総務省が2026年5月に公表した家計調査(貯蓄・負債編)2025年平均によると、二人以上の世帯のうち貯蓄現在高が4000万円以上の世帯は15.2%でした。2024年の13.9%から1.3ポイント上がっています。
一方で、貯蓄4000万円以上の世帯の平均貯蓄は6912万円で、2024年の7035万円から減りました。中身を見ると、定期性預貯金が305万円減り、有価証券は82万円増えています。この記事では、貯蓄現在高の階級別の表から、貯蓄4000万円以上の世帯の貯蓄の内訳がこの1年でどう変わったかを確認します。
1. 家計調査(貯蓄・負債編)2025年平均、貯蓄4000万円以上の世帯は15.2%
家計調査の貯蓄・負債編は、総務省統計局が二人以上の世帯について、貯蓄と負債の現在高を毎年まとめている統計です。ここでいう貯蓄には、銀行などの預貯金のほか、生命保険などの掛金、株式・債券・投資信託といった有価証券などが含まれます。負債は差し引いていません。
1.1 2024年の13.9%から1.3ポイント上がった
貯蓄現在高の階級別に世帯の分布を見ると、2025年平均で4000万円以上の世帯は15.2%でした。2024年平均は13.9%だったので、1年で1.3ポイント上がっています。
15.2%は、二人以上の世帯のおよそ7世帯に1世帯にあたります。なお、家計調査の貯蓄現在高の階級は「4000万円以上」が最も上の区分で、それより上は分かれていません。
1.2 2025年平均の貯蓄現在高は全体で2059万円
二人以上の世帯全体の平均貯蓄現在高は、2025年平均で2059万円でした。貯蓄4000万円以上の世帯は、この平均のおよそ3.4倍の貯蓄を持っていることになります。
2. 貯蓄4000万円以上の世帯の平均貯蓄は6912万円、2024年の7035万円から123万円減った
貯蓄4000万円以上の世帯に限った平均貯蓄現在高は、2025年平均で6912万円でした。2024年平均の7035万円から123万円減っています。
4000万円以上の区分は上限がないため、平均はその区分に入っている世帯の顔ぶれで変わります。区分に入る世帯の割合が上がった年でも、平均貯蓄が増えるとは限りません。
3. 貯蓄4000万円以上の世帯の内訳、有価証券1949万円が定期性預貯金1545万円を上回った
貯蓄4000万円以上の世帯の平均貯蓄6912万円を種類別に分けると、通貨性預貯金が2137万円、定期性預貯金が1545万円、生命保険などが1190万円、有価証券が1949万円、金融機関外が90万円でした。
貯蓄4000万円以上の世帯は、定期性預貯金が減って有価証券が増えた1/2
出所:総務省「家計調査 貯蓄・負債編 第8-11表 貯蓄・純貯蓄・負債現在高階級別」(2024年・2025年)をもとにLIMO編集部作成
3.1 定期性預貯金は1850万円から1545万円へ、305万円減った
2024年平均の貯蓄4000万円以上の世帯では、定期性預貯金が1850万円、有価証券が1867万円で、ほぼ同じ額でした。2025年平均では定期性預貯金が1545万円に減り、有価証券との差は404万円に広がっています。
貯蓄に占める定期性預貯金の割合は、2024年の26.3%から2025年は22.4%に下がりました。割合はいずれも、平均貯蓄現在高に対してLIMO編集部で計算したものです。
3.2 有価証券は1867万円から1949万円へ82万円増え、割合は28.2%に
有価証券は2024年平均の1867万円から2025年平均は1949万円になり、82万円増えました。貯蓄に占める割合は26.5%から28.2%に上がっています。通貨性預貯金は2135万円から2137万円で、ほとんど変わっていません。
二人以上の世帯全体では、2025年平均の貯蓄2059万円のうち有価証券は440万円で、割合は21.4%です。貯蓄4000万円以上の世帯は、全体の平均より有価証券の割合が6.8ポイント高くなっています。
4. 有価証券1949万円の内訳は株式1005万円・投資信託730万円・債券197万円
家計調査では、有価証券をさらに株式、債券、投資信託、貸付信託・金銭信託に分けています。2025年平均の貯蓄4000万円以上の世帯では、株式が1005万円、投資信託が730万円、債券が197万円、貸付信託・金銭信託が18万円でした。
4.1 投資信託は1年で98万円増えた
2024年平均と比べると、投資信託は632万円から730万円になり、98万円増えました。有価証券の増加82万円を上回る増え方です。
4.2 株式と債券は前の年とほぼ同じ水準
株式は1012万円から1005万円、債券は204万円から197万円で、いずれも7万円減りました。貯蓄4000万円以上の世帯の有価証券が増えたのは、主に投資信託によるものです。
家計調査(貯蓄・負債編)2025年平均では、貯蓄4000万円以上の二人以上の世帯は15.2%に増えました。その平均貯蓄6912万円の内訳では、定期性預貯金が1年で305万円減り、有価証券は1949万円と定期性預貯金を上回っています。
有価証券の中では投資信託が730万円に増え、株式と債券はほぼ横ばいでした。貯蓄4000万円以上の世帯の平均で見ると、定期性預貯金が減って投資信託が増えたことが、2024年と2025年の2年分の表から分かります。
ここからは、元銀行員として預金や投資信託のご相談を受けてきた立場から、貯蓄4000万円以上の世帯の暮らしの姿と、毎月の家計のお金の行き先を見ていきます。