「ここに新幹線の駅ができていたら、この線路の上にもまだ列車が走っていたのだろうか…」

そんなコメントとともに投稿されたのは1枚の写真。

そこには、雑草で覆われた廃線跡が写っていました。

LIMO編集部は話題の@trainfunclab719さんに取材。気になる投稿の経緯やSNSでの反響について、インタビューしました!

※投稿の画像は【写真】リンクをご参照ください。

※今回ご紹介する投稿は、投稿者様の掲載許可を頂いております。

1. 鉄道の歴史的背景を感じられるノスタルジックな風景

廃線跡のレールと新幹線の高架1/3

廃線跡のレールと新幹線の高架

出所:@trainfunclab719

今回撮影された場所は、宮城県栗原市にある旧大岡駅跡付近です。写っているのは2007年に廃線となった「くりはら田園鉄道」の線路跡。奥には現在も使われている新幹線の高架が建っています。

廃線跡巡りが趣味の@trainfunclab719さんにとって、この場所は以前から訪れたい場所のひとつだったそうです。

「くりはら田園鉄道に写真のような交差地点があったことは以前からも認知しており、廃線跡巡りのなかで、廃線跡のレールと新幹線の高架を一緒に撮影したいと思っていました。今回イメージしていた構図で撮影できたので、記念も兼ねて投稿しました」と、@trainfunclab719さんは経緯を話してくれました。

この投稿は、執筆時点で24万3000件を超える表示数を記録し、Xで大きな注目を集めました。

くりはら田園鉄道の車両2/3

くりはら田園鉄道の車両

【写真提供】@trainfunclab719(投稿・写真著作権者)

当時終着だった「細倉マインパーク前駅」3/3

当時終着だった「細倉マインパーク前駅」

【写真提供】@trainfunclab719(投稿・写真著作権者)

リプライ欄には、

  • 「くりでんの廃線跡って独特ですよね。大半の場所で線路がおそらく意図的に残されていて、切断部は必ず古タイヤのカバーを被せてあるのが特徴的」
  • 「新幹線でここ通る時、見よう見ようと思っているのにいつも見落とす」
  • 「そうだね でも今は、トトロが猫電車に乗って来そうだよ」

といった、くりはら田園鉄道に詳しい方からの声に加え、撮影された風景をアニメ映画に例えるコメントなどが寄せられました。

2. 「くりはら田園鉄道」を知ることができるミュージアム

今回フォーカスされたのは、かつて宮城県内を走っていた「くりはら田園鉄道」。略して「くりでん」。1918年に栗原軌道株式会社としてスタートし、その後、栗原鉄道、くりはら田園鉄道と社名を変え、2007年にくりはら田園鉄道線が廃止。くりはら田園鉄道株式会社も解散しました。

くりはら田園鉄道線が走っていたのは、宮城県登米市にある石越駅から、宮城県栗原市に位置する細倉マインパーク前駅までの25.7キロメートルです。当時は、田畑の間や自然に囲まれた線路を赤い車両が走る印象的な風景が広がっていました。

廃線から年月がたった今も、栗原市内の「くりでんミュージアム」でくりはら田園鉄道の歴史に触れることができます。ミュージアム内には、当時のくりはら田園鉄道の写真や資料が展示されるほか、改札で使われていた切符ばさみの使用体験や運転シミュレーター体験、ゲージジオラマの鑑賞なども楽しめます。

また、ミュージアムと同じ敷地内にあるくりはら田園鉄道公園では、4月から12月まで毎月、旧若柳駅と片町裏信号所の間(約900メートル)を往復する乗車体験も実施しています。ほかにも、広々とした芝生や遊具、当時使われていた踏切の展示など、大人から子どもまで楽しめるスポットが盛りだくさんです。

今回の反響について、「くりでんが廃止になって来年で20年、その路線を知らない人も出てくるような時期だと思います。今回のツイートでくりでんを初めて知った人、興味を持った人がいるなら幸いです」と、@trainfunclab719さんは話してくれました。

3. 著者からの一言コメント

マリエ
今回の投稿からは、鉄道の過去から現在に受け継がれてきた歴史的背景を感じましたね。くりはら田園鉄道が2007年に廃線となってから、約20年の月日が経とうとしています。今も残されている廃線跡や旧駅舎、展示されている車両を巡りながら、改めてくりはら田園鉄道の歴史に触れてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

4. JR各社の旅客運輸収入と営業キロはどれくらい?

ここからは記事の話題にちなんで、JR各社の旅客運輸収入と営業キロについてご紹介します。

令和4年度の鉄道統計年報によると、JR各社の旅客運輸収入と営業キロはJR東日本が1兆4317億6257万5000円、7302.2キロでともに首位でした。収入では1兆699億7878万6000円のJR東海、6945億4122万3000円のJR西日本が続きます。一方、営業キロは4903.1キロのJR西日本、2372.3キロのJR北海道が続きます。

注目すべきはJR北海道で、旅客運輸収入は585億8040万9000円で6社中5位にとどまる一方、営業キロは3位の長さです。

路線網の長さに対して収入が少なく、1キロあたりの利益が低い傾向にあります。

今回はXで話題になっている「くりはら田園鉄道と新幹線が交差する時代を超えた風景」をご紹介しました。

参考資料