3. 子ども医療費助成で自己負担がある市区町村は「475」から「422」へ

助成の対象になっていても、窓口での支払いが0円になるとは限りません。通院の助成で何らかの自己負担を残している市区町村は、2025年4月時点で422ありました。

前年の475からは53減っています。所得制限ほど大きくは動いておらず、自己負担の有無は地域ごとの差が目立つのです。

3.1 府県によっては9割を超える

都道府県ごとに、通院の助成に自己負担がある市区町村の割合を見ると、大きな偏りがあります。大阪府は43市町村のうち42、長崎県は21市町のうち20、広島県は23市町のうち22が、自己負担ありでした。

福岡県も60市町村のうち41が自己負担を残しています。一方で、青森県、山形県、福島県、栃木県、埼玉県、富山県、山梨県、岐阜県、三重県、和歌山県、鳥取県、香川県、愛媛県、高知県、鹿児島県、沖縄県の16県は、県内のすべての市町村で通院の自己負担がありませんでした。

この調査は、自己負担の有無を示すもので、金額までは載っていません。たとえば札幌市では、医科の初診で580円、歯科の初診で510円を払い、再診や調剤薬局では0円としています。

3.2 対象年齢の両端は「就学前」と「22歳年度末」

通院の助成の対象年齢にも、市区町村による幅があります。2025年4月時点で「就学前まで」としていたのは9町で、北海道の増毛町、枝幸町、遠軽町、厚真町、平取町、浦河町、標茶町、中標津町と、鹿児島県の徳之島町でした。

反対に、22歳の年度末まで助成していたのは、北海道南富良野町、千葉県神崎町、千葉県多古町、京都府京丹後市、愛媛県上島町、高知県田野町の6市町です。このうち京丹後市は、対象年齢は広い一方で、所得制限と自己負担を設けていました。

4. 【子ども医療費助成】住んでいる市区町村の条件を確かめる

ここまで見てきたように、子ども医療費助成は「何歳まで」「所得制限」「自己負担」の3点が市区町村ごとに違います。自分の住む市区町村の条件は、次の方法で確かめられます。

4.1 調査の一覧表で全国を見比べる

こども家庭庁の調査の別紙3には、全国1741市区町村の対象年齢、所得制限、自己負担の有無が、通院と入院に分けて一覧で載っています。近隣の市区町村と見比べたいときに使えます。

ただし、2025年4月1日時点の情報です。北海道の例のように、その後に制度が変わっている場合があるため、最新の条件は市区町村の案内で確かめる必要があります。

4.2 所得の判定は前年の所得で行われる

所得制限がある場合、判定に使うのは前年の所得です。札幌市や北海道の要綱では、1月から7月までの分には前々年の所得が使われます。

子ども医療費助成は、引っ越しで住む市区町村が変わると、条件そのものが変わることがあります。転居が決まったら、転居先の市区町村の窓口で、対象年齢と所得制限、手続きの方法を確認しておきましょう。

5. まとめにかえて

2025年4月時点で、子ども医療費助成の通院の対象を高校生年代以上まで広げた市区町村は9割を超えました。所得制限のある市区町村も、1年で96から49へと半分になっています。

それでも、自己負担の有無や所得制限、対象年齢には地域差が残っています。北海道のように2026年度に入ってから仕組みが変わった地域もあるため、子どもの医療費の助成は、住んでいる市区町村の最新の案内で確かめておくと安心です。

参考資料

太田 彩子