3. 平均と比べるなら「年代・働き方・家族」をそろえ、年収より「手取り」で考える
平均は何かと気になるものですが、比べるときは条件をそろえることが大切だと考えます。
まず、比べる相手をそろえましょう。今回の数字は、1年を通じて勤めた男性の、年齢ごとの平均です。自分の年代や働き方に近い数字を選ぶと、比べたときのずれが小さくなります。
次に、年収ではなく手元に残るお金で考えます。野原ひろしは、一人の収入で4人家族の暮らしと住宅ローンを支える設定です。同じ600万円でも、税金や社会保険料を引いた手取りと、家族の人数や住まいの費用によって、家計の余裕は変わってきます。源泉徴収票や給与明細で、自分の年収と手取りを一度確かめておくと、比べる土台ができます。
そして、これからの収入の見通しを考えます。同じ調査では、男性の平均は40〜44歳で647万8000円、50〜54歳で714万8000円と、50代までは年齢が上がるにつれて高くなっていますが、これは平均の動きで、一人ひとりの給与がそうなるとは限りません。今の勤め方を続けるのか、資格や転職で収入を増やすのかなど、これからの働き方とあわせて考えていきましょう。
4. まとめにかえて
令和7年分の調査で、35〜39歳の男性の平均給与は597万7000円で、ひろしの約600万円とほぼ同じ水準です。一方で、年齢を問わない男性全体でみると、年収600万円を超える人は37.4%で、最も多いのは400万円超500万円以下でした。
平均は物差しの一つにすぎません。年代や働き方、家族の形をそろえて比べ、手元に残るお金で家計を考えていくことが、これからの暮らしの計画につながるでしょう。
5. 現代では野原ひろしのような暮らしは難しい?
それでも「現代ではひろしのような暮らしは難しい」と感じる人もいますが、それには年収だけでなく、物価や社会保険料などの変化によるところが大きいでしょう。
年収の数字は税金や社会保険料を引く前の金額です。同じ年収でも、手取りは扶養している家族の人数などによって変わります。比べるときは、額面と手取りのどちらの話をしているのかも意識しておくとよいでしょう。また、自身の手取り、家計の支出を一度書き出してみて、「自分の家族」にとって無理のない暮らし方を考えてみるといいでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子
