金の総額は変わってくるのです。
2024年度に子どもが生まれた国家公務員の男性のうち、1週間以上の育児休業を取った人は84.2%でした。休業中は標準報酬の日額の67%の育児休業手当金が支給され、子どもの出生直後に休めば通算28日分までは13%が上乗せされて80%になります。
自分の標準報酬の月額は、加入している共済組合や職場の人事・給与の担当で確かめられます。
ここからは、育児休業支援手当金を受け取るための要件や、休業中の掛金と税金の扱い、地方公務員の場合を見ていきます。