そして、30代になると貯蓄額も借入額も大幅に増加しています。結婚や出産、マイホームの購入などのライフイベントにより、なにかと出費がかさむ時期でもありますね。

40代以降も貯蓄額は増え続け、それに反比例するように借入額は減少していきます。教育資金の支払いや住宅ローンの返済を続けながら、老後資金を用意するとなると、上手にやりくりをしていく必要がありそうです。

30~40代の消費意識と貯蓄状況

次に、30~40代の消費意識と貯蓄状況を見ていきましょう。「国民生活基礎調査の概況」でも、一気に貯蓄額も借入額も増えてくる年代だということがわかりますが、ここではSMBCコンシューマーファイナンスが2019年3月に実施した「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2019※」にも注目します。

※30~49歳の男女が対象。有効回答の1000サンプルから男女それぞれ30代前半・後半、40代前半・後半が均等になるように抽出。

同調査の結果を見ると、「多少無理しても、いいものにお金をかけたいか」という質問に、46.7%が「そう思う」と答えています。そして、「購入検討する際、同じ商品群・サービスの中で「最安値」のものは必ずチェックするか」には81%の人が「そう思う」と答えました。質の良いものを求める一方、できるだけ値段を抑えるよう慎重に検討する様子がうかがえます。

貯蓄についてはどうでしょうか。23.1%の人が「貯蓄が『0万円(貯蓄ができていない)』である」と回答しています。さらに、24.6%の人が「貯蓄が『1万円~50万円以下』」という結果に。これらを合わせると、貯蓄が100万円以下の割合は60.5%となっています。