通勤や通学、買い物や帰省で電車やバスを使う家庭では、運賃の値上げがいくら家計に響くのかが気になるところです。
JR東日本は2026年3月14日に運賃を改定しました。総務省統計局の「家計調査(家計収支編)2025年」では、二人以上の世帯が鉄道やバス、タクシーなどの「交通」に使った金額は1世帯当たり年6万8431円でした。
この記事では、交通の内訳と、JR東日本の運賃改定の内容、2026年8月の消費者物価指数で鉄道運賃やバス代がどれだけ上がったかを確認します。
1. 家計調査2025年、二人以上の世帯の交通は年6万8431円、最も多いのは鉄道運賃
家計調査の「交通」には、鉄道やバス、タクシー、飛行機の運賃と、有料道路の料金が入ります。自動車の購入費やガソリン代は「自動車等関係費」として別に集計されています。
1.1 鉄道運賃は年2万5821円、鉄道通勤定期代は年1万1662円
交通の年6万8431円のうち、最も多いのは鉄道運賃の年2万5821円で、交通の約37.7%にあたります。鉄道通勤定期代は年1万1662円、鉄道通学定期代は年3193円でした(割合はLIMO編集部計算)。
1.2 バス代は年3007円、タクシー代は年4447円
バスは、バス代が年3007円、バス通勤定期代が年1038円、バス通学定期代が年587円です。タクシー代は年4447円、航空運賃は年8705円、有料道路料は年8789円でした。
金額は、その交通機関を使わなかった世帯も含めた1世帯当たりの平均です。鉄道運賃は定期券以外のきっぷやICカードでの支払い、鉄道通勤定期代と鉄道通学定期代は定期券の購入額です。
2. JR東日本は2026年3月14日に運賃を改定、普通運賃は平均7.8%の引き上げ
JR東日本は、2025年8月1日に国土交通大臣から旅客運賃の上限変更の認可を受け、2026年3月14日購入分から運賃を改定しました。特急料金やグリーン料金などの料金は改定していません。
2.1 JR東日本の通勤定期は平均12.0%、通学定期は平均4.9%の改定
認可時のJR東日本の発表では、改定率は普通運賃(定期外)が平均7.8%、通勤定期が平均12.0%、通学定期が平均4.9%、合計で7.1%です。改定率は、改定前の運賃に鉄道駅バリアフリー料金を含めて計算した値で、同料金は改定にあわせて廃止されました。
2.2 首都圏の「電車特定区間・山手線内」の運賃は「幹線」に統合
首都圏に設けられていた割安な「電車特定区間」と「山手線内」の運賃区分は、「幹線」に統合されました。電車特定区間の改定率は普通運賃が10.4%、通勤定期が13.3%、山手線内は普通運賃が16.4%、通勤定期が22.9%です。
初乗りのIC運賃は、幹線・地方交通線とも155円になりました。改定前が幹線の区間は8円、電車特定区間・山手線内の区間は9円の値上げです。
3. 消費者物価指数の通勤定期(JR)、2026年8月は前年同月比9.5%上昇
総務省統計局が2026年9月18日に公表した消費者物価指数(2025年基準)では、2026年8月の交通の指数が前年同月より2.4%上がりました。品目別の前年同月比は次のとおりです。
2026年8月の全国の消費者物価指数で、通勤定期(JR)は前年同月比9.5%、タクシー代は8.9%上がりました2/2
出所:総務省統計局「2025年基準消費者物価指数 全国 2026年8月 第5表 品目別価格指数・寄与度」をもとにLIMO編集部作成
3.1 普通運賃(JR)は4.4%、タクシー代は8.9%の上昇
JRの運賃は、通勤定期が9.5%、普通運賃が4.4%、通学定期が2.6%の上昇でした。鉄道運賃(JR)全体では3.7%の上昇です。
タクシー代は前年同月比8.9%の上昇で、一般路線バス代は2.7%、高速バス代は1.2%上がりました。
3.2 JR以外の鉄道は、普通運賃が1.3%、通勤定期が2.2%の上昇
JR以外の鉄道運賃は全体で1.5%の上昇でした。普通運賃は1.3%、通勤定期は2.2%上がり、通学定期は0.2%下がっています。
二人以上の世帯の交通は2025年に年6万8431円で、そのうち鉄道運賃が年2万5821円を占めました。2026年8月の消費者物価指数では、通勤定期(JR)が前年同月比9.5%、普通運賃(JR)が4.4%上がっています。
わが家の交通費は、交通系ICカードの利用履歴や定期券の購入記録を1年分集めると、統計の金額と並べて比べられます。
ここからは、2026年8月の家計調査の交通費と東京都区部の運賃、世帯主の年齢による違い、定期券を買う前に確かめたいことを見ていきます。