毎月の住宅ローンの返済が、家計のなかでどのくらいの重さになっているのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。

総務省統計局が2026年10月9日に公表した家計調査によると、2026年8月の二人以上の世帯のうち勤労者世帯で、住宅ローンを返済している世帯の返済額は1か月平均9万2087円でした。可処分所得(いわゆる手取り収入)の約16.3%にあたります。

この記事では、中国地方(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県)の二人以上世帯の住宅ローン残高を金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査で確認したうえで、家計調査の住宅ローン返済世帯の返済額を見ていきます。

1. 中国地方の二人以上世帯で、住宅ローンなどの借入金がある世帯は22.2%

まずは、住宅ローンなどの借入金がある世帯の割合を確認します。使うのは、J-FLECの「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」の各種分類別データです。

1.1 全国の18.7%を3.5ポイント上回り、9つの地域で最も高い

地域別に見ると、中国地方の二人以上世帯(288世帯)のうち、借入金がある世帯は22.2%でした。二人以上世帯全体(5000世帯)の18.7%より3.5ポイント高く、調査の9つの地域のなかで最も高い割合です。

ほかの地域では、九州が21.6%、四国が20.3%と続き、最も低いのは北海道の14.2%でした。

1.2 借入金には住宅ローン以外のものも含まれる

この割合は「借入金がある」と答えた世帯の割合で、住宅ローンのほか、自動車のローンや教育ローンなどの借入金も含まれます。住宅ローンを返している世帯だけの割合ではない点に注意が必要です。

2. 中国地方の住宅ローン残高は平均1059万円、中央値900万円

次に、借入金がある世帯のうち、借入金額を回答した世帯の住宅ローン残高を見ていきます。中国地方では64世帯が対象です。

2.1 住宅ローン残高が2000万円以上の世帯は25.0%

中国地方の二人以上世帯の住宅ローン残高は、平均が1059万円、中央値が900万円でした。二人以上世帯全体の平均1295万円をおよそ236万円下回り、中央値は全体と同じ900万円です。

中国地方の二人以上世帯では、住宅ローン残高が2000万円以上の世帯が25.0%でした1/3

J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」で中国地方の二人以上世帯の住宅ローン残高の分布を示した横棒グラフ。50万円未満7.8%、50万〜100万円未満3.1%、100万〜200万円未満6.3%、200万〜300万円未満0.0%、300万〜500万円未満0.0%、500万〜700万円未満9.4%、700万〜1000万円未満7.8%、1000万〜1500万円未満10.9%、1500万〜2000万円未満10.9%、2000万円以上25.0%、無回答(ゼロも含む)18.8%。借入金額を回答した64世帯で平均1059万円、中央値900万円

出所:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」各種分類別データをもとにLIMO編集部作成

2000万円以上の25.0%に、1000万円以上1500万円未満と1500万円以上2000万円未満のいずれも10.9%を合わせると、1000万円以上の残高がある世帯は46.8%になります。一方で、50万円未満の世帯も7.8%あり、残高の幅は大きく開いています。

2.2 回答した世帯は64世帯と少なく、無回答も18.8%ある

この集計の対象は64世帯で、二人以上世帯全体の937世帯と比べると少なくなっています。また、「無回答(ゼロも含む)」が18.8%あり、平均と中央値はこれらを除いた世帯で計算されています。数字は目安として見ておくのがよさそうです。

3. 家計調査2026年8月、住宅ローン返済世帯の返済額は月9万2087円で可処分所得の16.3%

残高とあわせて見ておきたいのが、毎月の返済額です。総務省統計局の家計調査では、二人以上の世帯のうち勤労者世帯について、住宅ローンを返済している世帯だけを取り出した集計を毎月公表しています。

3.1 2025年8月の月9万2348円とほぼ同じ水準

2026年8月の住宅ローン返済世帯(集計1557世帯)の「土地家屋借金返済」は、1か月平均9万2087円でした。2025年8月の9万2348円より261円少なく、ほぼ同じ水準です。この返済世帯の世帯主の平均年齢は47.2歳、年間収入の平均は930万円です。

同じ月の可処分所得は56万6293円で、返済額はその約16.3%にあたります(LIMO編集部計算)。2025年8月は返済額9万2348円、可処分所得54万8563円で、約16.8%でした。

3.2 年間収入が低い世帯ほど、返済額が可処分所得に占める割合は高い

年間収入で5つに分けた階級別に見ると、返済額は年収が高い世帯ほど多くなっています。一方で、可処分所得に占める割合は、年間収入が最も低い第I階級で約20.5%、最も高い第V階級で約14.0%でした(LIMO編集部計算)。

年間収入が低い階級ほど、返済額が可処分所得に占める割合は高くなっています2/3

総務省統計局「家計調査」2026年8月の二人以上の世帯のうち勤労者世帯(住宅ローン返済世帯)の年間収入五分位階級別の土地家屋借金返済と可処分所得に占める割合を示した横棒グラフ。平均(年収930万円)9万2087円・16.3%、第I階級(449万円)7万3016円・20.5%、第II階級(634万円)8万5852円・17.8%、第III階級(786万円)8万8367円・17.3%、第IV階級(958万円)9万2146円・16.3%、第V階級(1485万円)10万9160円・14.0%

出所:総務省統計局「家計調査(家計収支編)2026年8月 二人以上の世帯 第2-4表」をもとにLIMO編集部作成

3.3 中国地方の勤労者世帯は、持家のうち住宅ローンを払っている世帯が31.7%

家計調査の地方別の集計では、2026年8月の中国地方の勤労者世帯は持家率が84.7%で、持家のうち住宅ローンを支払っている世帯の割合は31.7%でした。全国の勤労者世帯の40.8%より9.1ポイント低くなっています。

なお、家計調査の地方別の数字は1か月分の集計で、月によって変わることがあります。

J-FLECの調査では、中国地方の二人以上世帯で借入金がある世帯は22.2%と地域別で最も高く、借入金額を回答した世帯の住宅ローン残高は平均1059万円、中央値900万円でした。2000万円以上が残っている世帯は25.0%です。

家計調査では、2026年8月の住宅ローン返済世帯の返済額は月9万2087円で、可処分所得の約16.3%でした。わが家の返済額が手取りの何割になっているかは、返済予定表の毎月の返済額と、給与明細の差引支給額を並べると確かめられます。

ここからは、中国地方の住宅ローン残高の平均1059万円を使って毎月の返済額を計算例で確かめ、返済が厳しくなったときに相談できる返済方法の変更と、銀行窓口でご相談を受けていた頃に確かめていたことを見ていきます。