財務省は2026年9月29日に、個人向け国債の「発行スケジュール」を更新しました。11月の募集は11月9日から30日まで、12月の募集は12月7日から30日までの予定です。
12月の募集分からは、販売の対象が一部の法人等にも広がり、商品名が「個人向け国債プラス」に変わる予定です。個人が買うときの商品の仕組みは変わらないとされているため、日程と変更点を分けて押さえておくと整理しやすくなるでしょう。11月と12月は2か月続けて募集があるため、日程を前もって知っておくと、年末に向けた家計の計画も立てやすくなります。名前の変更点も、あわせて確かめておきたいところです。
本記事では、10月から12月までの募集期間と発行日、利率が公表される日を一覧で確かめます。あわせて、「個人向け国債プラス」で変わる点と変わらない点、9月募集の応募額も解説します。日程の見方も、順に確かめていきましょう。
1. 【個人向け国債の発行スケジュール一覧】11月募集は11月9日〜30日、12月募集は12月7日〜30日
個人向け国債は毎月募集されますが、募集期間や発行日は月によって違います。年末に向けた3か月分の日程と、利率がわかる日を順に見ていきましょう。
1.1 募集期間と発行日の一覧(令和8年10月〜12月募集)
財務省「発行スケジュール」によると、10月から12月までの募集の日程は、現時点で次のように予定されています。かっこ内は、変動10年・固定5年・固定3年のそれぞれの回号です。
- 10月募集(第199回・第187回・第197回):募集期間は令和8年10月8日~30日、発行日は令和8年11月16日
- 11月募集(第200回・第188回・第198回):募集期間は令和8年11月9日~30日、発行日は令和8年12月15日
- 12月募集(第201回・第189回・第199回):募集期間は令和8年12月7日~30日、発行日は令和9年1月15日
3か月とも、発行日は募集した月の翌月の中旬です。買った国債が発行されて利子の計算が始まるのは、募集期間が終わってから半月ほどあとになる点に注意が必要です。また、取り扱っている国債の種類や募集期間は金融機関によって違うことがあるため、買う予定の金融機関の日程もあわせて確かめておきたいところです。
また、募集が始まる日は毎月同じではありません。10月は8日、11月は9日、12月は7日からです。月の初めに買おうと思っていても、まだ募集が始まっていないことがあるため、日付を確かめてから動くことがポイントです。
1.2 利率はいつわかる?募集開始日の前営業日に公表される予定
同資料には、「金利は、募集開始日の前営業日に公表予定です。」と書かれています。11月の募集は11月9日(月)から始まるため、利率の公表はその前営業日の11月6日(金)、12月の募集は12月7日(月)から始まるため、12月4日(金)になる見込みです。
利率は募集の月ごとに決まるため、11月と12月で同じになるとは限りません。どの月に買うかを考えるときは、公表日をカレンダーに書き込んでおき、利率が出てから落ち着いて比べるとよいでしょう。公表日から募集の終わりまでは3週間あまりあるため、利率を見てから考える時間は取りやすいと考えられます。
2. 【12月募集分から】「個人向け国債プラス」に名前が変わる。個人が買う商品の仕組みは変わらない
12月の募集分からは、個人向け国債の名前と、買える人の範囲が変わる予定です。変わる点と変わらない点を分けて確かめておきましょう。
2.1 「個人向け国債プラス」とは?販売の対象が一部の法人等に広がる
財務省「個人向け国債の法人等への販売対象拡大について」によると、個人向け国債は、これまで個人に限っていた販売の対象を、令和8年12月募集分(令和9年1月発行分)から一部の法人等にも広げ、商品名を「個人向け国債プラス」に変えます。
対象になる一部の法人等は、金融商品取引法上の「特定投資家」にあたらない「一般投資家」である法人や団体です。同資料では、主な例として、一般社団法人や学校法人、社会福祉法人などの非営利法人、資本金5億円未満の非上場株式会社などの非上場法人、マンション管理組合などが挙げられています。法人等が買えるようになることで、国債を持つ人や団体の幅が広がりますが、個人にとっては、これまでどおり買えることに変わりはないと考えられます。
財務省のQ&Aでは、名前に「個人向け国債」を残した理由として、これまでと変わらない商品性で、引き続き個人が購入できる点をはっきり示すためと説明しています。
2.2 個人向け国債プラスでも変わらないこと。1万円から、3つのタイプ、中途換金のルール
同資料には、「商品のラインナップ及び基本的な商品性等に変更はありません。」とあります。変動10年・固定5年・固定3年の3つのタイプが毎月発行され、最低1万円から1万円単位で買えます。金利の下限は0.05%で、発行後1年たてば中途換金ができ、そのときには、直前2回分の利子(税引前)に0.79685を掛けた金額が差し引かれます。これまで個人向け国債を買ったことがある方は、同じ感覚で選べると考えてよいでしょう。
なお、Q&Aによると、法人等が購入できるようになるのは12月の募集分からの予定で、11月の募集分(令和8年12月発行分)までは買えないとされています。すでに持っている個人向け国債の扱いについても、譲渡できる先や中途換金などは変わらないとされています。名前が変わっても、個人にとっての使い方は同じだと考えてよいでしょう。
また、国債の元本と利子は国が支払うもので、その支えは国の財政です。国の信用が大きく揺らぐような場面では、影響がまったくないとまでは言えない点も押さえておきましょう。