3. 【生計維持確認届】加給年金額の対象者がいる人には10月30日に届く

加給年金額などの対象になる配偶者や子がいる人には、現況届とは別に生計維持確認届が届きます。住民基本台帳ネットワークで健在が確認できた人でも、この届は必要です。

3.1 加給年金額は配偶者の分で年42万3700円

加給年金額は、厚生年金保険の被保険者期間が原則20年以上ある人に、生計を維持している配偶者や子がいるときに老齢厚生年金に加算されるお金です。2026年4月からの額は、配偶者と1人目・2人目の子が各24万3800円、3人目以降の子が各8万1300円になりました。

配偶者の分には、受給者の生年月日に応じて3万6000円から17万9900円の特別加算がつきます。受給者が1943年(昭和18年)4月2日以後生まれなら、合計は年42万3700円です。

2026年4月からの加給年金額2/2

2026年4月からの加給年金額の年額を比べた横棒グラフ。配偶者は24万3800円に特別加算17万9900円を加えて42万3700円、1人目と2人目の子は各24万3800円、3人目以降の子は各8万1300円

出所:日本年金機構「加給年金額と振替加算」を参考にLIMO編集部作成

  • 配偶者:24万3800円+特別加算17万9900円=42万3700円(受給者が1943年(昭和18年)4月2日以後生まれの場合)
  • 1人目・2人目の子:各24万3800円
  • 3人目以降の子:各8万1300円

配偶者の分は配偶者が65歳未満であること、子の分は18歳到達年度の末日までの子か、1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子であることが条件です。

3.2 届書で確かめられる2つの要件

日本年金機構は、加給年金額を引き続き受けるには生計維持関係の確認が必要だとしています。生計維持確認届の用紙では、加給年金額などの対象者について次の2つを確かめます。

  • 同居していること(別居していても、仕送りをしている、健康保険の扶養家族であるなどの事実があればよい)
  • 加給年金額などの対象者の前年の収入が850万円未満、または所得が655万5000円未満であること

届は、誕生月の末日までに日本年金機構本部に届くように出します。11月生まれの人なら、現況届と同じく11月30日が到着の期限です。

4. 加給年金額の対象から外れるとき

加給年金額は、ずっと加算され続けるものではありません。生計維持確認届を出していても、対象から外れる場面があります。

4.1 配偶者が65歳になると振替加算へ

配偶者の加給年金額は、配偶者が65歳になると打ち切られます。そのとき配偶者が老齢基礎年金を受けられる場合には、一定の基準により配偶者自身の老齢基礎年金に振替加算がつきます。

振替加算の額は配偶者の生年月日で決まり、1961年(昭和36年)4月2日から1966年(昭和41年)4月1日までに生まれた人は年1万6335円です。1966年(昭和41年)4月2日以後に生まれた人にはつきません。

4.2 配偶者が厚生年金20年以上の年金を受け取れるとき

配偶者が、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある老齢厚生年金などを受け取る権利を持っているときは、配偶者の加給年金額は支給停止されます。2022年4月からは、在職して支給停止になっているなど、実際に受け取っていない場合でも停止の対象になりました。

このほか、離婚や死亡などで生計を維持しなくなったときにも、加算は終わります。加算や終了には届出が必要な場合があるため、日本年金機構はねんきんダイヤルか近くの年金事務所への問い合わせを案内しています。

5. まとめにかえて

11月生まれの人には、2026年10月29日に現況届、10月30日に生計維持確認届が送られる予定です。どちらも11月30日までに日本年金機構本部に届くように出します。

現況届を期限までに出さないと、年金の支払いは一時止まります。届いてから2カ月ほどでさかのぼって支払われますが、その間はふだんの支給日に振り込まれません。

加給年金額の対象になる配偶者がいる人は、配偶者の年齢や年金の加入期間によって、加算が続くかどうかが変わります。自分の書類が届くか分からないときや、加給年金額が続くか確かめたいときは、ねんきんダイヤルや年金事務所で聞いてみてください。

参考資料

太田 彩子